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生産性を上げる5つのこと ~その5~

政治力

あえて、政治力という言葉にしました。もう少し柔らかい言葉であれば、コミュニケーション力。ただ、コミュニケーション力というと、様々な書籍や偉い人が仕事上重要だというので言葉の重みがだいぶ軽くなってしまっていると感じます。

要は、コミュニケーション力のことですが、なんとなく必要なこともわかりますし、仕事をしていれば重要性を常に感じると思います。

政治力とは?

言葉の意味から入ると、政治力とは

1 政治を進めていく手腕・力量。
2 自分や相手の立場をうまく利用して巧みに物事を進めていく力。

デジタル大辞泉

ということだそうですが、2つ目の意味に注目してください。
自分や相手の立場をうまく利用して巧みに物事を進めていく力」とあります。

ここで言いたいのは、このことです。

今の政治家が駄目だから、自分で政治をしましょう!ってことではありません。

一人では出来ないことが組織ではできる

一人で仕事をしているのでだれば、あまり関係ないかもしれません。しかし、会社に属すか、何らかの組織に属しているのであれば、必ずと言っていいほど部下や上司、同僚などがいます。

※なお、初めてお断りしておきますが、個人で仕事をして結果を出したいと考えている人には、この先は必要ありません。

組織に属して仕事をしている場合、自分ひとりで完結する仕事というのはあまり考えられません。もし、自分ひとりで完結する仕事をしているというのであれば、組織のメリットを活かせていないか、その組織に所属している意味はないので、辞めたほうがいいです。

逆に組織のメリットを最大限生かせるようになったほうが、生産性はより高まります。一人で仕事をする何十倍もの生産性を生み出すことも可能です。

一人で、1兆円稼げる人はいないでしょうが、年商1兆円の企業は日本にはゴロゴロあります。

ちなみに、売上高1兆円・営業利益1000億円以上は68社だそうです。

これって、完全に組織の力ですよね。個人投資家でも数百億が関の山です。

自分ができなくても他の人ができれば、それは自分の力

個人の能力を伸ばしていくことも大事ですが、自分にない能力を持っている人というのはたくさんいます。
たとえ新入社員だとしても、自分の周りには上司や先輩がいるはずです。自分で独立しない限り、必ず会社には誰かがいます。

上司や、先輩は早く色々できるようになってほしいと指導してくれます。それと同時に、自分が出来ない仕事を肩代わりしてくれているのです。


この時、政治力がある人とない人とでは、態度に差が出ます。

政治力がない人は、してもらって当然で、自分ができないことを他の人がするのは当たり前と考えています。そして、それが態度に出ます。
上司や先輩も馬鹿ではありません。その態度を見ると正直気分が悪くなります。

逆に、政治力がある人は、自分ができないことを他人がやることはあたりまでだと考えるところまでは一緒かもしれませんが、態度に出しません。
それどころか、相手に対して感謝の言葉や、尊敬の念を込めて褒めます。
すると、教えている上司や先輩は、もっといろいろやってくれるようになります。

特に女性にこういうのが得意な人がいます。でも、女性同士では駆け引きが生まれやすいので、あまりにうまくやりすぎると嫌われるタイプかも知れません。

政治家はみな外面がとてもいい

政治家は、皆さん外面はとてもいいです。なぜなら、選挙のときに自分に票を入れてもらわなければならないからです。選挙で当選しないと、政治家は職を失うのです。

政治家で、専門性が異常に高い人というのはいません。例えば、AIを自分で作ってデータ解析をして政治に活かしているとか、プログラムが得意で、社会問題を解決できるプログラムをすぐに作れてしまうとか。
運転がテストレーサー並だとか。
ただ、医者は弁護士から政治家に転身する人もいますし、官僚からというひともいますが、個人の能力というよりも仕組みを理解し、うまくその仕組を利用できている人達です。

政治力は、いわゆるスキルとは違った捉え方をされます。スキルが無くても、政治力が高ければ政治家として成功します。
よっぽど高い政治力を身に着けている人はむしろ政治家になったほうが良いと思います。というかなれると思います。

結果に対する評価は能力値ではない

残念なお知らせですが、勉強がいくらできたとしても、プログラムが抜群に書けたとしても、外国語が3ヶ国語以上話せたとしても、政治力がなければ立身出世は難しいです。

逆に、政治力があれば、プログラムを抜群に書ける人にお願いして仕事をしてもらい、外国では通訳を介してやり取りをし、勉強出来なくても頭のいい人に助けてもらえれば問題ありません。

学校では、個人の能力を評価するため、勉強ができないとかスポーツが出来ないということで優劣がつけられてしまいます。しかし、クラスの人気者やクラスの中心人物のような奴は必ずしも勉強ができるやつでもないですし、スポーツが抜群にできるわけでもなかったりします。
それこそ、そこそこできる奴がうまいことやってはいませんか?

