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ひいおじいちゃん

「ただいまー」

実家に帰るといつもおじいちゃんが
笑顔で出迎えてくれます。

「こはるちゃん、お帰り

うたちゃん大きくなったなぁ」

娘はひいおじいちゃんが
大好きです。

実家に帰ると
保育園で習った
うたを教えます。

娘 「きらーきらーひかるー、

  はい!」


祖父「きらーきらーひかるー」


娘 「おそらのーほしよー

  はいっ!」



耳が遠いおじいちゃん。


けどそんなところも
カワイイのだと娘は言います。

この表現が合っているのかは
わかりませんが
耳の遠い祖父を敬遠しないで
いてくれることを嬉しく思います。



「おじいちゃん お耳遠いから
大きい声でうたってあげて。」

「わかった!」

  ↖️ 注 祖父です


娘 「じゃあこれは?


 「カレン カレン カレンダーマーチ♪

 はいっ!」


「ちょっと難しいのかもね」


「じゃあこれは?

ぞーさん ぞーさん お鼻が長いのね♪

はい!」



耳が本当に遠くなってしまったんだな。



昔はおじいちゃんの膝の上に抱っこされて
たくさんお話したのにな。

ポマードのにおいがプーンとして、
たまに手にポマードが付いてしまって
ベトベトしたっけ。




私はあとどれくらい おじいちゃんと

一緒に過ごせるんだろう。

ずっとこのまま時間が止まればいいのに。

ずっと私や娘、家族みんなの事を笑顔で

「お帰り」

って出迎えてくれればいいのに。



そんなことを
しみじみ思っていると

「ただいまー」

母が帰ってきました。

「早かったね、
もう来てたの?」



聞こえてないんだ…




…。


そうか、そうか

これが人間の3大欲求ってやつか。

人は聞きたい情報はちゃんと
受け取れるんだ。

耳も一時的に良くなるんだ。



なんだかマツケンみたいにキリリとした
目してるし。



祖父の


本当だったと信じたい。




ずっと元気でいてください。
おじいちゃんの事が大好きです。



読んでいただき
ありがとうございました。

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