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夜の散歩は世界への小さな反抗。

「たばこを吸ってる女は嫌だ」

勝手なわがままを、君は煙と共に吐き出した。

君が知らないわたしの密かな楽しみは
行きつけのバーで、ちょこっと酔うこと。
そして帰り道でひとり、冷えた身体をあたためる。

慣れない匂いに咽せる、粋がってふかす白い息。
わたしはもう大人になった。と背伸びをして。

眠たさと興奮が交差する。
今宵は遠回りをして帰ろう。

君は、来週帰ってくる。

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