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霊能者が語る 妻とのあの世日記 第168回 「なぜ本人の枕元に出てこないのか」

「これは良く聞く話だけど、亡くなった母に会いたいと強く思ってる人がいて。でも、なぜか枕元に立つのは隣の家の人とか、親戚の人とか、自分以外のとこにばかり出てくるという内容。これについてはどう思うん」
「あなたは私が出てこないで他の人のとこに出てたらどう思う?」
「シカトかよ、とか思うかね」
「そこまで真剣に私に枕元に立って欲しいと思ってないでしょう」
「まぁねぇこうやって会話してる時点で切羽詰まってないからね」
「その切羽詰まった感じが立ちにくいわけよ。もっとリラックスしてたほうがいいのよ」
「こっちが会いたい会いたいと念を送るので、近寄りがたくなるとか?」
「みたい姿ではない場合は見てくれないような」
「うちの父は、娘の前でもいつもスーツでビシッと決めてて家の中でもかっこよかった。とか思ってる人があの世の父に会いたいと思った時に。
実は娘の見てないとこでは、お母さんと二人の時は縛られてたりとか、鞭打たれてたりとか、あるいは休日誰も家にいない時は、パンツ一丁で家の中を彷徨きながら菓子くってテレビ見て自堕落な生活を楽しんでたりとか。
その場合、亡くなった後はそのお父さんは「自堕落な姿でパンツ一丁でお菓子食ってる」姿がデフォルトでスーツ姿の方が少ない場合。
娘が「父のあのかっこいい姿をみたい」と思っても、パンツいっちょのおっさんがチラチラ出てくるだけで、それを父と認識してないので来てくれないと感じている。
そんな感じかね」
「例えが極端だけど、大体そんなとこね。
生きてる時に見えている姿、父が娘に見せる姿、そういうのが偽ってる場合なんかは特に見えにくくなるわね」
「偽るというか、いいかっこしてるだけは」
「あなたは全然いいかっこする気なかったでしょう」
「親は理不尽であれ、と思ってるからね。家でまで無理してる親がいるとこは家庭が難しいとこ結構あるの知ってるから。
親が自然体で過ごしてる姿を見せることで、子も自然体になると思ってるよ」
「そういう風だと、あの世のあなたがパンツいっちょで酒飲んでても認識されるかもね」
「霊体の濁りとかそういうのは関係ないん?才能的なものとか」
「1番の理由は、近いほどにその人物の全体が見えてないから、ってのがあるわ。いいとこだけ見て悪いとこを見てないと自分の理想の母親以外を視界に入れないようになるから」
「ま生きてるうちに、いろんな親の姿を知っておくと、死後も枕元に立ってくれる可能性が高いということですか。
そうなると、他の人のとこにばかり出てくる場合は、生前親のことをしっかり見てなかった、と反省すべきなのですかね?」
「反省してもしょうがないから、これから親の話でも聞きにいくといいんじゃないの」
「親の話」
「兄弟親戚から親についての詳しい話を聞くと、知らない一面が見えてきて視点が変わるでしょ」
「生きてる時ではなく、死後にその人の意識を感じていくってことか、今やってるアニメの葬送のフリーレンってのあるけど、それ見てるとなんとなくわかるのかも」
「あなたの場合は例えがアニメか漫画よね」
「見てるのがそれだからね」




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