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霊能者が語る 妻とのあの世日記 第129回 「雑談と近況の話」

「大型二輪免許のための、自動車学校卒業できたがね」
「おめでとう」
「しかし、入学からは2週間、間に休日とかあって実際に教習受けたのは7日で卒研に行ったんだからいいペースじゃないかね」
「もともとバイク慣れしてたからでしょ」
「まぁそれはあるかも。同じ卒検受けた人もオフロード乗りだったので、オンロード、オフロード、両方乗ってる人の方が操作は上手いような気はする」
「それ自分が上手いって言ってるの?」
「操作感覚の違うバイクに乗ってる人間と乗ってない人間だと感じはかなり違うよ。あと、バイクの質が変わっても順応しやすいというか」
「慣れみたいなものね」
「というわけで、次は大型バイクを買うことになるがね。なんかそういう経済的な援助してくれたりせんの?」
「なんで私が。自分で稼いだお金使いなさいよ」
「しかし免許センター通うの疲れたがね。なんでとろうと思ったのか、と途中で挫折しそうになったけど」
「ぎゅうぎゅうに教習を詰め込むからよ」
「なんか、毎日2時間空いてたみたいで、そういう流れだったがね」
「早くとってたほうが雨に晒されないでいいから、そんな流れになったのでしょ。それなんとなく感じて申し込んだんじゃないの?」
「なんとなく「晴れてる時間のほうが多いやろ」と感じてたから申し込んだんやけどね」
「ならいいじゃない。あなたの予感通りだったわけよ」
「その後、大型二輪を買う際にもそのなんとなくが効いてくるんかね?
卒検の時に一緒に受けた人が、やたらトライアンフ勧めてくるのでこれは導きなのか、とちょいと気にはなってるけど」
「予算あるの?」
「予算があればロケット3を迷うことなく買ってるけど、そこまで無いからHONDAのお店に行こうかなと思ってるが」
「かっこいい渋いおっさん目指すならイギリスデザインがいいわよね」
「個人的に、トライアンフのイギリスな雰囲気は大好きではあるが、なんとなく「乗る人間の質も高めないといけない」雰囲気があってね」
「痩せて皮のかっこいいジャケット着ればいいじゃ無い」
「それがお金かかるから嫌なんやが。コスプレしてバイク乗りたいわけではないし」
「イギリス紳士になりたくないの?」
「バイクはもっとこう、泥臭くて多少傷が入ってるくらいでも「カッコええやん」くらいのがいいが。いつもピカピカしてないといかんとか、気を使いすぎて嫌になる」
「私の庭にはそっちの方が似あったでしょうにね」
「イングリッシュガーデンならね。今はただの庭になってるからイギリス風なのは似合わんよ。そもそも、車もMINIからレヴォーグに変わってるし」
「なら好きなの買えばいいじゃない」
「この辺、たとえば生前の妻の趣味とかが反映されることはないのかね?もしくはそちらに寄せたほうがいい結果になるとか?」
「確かに、私の一部はそっちに繋がってるけど、私に寄せてきても特に何もないわよ」
「あの世からのサポートが増えて安全運転になるとか?」
「ないわけではないけど、死んだ人のあまり期待されても困るわ」
「なら、トライアンフでなくてもいいってことかね」
「好きなバイクはあるの?」
「いいな、と思うは大体200万超えるので手がでらんと正直思っとる」
「手の届く範囲で選べばいいのよ」
「まあそうなると国産車になるね」
「それで不満ないならそれにしておきなさいよ」

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