テクノフレックス(東2/3449) 株主総会レポート 2021/3/25
東証2部上場のテクノフレックスの株主総会に出席しましたので、レポート記事として整理しておきます。なお、当記事の記載は、私の心証に基づき脚色されており、意図せず誤認している可能性もあります。万が一、当記事の内容を投資判断の一助とされる際にはご自身のご判断で活用頂ければと思います。なお、記載内容へのご指摘やご意見、感想などお気軽に以下当方のツイッターアカウントよりお寄せ頂ければ幸いです(画像リンクを貼っています)。
1.参考記事
同社については、一度有報調査の記事を挙げただけですので、そちらの資料を再掲しておきます。株主総会への出席も初めてとなります。
2.基礎情報
総会の全体の流れは以下の通りです。時間は手元での測定ですので、誤差があると思います。
10:00 開会 (前島社長)
10:01 取締役の紹介(一同起立礼)
10:02 議決権数の確認(事務局)
→1,467人/4,269人(34.4%)
→153,322個/182,386個(84.1%)
10:03 監査報告 (常勤監査役 赤堀氏)
10:04 報告事項の説明 (ナレーション)
10:12 対処すべき課題(前島社長)
10:15 株主還元方針の説明(前島社長)
10:16 議案上程
10:18 質疑
10:39 議案採決
10:40 閉会
会場は、本社屋内の会議室をぶち抜いた細長い部屋での開催でした。
冒頭にコロナ禍における感染症対策への協力への御礼がありました。入口で消毒に加えて、検温もありました。ちなみに私の体温は32.9度でしたので、もう瀕死状態です(笑)。まぁ確かに相場で損してばかりなので…。
※自宅できちんと検温をしてから出掛けています。
開会3分前位に役員の方々が一人一人お辞儀をして入室されていきます。出席株主は10人ちょうどだったかと思います。純粋な個人株主はそのうち半分位ではないでしょうか。かつてのエイジアがまだマザーズで無名だった頃(失礼)、株主3人というのを経験しているので、まだまだ多いですね(笑)。
開会の宣言と社長が議長を務めるという頭出しがあって、取締役の紹介として改めて全員が起立礼されました。ここはあまり他社ではない運用だと思います。一瞬ですが、前方スクリーンにもお名前が投影されていました。同社の役員構成は結構面白くて、製品開発とか営業という所掌毎の取締役がおられないんですね。創業家の社長以外の取締役は銀行出身等の管理部門の方々と士業の先生だけなんですね。生え抜きがいないというのも変わっていますね。
事務局の議決権数の確認や監査の朗読などはサクサク流れていきました。そして、報告事項の説明はナレーションと前方投影のPPTで行われました。ナレーションが機械ボイスっぽい感じでやや聞き取りづらいというか不自然な感じがしました(笑)。内容は決算説明動画が開示されており、その内容をコンパクトにしたもので、特筆すべきことはありません。トピックスとして、マルチアクアとドリーマーの2製品の説明も付加されていました。
対処すべき課題については、社長自身の口から説明がありました。とはいえ、朗読会ではないものの、特段熱意を持って語られているという感じではなく粛々と、といった感じです。そして株主還元方針についても個別に言及がありました。強調していたのは、安定配当ということですね。方針として配当性向40%といいつつ、グラフをみると業績が低迷した事もあり、配当性向は6割を超えておりチグハグですからね。説明のトーンからは安定配当かつ配当は減らしたくないという意気込みは感じました(もちろん今後の配当維持を確約するものではありませんけどね)。
この後、議案の上程が行われます。2号議案の役員退職慰労金贈呈の件は、今は廃止されていますが、一昨年退任された役員に対して、この1年嘱託社員として働いた後に今後支払いたいという意向を丁寧に説明されていました。
さて、ここから質疑となります。
3.質疑
以下質疑の内容のメモを書いていきます。なお、私の主観に基づき脚色していますし、誤認している可能性もあります。参考程度に扱って頂ければと思います。
★印は私が質問した内容です
★Q 取締役選任の件
取締役の構成は社長以外は銀行の出身の方や士業の先生と管理部門の方々で構成されている。通常、当社のような業態の場合、製造開発や技術開発、営業ライン等の所掌毎の取締役がおられることが一般的かと思うが、現場感覚を踏まえた意思決定運用が行う点でどのような対応をされているか教えて欲しい。
