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WOWOWESTꓸの「ハート」で席を立つファンがいるらしい

そんな方法でしか自らを誇示できない人間がいるのか、と耳を疑った。

WESTꓸのファンとして、伯井太陽のファンとして、意見を綴らせていただきたい。


現在劇場で公開されているWESTꓸの映像作品「W」では、WESTꓸの後輩にあたる関西ジュニアの伯井太陽をダンサーに据えた「ハート」が披露されているのだが、その曲が始まると退席する人間がいたという話を聞いた。

まず言うが、それはくそダサいよ

トイレに行きたかったのかもしれない。
電話が鳴ったのかもしれない。
どうしても、人の視界を遮ってでも、周りに「あ、この人はこれを見たくないのか」と思われてでも、席を立たなくてはいけない、のっぴきならない事情があったのかもしれない。

ただ、そこにもし悪意があったとしたら。

それは伯井だけでなく、「ハート」に伯井を起用したWESTꓸの想いすら踏みにじる行為になりかねないということを理解するべきだ。



そもそも「ハート」のMVにはダンサーが出演している。
曲名でもあるハート=私たちの心、心臓そのものが擬人化された姿であるそのダンサーたちは、「誰にも止められやしない」という歌詞の通り、激しく、そして確かに動き続ける。

伯井の起用はこのMVの演出を踏襲したものであり、そもそも当初は外部ダンサーを起用する案が出ていた可能性もあるだろう。


ここで、WOWOW公式noteで公開されている「W」についてのインタビュー記事を共有しておく。

「ハート」については以下のように語られている。

神山 「ハート」という曲では、我々の後輩である関西ジュニア・伯井太陽くんが僕らの前で1人で踊ってるんです。振り付けは彼が自分で作ってて、コンテンポラリー調のダンスで、「夢追い人や頑張ってる人たちの背中を押す」というテーマで表現しました。現場では伯井くんのパッションや高いスキルを感じたし、度胸もすごかったですね。僕らの曲が伝わるのと同時に、いろんな人に「こういう子がいるんだ」って伯井くんの魅力も知ってもらえるきっかけになるといいなと思います。メンバーも全員、「ハート」はリハーサルから熱が入ってて。熱くてキレイな世界観になったんじゃないかと思います。



中間 伯井くんに対してメンバー(のみんな)が真っすぐ応援してる表情とかもいいよね。僕らは「ウォーウォー」って言うてるだけなんですけど、自然と拳を突き上げるメンバーもいたりして。すごく熱のある空間で撮影ができたと思います。

WESTꓸ自身も、Jr時代から現SUPER EIGHTの番組にコーナー出演させてもらったり、オーソレ、レコメンなどの出演番組を受け継いだりと、先輩の場を借りることで知名度や経験値を伸ばしてきた。

そこで少しでも後輩の魅力を知ってもらう場になればと、今回の作品にもダンサーとして確かなスキルを持つ伯井を起用するに至ったのではないか。

つまり今回、伯井を侮辱するつもりで行われている全ての行為は、この演出を選択したWESTꓸを否定することにもなると理解してほしい。


言葉や行動で簡単に人を傷つけてしまう人は、こんなに長い文章を読んではくれないかもしれない。

読んでくれる人だけでいい。受け取ろうとしてくれる人だけでいいから、私の言葉が届いてほしい。

WESTꓸを愛しているあなたのように、伯井を愛している人もいるのだ。
WESTꓸも、伯井も、どちらも愛している私のような人間もいる。
どこかの心無い人が、少しの軽い気持ちで起こした行動が、隣に座っている誰かの心を傷つけてしまう可能性だってある。
想像力を働かせてみてほしい。


ところで……と話は変わるのだが、伯井を忌避する人は皆口を揃えて「態度が悪いから」と言う。

そんな伯井をどこで見たのか? と聞きたい。テレビ、SNS、動画サイト、そんな切り取られた世界ではなくて、現実で、あなたの目でそれを見たことはあるのか?