これが、社会に出ると評価を伴ってきます。いくら高い能力を持っていたからと言ってもそれを活かすことが出来なければ、成果を得ることが出来ません。しかし、他の人の能力を引き出したり、活用したりすることができれば、その組織は非常に高い成果を生み出すことが可能です。

政治力を磨く

政治力の重要性は少しご理解いただけたかと思いますが、では、どうやって政治力を磨くとよいか?というポイントについてです。

  1. 感謝の言葉

  2. 尊敬の言葉

  3. 長いものには巻かれる

  4. こだわりを捨てる

  5. 根回し

1つ目のポイントは感謝です。

これは、ちゃんと「ありがとう」と伝えることです。ただ、ありがとうというだけではなく、具体的に何に感謝しているかを伝えたほうが良いです。単にありがとうというだけだと、相手の心に残りません。心に残すためには、何に感謝したのかを具体的に伝えることです。

2つ目のポイントは、尊敬の言葉です。

褒め言葉の「サシスセソ」を使いましょう。

さ・・・さすがですね!
し・・・知らなかった!
す・・・すごいですね!素敵ですね!
せ・・・センス良いですね!
そ・・・そうなんですか!そのとおりです!

営業トークでも使えますし、接待でも使えます。どんなときでも使えます。普段から使っていると、政治力は間違いなく上がります。使う時はさり気なくです。わざとらしさが出ないようにするには普段から意識して使っていくことです。

3つ目の長いものには巻かれる

というのは、勝てない喧嘩はしないことと、より政治力が強い人とは、できるだけ仲良くしておいたほうが良いということです。
政治力にも強がさがあります。Lvかもしれませんし、ランクかもしれません。とにかく、違いがあります。政治力が抜群に高い人から絶対に睨まれないようにしたほうが良いです。確実に潰されます。それよりも、そうした人を味方につけたほうがかなり心強いです。虎の威を借る狐状態です。
でも、政治力は自分や相手の立場をうまく利用して巧みに物事を進めていく力なので、自分よりも政治力高い人や立場の人をうまく利用していくことも必要なのです。

4つ目のこだわりを捨てる

というのは、自分のとでもいうのでしょうか。
仕事をしていると、自分の思い通りに行かずにイライラする事は必ず有るはずです。自分は頑張っているのに、思ったような反応が帰ってこなかったり、評価されていないと感じたり。
先輩、上司のやり方やモノの言い方などにイライラする人もいるでしょう。
なぜ、イライラするかというと自分の理想と現実にギャップが生じているからイライラするのです。現実を変えるのが困難な場合、一旦、理想を捨てましょう。自分がより強い政治力を持ったときにその理想を実現すればよいのです。今ではありません。もし、イライラするのであれば、それは、理想へのこだわりがそうさせています。
なので、ノートにでもメモして忘れたほうが良いです。

最後のポイントは根回しです。

根回しというのは、物事をうまく運ばせるために必要な手順だと思ってください。もともとは、木を移動させる時に木の周りから掘っていく手順を言っていたのですが、より大きな物事を進めていくときにも同じように外から固めていくことで、物事がスムーズに進むということで一般的に使われるようになりました。
ちなみに、実際の木の根回しもやったことがあります。小さな木でも、根っこが広く深くはっている場合、周りからちゃんと掘らないと抜けません。

仕事では、大きな決定をしなければならない会議などでは、事前に参加者に合議をとって会議内では、決を取るだけぐらいにしておいたほうが良いです。そんなの、会議する必要あるのか?と思われるかもしれませんが、日本は民主主義の精神が強いので、みなで決めたことというのは、決定力が強く働きます。例えば、取締役会での決定というのと、常務が勝手に決めたというのとでは、決定の重みが違います。

日本の政治も同じじゃないですか?閣議決定よりも、国会で審議された法案という方が重みが違います。

なにか仕事をお願いする場合でも、直接頼むよりも、部門長やその人の直属の上司などに相談してお願いすると仕事の依頼の成功率が大きく変わります。直接言ったほうが早いし、スピーディーだと思いがちですが、もしそれで断られたらどうでしょう?お願いされる方にも事情があります。それを無視して、自分の都合だけで話を進めようとしてもうまくいきません。

若いうちはそれで一度失敗して痛い目を見ても良いでしょう


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