A
取締役会で一番重視しているのはガバナンスの構築体制であり管理部門を所掌するメンバーをメインに構成している。一方で指摘のあるような製造開発、技術開発、営業等の現場の声は執行役員が掌握しており、取締役会とは別に経営会議で喧喧囂囂と議論をしており、ここで取締役会へ付議し意思決定するフローを回すようにしている。この経営会議できちんと現場の声を踏まえた議論を深化させており経営が現場に沿った判断が出来るようにしている。
【考察】
経営に係る議論や方針策定そのものは実質的には執行役員を交えて行われる経営会議がメインという事ですね。取締役会は管理部門の方を中心とした最終的な意思決定機関という事で、ここまで明確に分けられているというのは結構レアな気がしました。
経営会議付議が闊達な議論の場として実質的な方針策定や戦略議論がなされているのであればそれはそれでいいと思います。
★Q 中長期展望について
中長期の成長を期待して応援したいと思っている。半導体や水道インフラ需要の拡大、防災や強靭化計画、更には都市開発等、当社の商材が多くの所へ行かされるよき環境が今後広がっていくのではないかと考えている。一方で数値面では、前期の下方修正等、よき環境を享受していく姿が数値面でまだ見通せない不安がある事も事実。その時々で凹凸があるのはビジネスの特性上止む得ないと思うが、中長期的に今の売上200億弱、利益率10%超という状況がどういうステージにあるのか。定性的な部分も含めて、こういう会社になっていたいという社長の夢のような話を伺いたい。
A
中長期での応援に感謝したい。社内では中期経営計画として3年スパン位の中期経営計画というものを策定している。ここには指摘のある良好な環境をビジネスに数値にするという意味で野心的な目標を置いている(少し手を伸ばせば手が届きそうという目標という表現をされていたかと思います)。しかしながら、一定のストレッチを働かせた社内目標でもあり、投資家に無用な混乱や心配をおかけする事の具体的な内容の開示は行っていない。
10年スパンという意味でいえば、10年程前からはM&Aも活用しながら成長をしてきた。今後は既存事業を伸ばす時だと思っている。そのため既存事業を裾野を拡げながら成長を続けていきたいと思っている。
【考察】
事前のIR照会において、中計が開示されていないことは認識していたので、もう少し感覚的なものを定量、定性双方で「夢」みたいな話を聞きたかったんですが、私の質問の仕方が悪くてうまく引き出せませんでした。環境は色々良好な中で、足元は数値面では苦労しているけど将来的な展望を聞きたかったんですよね。そもそもそこまで良い環境ではないという話なのか、花開く時やそのアプローチが聴ければよかったのですが…。
社内目標はストレッチしているという事は、それなりに論拠はある(たいがいストレッチはノンロジックなWILLもあげさせられるものですが)のかもしれないという点で環境はやはり悪くはないのかなとも思います。
それから成長のため、敢えて「既存事業」の拡大を注力していく方針というのも地に足がついていていいと思います。その分、やはりマイルドになるとは思いますけどね。
★Q 業績予想の考え方について
今日のご説明の中でも業績予想に関して説明頂いた。その際にも「目指す」という表現をされているが、業績予想の策定方法として、ある程度必達目標という位置づけで開示されているものなのか、目指すべき目標感を示しているのかというとどういう感覚なのか。前期に下方修正に至り、忸怩たる思いもあろうかと思うが、捉え方について教えて欲しい。また仕入部材における影響として対人民元の為替影響があり、前期も差損を計上しているが、今期ガイダンスではどのような見立てを置いているか。
A
先ほどの中計の時と同様、社内的な目標は別に管理しており、開示しているガイダンスはそこを保守的に見積もり、実現可能性を精査したものであり、どちらかというと必達目標として理解してもらいたい。前期に下方修正に至ったこともあり、なんとしても達成したいラインとして今後頑張っていきたい。なお、為替については、策定時の為替状況を踏まえて前提を置いている。
【考察】
ちょっとくだらない質問だったのですが、初めての会社との接触でもありり、社内の雰囲気というかどういう温度感で対応されているのかを知りたかったんですよね。雰囲気としては必達目標といいつつもそれなりに野心的な部分を少しは含んでいるのかなという気がしました。少なくても中計は現場の士気を上げるため一定のハッパをかけているようですね。これは上手く機能するといいのですが、逆に冷めてしまうこともあるので、慎重に社内の雰囲気を見極めたい所ですね。