カミガタボーイズのDREAM ISLANDで、愛嬌たっぷりの笑顔でバックダンサーを務める伯井を見ていたのか?

そして誰もが判を押したように「態度が悪い」と言うが、それは本当にあなた自身の気持ちか?
誰かの言葉の焼き増しを使って、誰かの仲間になれたような、正義に立ったような気分になってはいないか。


入所当時から伯井太陽を追っている私が断言しよう。
伯井はステージに立てる有難みを誰よりも知っている。

自分がうまく踊れればそれで良いという風には全く思っていない。
見てくれる人、共に走り抜けられる人がいて初めて自分のパフォーマンスは成り立つのだと早々に理解している。

一匹狼に見えるかもしれないが、伯井は関ジュの先輩に依頼され、舞台の昼夜間などを使ってLil かんさい・Boys be・AmBitiousなどの先輩ら数名にダンスを教えていたことがその先輩ら自身によって明かされている。技術力に加えて、信頼を置かれる人柄も窺えるだろう。

そして共感力や感受性にも優れている。ステージでは誰よりも長く、深くお辞儀をする。片時たりともステージへの礼儀を欠かしたことはない。

伯井太陽は、愛と礼儀を全身にたたえた表現者なのだ。



また、「W」が公開された日には、伯井がブログ「かんじゅ日誌」にて、作品やWESTꓸに対する想いを丁寧に語っていた。

今はもう読めないもののため、原文ママでここに引用させて頂きたい。

まずは本当に10周年おめでとうございます。
WESTꓸさんがデビューされたのは私がまだ3歳の時。

幼すぎた私はまだWESTꓸさんに
テレビの前でも出会えていませんでした。

※伯井は2011年2月生まれ、収録当時は中学2年生

そんな私にとって偉大すぎるWESTꓸさんの
このデビュー10周年という特別な機会に
自分も携わらせて頂けたことが本当に
光栄です。ありがとうございます。

WESTꓸさんの現場はいつも暖かくて
すごく安心して現場inできるのですが、
今回は本当に緊張だらけで安心なんか
1秒もできませんでした。

ありがたい事にたくさんの舞台に
立たせていただけて、いろんな経験をさせて
頂きましたが、過去最大の緊張でした。

でも現場に入って挨拶をさせて頂いた時、
皆様7人ともが笑顔で挨拶を返してくださって
一気に緊張が解けて安心して挑めました。

今回私は「ハート」という楽曲を
自分の振り付けで演技させて頂きました。

素敵なお衣装に、素敵なヘアメイク、
イケてるバンドチームの皆様の生演奏に、
大好きなWESTꓸさんの生歌で自分の振り付けを
踊れて本当に幸せでした。

今回は自分の思いや経験と音楽をマッチ
させつつ、WESTꓸさんのアツさや儚さ、美しさを第一に表現させて頂きました。

「言葉じゃないからこそ伝わるものがある。」
そう信じて演技させていただきました。

カットがかかってWESTꓸの皆様や、
スタッフさん、マネージャーさんにお辞儀を
したときWESTꓸの皆様が

「素晴らしい。」「いいね。」「ナイス。」と
言葉をかけてくださり
本当にその場で泣きそうになりました。

これが、彼自身の紡いだ文章である。

嘘だと思うだろうか?
これを聞いてもやっぱり、自分にとって都合のいいことしか聞き入れたくないだろうか?
YouTubeで、脚を開いて椅子に座っている姿だけが真実だと思って、狭い世界で生きていたいか?

そんな狭い世界で物事を判断しようとした結果が、「伯井が出演する曲目で退席する」などという失礼極まりない、幼稚すぎる行動であるならば、それはあまりにも悲しい。
だって何の解決にもならないのだから。
伯井の過去の行動に律するべき点があったとしても、今回の作品に対して失礼な行動をとる理由にはならない。悪意を持って退席する人間が正当化される理由など、ひとつも存在しない。


今回の「ハート」を、真っ直ぐに見たことはあるか?

