チョコレートのように甘い親(父)

私には、周囲から「チョコレートのように甘い親」と言われる父がいる。(以下、チョコパ)

「何が甘い!!どこがじゃ〜」と周囲に言い返していたが、30歳になり、父の良さに気づき始めた。

父は、料理ができる。煮物・揚げ物・炒めものすべてできる。それが、母よりうまいのだ。几帳面な性格なのでとても丁寧に作り上げる料理に「うまい!うまい!」という娘(私)を「作りがいがあるよ」と言い、腕を上げ、次第に私をどんどん太らせてきた。

実家で遊んで帰る時、駅に向かう際は、「送って行こうか?(車)」とすぐに私が楽できる道を作ってくれる。

思春期真っ只中の頃、散らかしっぱなしの部屋から下着を探すのを手伝ってくれたり(さすがに「探さないで」とキレた) 寝癖を直してくれたり、そんな父親。

色々なことをしてくれていたのになぜ、周囲からのチョコパを否定していたのか。

それは、みんなの親もそうだと思っていたから。
30歳になった頃、友達の親の話を聞き「うちの親、神じゃん」と初めてチョコパを認めた。いや、認めるしかなかった。

それ以来、父親に対しての尊敬が止まない。父を親じゃなく一人の人間としてみると、心が広い人間だった。多少なことは、許してくれる。(いとこが、チョコパを呼び捨てした時は笑って受け入れる。)会社で良い立ち位置にいた時も娘に言わず、文句たらたら言われる娘のために働いたお金で学費を払ってくれていた。(もちろん、母にも感謝)

そんな父も今は…今も…生きてますw
感謝が恥ずかしくて言えない。年々、歳老いていく父を見るのはなんだか寂しいけど、父がヨボヨボで歩けなくなるまで一緒に明治神宮球場でビールを飲みながらヤクルトを応援しようと思う。
そんなまるのくだらない話。

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