★Q 東証1部、プレミアム市場への対応について
現状、当社は東証2部指定銘柄となっている。今後の信頼向上や人材獲得の観点から早期に東証1部への昇格を期待している。また現状の時価総額は250億円まだあともう少しという状況でもあり各種形式要件への対応も必要となるが、取り組みの方針、考えがあれば聞かせて欲しい。
A
指摘の通り、信頼や人材獲得の面で重要な課題のひとつだと認識している。現状、流通株式時価総額、時価総額、流動株式比率の要件が不足している。今後昇格に向けて方策は考えていきたいと思うが、現時点で具体的に開示出来る内容はない。
【考察】
よりくだらない質問です(笑)。昇格の有無を知りたいというより(そもそもそんなことこの場で教えてもらえるものでもないですし)、会社の規模を大きくしていくために社長としてどういう心持ちなのかなという事を知りたかったのです。気の利く社長だと、例えば昇格後にどういう会社にしていきたいとか、自分の大切にしている価値観みたいなものを語ってくれるのだと思うのですが、そういうのもなく、この質問だけは想定問答集に目を落としながら回答されていました。この辺りは質問内容がいけてないだけに、回答も平凡なものになってしまいましたね。
Q IR情報の発信
わかりにくかったセグメントの整理や決算説明動画の開示等、IR活動全般頑張って頂いていると理解している。一方で当社の事業は地味で理解されにくい構造であることも事実であり、より広く投資家に魅力が伝わる施策が必要だと思う。自然災害の対応、水素ステーションにおける対応、強靭化等で当社事業領域が活躍するテーマもいくつもあり、それに流される必要はないとは思うが、投資家目線でもっと訴求できるIR活動の在り方があると思う。
A
株主にわかりやすくという発信を心がけているものの、事業の理解の所ではまだまだ課題があると認識している。より投資家にわかりやすい開示を今後も心掛けていきたい。
【考察】
質問者さんも中長期で応援されたいと仰っておりました。質問というよりコメントだったかと思います。最近ではテーマ株投資みたいなものも流行っており、やはりわかりやすくテーマと結び付けられることで株価も動きやすいという側面がありますからね。ボラティリティを生むという点でも前述の形式要件の充足のためにもよいかもしれません。一方で、それに流される必要はないという事もまた大切なので、この辺りのバランスを見ながら取り組んでいってもらいたいですね。伝え方の問題もありますが、そういう機会を創るという意味で、機関投資家だけでなく個人投資家にフェアディスクローズの観点でもきめ細かい対処をしてもらいたいですね。
★Q 水道管更新需要の取り込みについて
水道管の老朽化対応は、東京都でも今後予算措置も講じられながら本格的な対処が立ち上がっていくものと期待している。一方、SDF工法等当社独自の技術をもって従来工法では対処が難しい箇所への訴求力等今後どのように発揮されていくのか。ポテンシャルはあるように思うが、未だまだ本格的な需要取り込みに至っていないように思えるため現状分析や今後についての見解を教えて欲しい。
A
SDF工法は従来手法では難工事になった箇所でも容易に工事が出来るという点でポテンシャルがあると認識している。実際、水道局への提案においてとても良い評価を頂けている。一方、水道局の方達から好評なのだが、このコロナ禍で水道局を含めた全体の予算執行を司る自治体の判断としてどうしても水道局への予算が劣後されている事も事実である。とはいいながら、老朽化対策は必ず必要になってくることもまた事実であり、今後の需要顕在化に向けて対応していきたい。
【考察】
水道管の老朽化問題は災害などが起こるたびに課題意識が高まるわけで、実際そこそこ工事もなされているもののなかなか同社商材の成長がみえてこない点もあり質問しました。特にSDF工法のポテンシャルは業界の人間でもなく知識がないため、顧客(自治体)受けがどうなのかなと思っていたので、好評だということでこの点はよかったです。そして課題がコロナ禍でどうしても工事が延期されてしまうという事があるようで、それだけであればタイミングの問題なので、さして大きな問題ではないなと思いました。当然今期もまだその影響は続くでしょうから、なかなか立ち上がりが芳しくない状況は続くかもしれませんが、息が長いビジネスではないかと思いました。