メンバーたちが伯井を見つめながら歌う表情を見たか。重岡大毅が、桐山照史が、中間淳太が、神山智洋が、藤井流星が、濵田崇裕が、小瀧望が、それぞれ伯井太陽の踊りを見つめ、いつしかのめり込み、横一列だったはずの立ち位置が弧を描くように内に向いていることに気がついたか。

伯井は時折口ずさみながら感情たっぷりに演技し、中でも最後に7人がそれぞれの「ハート」を歌う場面では、それぞれの歌い方に合わせた表現を披露していた。

WESTꓸがそのダンスに、自分たちの10年間、いやそれ以上の経験を、もがき苦しんだ日々を経て、地を這いながら栄光を掴み取ってきた自分たちを重ねているとは思わないか。


特に重岡大毅の表情に、私は思わせられることが多くあった。

周りと比べて自分は……と焦り、何かしなければと、大人になってから始めたピアノ。そして作詞作曲をするようになるも、ある時は自分の楽曲のことでメンバーと6対1のような構図になってしまい、追い込まれた経験があるシゲ。

そんな中で、自分はひとりなのかもしれないともがき苦しんでいたシゲを救ったのが、メンバーが掛けた「間違っちゃいないよ」という言葉だった。

その経験が彼自身の「間違っちゃいない」という曲に繋がるわけだが、この曲の歌詞はまさに当時の彼の葛藤そのものだろう。

涙一粒 星降る夜に
光れない 馴染めない
なぜ同じ様に生きれないの

どうしようも無いくらい
「どうしよう」の繰り返し
誰が明日を知ってるんだ
誰にも解らないから

重岡大毅は、目の前で踊っている伯井の姿に、ぐるぐると思案し続けた在りし日の自分自身を重ね、そしてエールを送っているように見えた。

そう、シゲの目の前にいる伯井は「あの頃の重岡少年」そのものだった。

伯井は自らの個性を打ち出したスタイルも得意だが、今回「ハート」に対してダンサーとして作り上げた作品は限りなく無色透明に近い作品だったと感じた。
伯井の作品でありながら、伯井が表現したものは「いつまでもどこまでもずっと自分と戦っていく、張り合っていく心」。だから私にはそれが重岡少年に見えたし、桐山少年にも、他メンバーのあの頃にも見えた。そして私自身の心の中にも確かにある存在だと感じた。


また、濵ちゃんは撮影現場で伯井に声を掛けている。
以下は先ほどと同じ伯井のブログからの抜粋である。

私の出番を終えて休憩時間になり、
楽屋に戻る際、濵田くんが

「目が合った時本当にグッときた。
涙が出そうになったよ。」
と言ってくださりました。

濵ちゃんは、先日のカミガタではストーリーに伯井とのツーショットを載せていたり、AWARDのドーム公演でも「伯井!」と呼び掛け、曲中にはセンターに招いたりと、伯井を気にかけている様子が度々見られる。
撮影の時期的にも、「W」での経験がそのきっかけのひとつになったのかもしれない。



もしも起用理由がただ「後輩をプッシュしたい」だけだったなら、他にもたくさん、なんなら伯井よりも歴が長くてファンが多く付いている、集客にも繋がるような後輩は大勢いるのだ。

それなのにWESTꓸは、入所してまだ2年にも満たない、グループにも所属していない伯井を単独で起用した。そこには、もっともっと大切な、伯井太陽のダンスでなければならない理由が確かにあった。


現在のWESTꓸのメンバーらを2012年から応援していて、先述の通り伯井のことも入所当時から応援している私にとって、タイトルのような行動を取っている人の存在は看過できないと感じた。

「○○じゃなければファンじゃない」という論調はあまり好きではない。そもそも「ハート」や「証拠」といった歌中心の楽曲路線を受け入れられないという人も散見されるため、そこに伯井という(信じられない考え方だが)叩きやすいきっかけが参入したことで、元々叩きたいものを探していた人間たちが水を得た魚のようになった結果がそれ、という可能性はある。