★Q マルチアクアの展望
ハウスメーカーとの提携が進み、好調だという話を伺い期待している所である。またセブンイレブンの店舗に設置するというリリースもあったかと思う。ハウスメーカーへの取り組み、またセブンイレブンのような店舗への拡販の可能性などの取り組み状況を教えて欲しい。
A
マルチアクアの導入に当たっては、どうしても工事が必要になる。そうなった時に、設置をする手間等を考慮するとハウスメーカーさんと協業して、工事の際に一緒に設置していくというのが理にかなっている。従ってハウスメーカーさんとの協業を今後も強化していきたい。
セブンイレブンさんの案件については、試験的に導入をした段階であり、現在先方の方で色々とご検討を頂いている所である。
【考察】
ああハウスメーカーの事を多く語られていたので、やはり好調なんだろうなという気がします。どうしても戸建て建築の際に今はテレワークのための部屋割りとか衛生対策等他の所に目が行きがちだったりするのかなと思うのですが、それなりに訴求出来る商材になっているようです。同社製品はパナホーム等にもよく使われていて、実際に店舗の前でマルチアクアの宣伝されているのを見て嬉しくなりました。
セブンイレブンは多くを語らずですね。こちらはその後中々発展しそうにないと受け止めるべきか、まだ折衝中のため、多くを語れない受け止めるべきかちょっと雰囲気からは半々といった感じでした(笑)。
★Q 配当政策について
配当政策について丁寧に説明頂けてありがたい。その中で安定配当を強く意識されているようにお見受けした。当社のようにどうしてもその時々で業績に波が生じてEPSが動く中にあっては、配当性向よりDOEのような指標で安定配当をより前面に出した方が市場へメッセージが伝わるのではないか。見解について伺いたい。
A
確かに今期の配当性向は40%といいながら額をきちんとお支払いしないとならないという中で多く目標を超えている状況になっていびつになっている。指摘の内容を踏まえて安定配当をどう実現するか、検討していきたい。
【考察】
ここはだいぶ感触はよかったです。まぁ実際もらえる配当金額が変わるわけでもないですし、私は配当メインではないのですが、姿勢として安定配当を謳うのであれば、これだけEPSが動き中で、40%を目標といっても形骸化するのでもう少し指標は見直された方がいいと思います。また、この件に限らず、様々な面で意味を込めた目標設定をしてもらいたいという思いも含めて質問しています。
Q 赤字部門の自動車・ロボ分野の今後のリカバリについて
赤字部門となっている自動車・ロボ分野の今後のテコ入れ、改善策や見通しを教えて欲しい。
A
赤字の一番の理由は、コロナ影響である。自動車の生産が昨春の生産が止まった際の影響を大きく受けることとなった。チューブフォーミング社の3工場のうち1工場が1ヶ月操業停止した。元々前々期から米中貿易摩擦から台数が漸減傾向にあり苦しい所から更に大幅に減った事もあり影響が甚大となった。一方、足元では自動車部門としては非常に活発でチューブフォーミング社も前4Q黒字に復しており堅調な状況である。また現時点では半導体不足による生産台数の調整みたいな話も聞こえてはいるが、特にその影響は受けていない。従って赤字の克服という意味では改善できると思う。
しかしながら、収益性が低い状況であることは否めず、自動車分野は価格面も厳しいものがあるのも事実であり、他産業用等への拡販も含めて対処をしていきたい。加えて、現状では日本のみでの生産になっているため、今後ベトナムでの生産体制を確立させ、収益面でも向上できるように取り組んでいきたい。
【考察】
自動車の凹凸はどうしても影響を受けてしまいますね。今はずっと高原状態である半導体ですら、発注や納入タイミングでも凹凸が出てしまいますし難しいですね。しかも価格面も厳しいと。
対処としては他産業用への展開というお話もありましたが、これはどうなんでしょうね。展開が出来たとしても、そもそもロットが小さいでしょうし、マーケット規模を見ても自動車とは比較にならないと思うのですが。何が具体的な方策があって語られているのか、なんとなくお話されたのかはよくわかりません(笑)。
一方で、ベトナム工場でのライン稼働による採算性向上へ言及されたのはいいですね。この辺りはどんどん進めて収益力の強化を図ってもらいたいですね。同社はこの部材メーカーでありながら営業利益率は下方修正したコロナ直撃の前期ですら10%を確保していますから、一定の力はあると思うのですが、更に伸ばしてほしいですからね。
4.所感
テクノフレックスは前期に下方修正を発表して、ここで結構投資家の信頼が剥がれ、株価もずっと低調に推移している状況です。一方で、私もなかなか数値に表れてくる気配のない状況に不安がないわけではないのですが、環境等から考えると結構いい位置にいるのではないかと思っています。そのような背景もあり、保有はまだ少ないのですが、思い切って突撃して色々雰囲気を感じたいと思い参加しました。
まず社長の雰囲気ですが、率直に申し上げて、リーダーシップに満ちてオーラがあるという雰囲気ではなかったかなと思います。答弁も丁寧ですし、なんら問題はないのですが、敢えて夢を語って欲しいみたいな質問もさせてもらった割に、結構冷静な感じだったので、やや物足りなかったかなと感じました。事業や経営への情熱みたいな人間らしさと経営者としての魅力の顔を垣間見れたらもっとよかったかなと。
また他の取締役の方は存在感がほとんどなく、答弁も全て社長がなされていましたし、実際取締役会では経営会議の内容をあまり掘り下げることもなく粛々と流れているのかなという印象です。ガバナンスの強化ということを謳っておられるわけなので、単に管理部門の方を形式的に集まってやるというわけではなく、経営会議での熱き議論をより昇華させられるような会であって欲しいですが、年配の方ばかりということもあるのか、覇気のようなものがちょっと薄い印象でした。何もお話されていないので、あくまで雰囲気なので失礼なことをいうものじゃないかもしれませんが。
事業においては、正直、需要のタイミングやコロナの影響などが予算執行なども含め間接的に長引くのではないかと感じます。質疑でもあった通り、よき環境にあることもあるので、それを成長につなげていってもらえるといいですね。
本当は工場新設の背景や状況等も聞きたかったです。新潟向上の増設は今年6月までに行われるはずなので、そろそろ立ち上げ準備に入るタイミングでしょうし、それが収益貢献してくるのは更にずっと先ということで、投資回収の見通しを今の状況変化をとらまえてどう考えているかとかですね。それからベトナムでの生産体制とかももっと突っ込んで聞きたかったです。
半導体関連は通期でそれなりに良い状態、自動者もよいし足元も好調も生産調整が長引く点に留意、都市開発案件で防災関連は下期から本格立ち上がり。更に水道管も予算執行の兼ね合いもありもう少しコロナ禍が落ち着かないとならない点から下期か来期以降ってことを考えるともう少し光が当たるのは先になるかもしれませんね。
5.さいごに
というわけで、以上レポートでした。何か誤認している箇所などあれば指摘頂きたいですし、私も業界素人なので何か情報をお持ちの方はぜひ教えて頂けると勉強になります。
会場の浅草橋はこれから節句を迎えることもあり、人形店がそれなりに賑わっていました。昔、花火問屋の長谷川商店さんで大量に花火を買ったな、と懐かしくなりました。
最後に以前にIR照会でお世話になった担当者の方がお声がけして下さり、少しお話をいたしました。一番強調したのは、とにかく個人投資家をより大切にしてもらいたい点です。情報開示の点で動画開示への姿勢を評価しつつ、QAの開示等も含めてフェアディスクローズの観点でぜひ頑張ってもらいたいとエールを送ったつもりです。こういうことをきっかけにまた少しずつでも会社がよりよくなっていくために寄り添える先としてのご縁が深められるといいなと思います。もちろん、投資判断を歪められるわけではないので、継続的に寄り添っていてよいという状況が続く前提ではあるんですけどね。
あと、1人で7問も質問して、節操がない、会社側の迷惑も考えろというありがたいご指摘を頂きそうなので、先におことわりしておきます。一応、冒頭に4問+あとから3問質問したのですが、冒頭でその数、質問しますと宣言して確認を経ています。また他の質問されたい方もおられるかと思い、私の後に1問出て、その後質問が枯れて終わってしまいそうだったので、追加質問をしました。従って他の質問したかった方への配慮もさせてもらったつもりです。かつ質疑全体の時間は20分程度と過度に時間を奪った行為でもなく、当方としては許容されるものと思っています。とはいえ、私も相当謙虚さに努めて、時間を頂きましたが、時間はもらって当たり前だとは思っていませんので、今後もバランスに配慮しながら、総会を楽しみたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?