が、誰が見てもわかるように、わざわざ退席するというのはやっぱり幼稚だろう。
何か言いたいことがあるなら、癇癪を起こしていないで、まずは彼らの作品に真っ直ぐ向き合ってみるべきだ。そしてその結果、思うことがあったならそれは意見として仕方ない。

よく伯井のことを見ようともせずに忌避し、思い込みや心無い言葉で叩いて回る人間は、WESTꓸが「関ジャニの二番煎じだ」と言われていたときの気持ちをもう忘れたのか。

悲しい歴史は繰り返したくない。
遠くない未来、現在の自分の行動を「幼稚だった」と恥じる日が来るなら、気づくのは早い方がいい。

好きになれと言っているのではない。
もう少し視野を広く、そして愛を持って行動を起こしてみてほしい。


そしてもしも、今回の出演で伯井について気になってくださった方がいたならば、是非とも一緒に応援しようじゃないか。

ここまで書いた通り、伯井は入所時から、いや入所するよりも前からずっと、逆風の中を傷だらけになりながら進んでいる。

それは例えば、「ジェンダーレスを盾に何をやってもいいと思っている」などという言われのない偏見だったり、ファッションショーに出演した際の個性的なスタイルを普段のコンサートでもやっているというような勘違いから来る偏見だったりと、おおよそ伯井自身には非が無いものだ。
(本人は自分がジェンダーレスだなんて言ったことないし、ジェンダーレスだから何言ってもいいと思ってるのはむしろそっちなんだよな。)

本人はこんなにもジャニーズにリスペクトを持っていて、愛と礼儀を大切にしながらステージに挑んでいるのに、彼が大きな仕事に挑む度、世間の風当たりがこうでは不甲斐ないといつも思っている。
第一、まだ13歳の伯井にこれが当たり前だと思ってほしくない。
頑張っている子が正当に評価される世界であってほしいじゃないか。

だから仲間になってほしい。

あなたも同じように傷だらけになる必要はない。ただ、今回少しでも伯井を知って、彼に共感したなら、どうか伯井に対して愛を持っていてほしい

いつか必ず、この子がひとつの時代を作る日が来る。その日には私たちと肩を組んで笑おう。


あと実はこの子、ファンサがめちゃくちゃすごい。
自分のファンを見つける速さが半端じゃない。アイドル全開のサンちゃんはとびっきりの笑顔で、しかもスーパー嬉しそうにファンサをしてくれる。

そう、愛称は「サンちゃん」。
太陽だからSUN、実は伯井にはこんなにかわいくてかっこいいニックネームがあるのだ。

掘り進めるほどに魅力の溢れるサンちゃんがどうかこの機会に少しでも多くの人の目に触れ、そしてこの子のことをいいなと思ってくれる人が少しでも増えることを願っている。


この文章で誰かの何かを変えられるのかは分からない。どうしても言いたいことがあったから書いたまでだ。

昔のように関西担みんなで関西のみんなを好きでいられたらどんなにいいだろうかと思う。
令和の関西担の在り方が「気に入らない後輩のパートを分かりやすく避ける」だなんて、悲しすぎやしないか。

私は伯井担である前に、10年以上桐山担をしている。ずっとジャニーズWESTが、WESTꓸが大好きだ。だからこそジャス民はそんなダサい行動で後輩に砂をかけるような集団じゃないと信じている。

受け入れられないならそれはそれで、ファンとしての良い在り方が必ずあるはずだ。
少しでも、これを読んだ人にとって何かを考えるきっかけになれたならば幸いである。



ちなみに私が先日訪れた応援上映では、「ハート」のあと私が拍手をすると、同じように拍手をする音が劇場の端々から聞こえた。

もちろん拍手が起こっていたのは「ハート」だけではなかったが、こうしてなにかを肯定すること、愛や礼儀を持ってなにかに接することが、ネガティブな感情よりも伝搬しやすい世の中だったらいいなと思っている。

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