病気になって辛い自分を受け止める

リンク先のロケットおじさんこと植松務さんのブログには、今のわたしの悶々の原因がぎゅっと詰まっています。
・受容と共感の大切さ
・競争のこと
・自分の気持ちをごまかさない

小学生時代、成績表に「競争力が弱い・・」というようなコメントを担任からもらい、正直子ども心に悩みました。
どうして競争力が必要なのか小学生の私にはわからなかったのです。
(50才を前にして、ここ10年の記憶は怪しい私ですが、小学校の頃の強烈な記憶は強く残っているのです)
今思えば、例え小さくとも当時の私にとって人と比べることは何の魅力はなくて、基準は自分だったのだと思います。
大人になって、いろんなことを自分で選択できるようになって、ロッククライミングの世界にハマったのもそんな性格から来てるんだと思います。

一年前からの股関節の痛みが、乳がんの骨転移によるものだったことが分かり、来週からは放射線治療に入ります。
粛々と治療に専念しなければいけないことは理性で分かっていても、ずっと心の中に引っかかっていること、
「どうして一年前に整形外科で、MRIや骨シンチをとっているのに、そこで骨転移が分からなかったの?一年間、わたしは治療を逃したの?」ということ。
実は、6年前、最初に乳がんが分かった時も、その半年前に自分で違和感を感じて医療機関でマンモグラフィーとエコー検査を受け異常なし、その半年後にすでに2cmになったしこりで再診の末、乳がんと分かりました。
その時も、「たった半年前、マンモやエコーをやっても分からないものなのだろうか?」と、とても落ち込み、治療をするために移った大学病院の担当医師に勇気を出して聞いてみました。
「その時は見つけられない状態だったんだと思います、気持ちを切り替えて治療に前向きにがんばりましょう」と言われ、
「そうだよな、今さらそんなこと言ってもガンになってしまったんだから、しょうがないよな・・・」と何とか自分を自分で説得。悔しい気持ちを押し込めました。
そして6年後の再発。
毎日毎日、わたしの中で「どうして?どうして?」が渦巻きます。
股関節の痛みは骨転移によるものだから、整形外科の今後の通院予約はキャンセルとなったので、当時の担当医と話す機会は無く、悩んだ末、
一年前、最初に股関節症と診断をもらった町の整形外科に、一年前の検査データを持って相談に行ってみました。

「痛みは骨転移によるものだと判明して治療に入ること」
「乳腺腫瘍科の医師からは整形はキャンセルしていいと言われたが、変形性股関節症と診断を受けたのなら、整形外科と並行して経過を見た方がよいのか意見を伺いたいこと」
「一年前にMRIと骨シンチを撮っても、骨転移は発見できないのか知りたいこと」
伝え方次第では、町医者の診断にクレームをつけているようにとられるので、なるべく「先生の考え方を聞きたい」という相談というスタンスで話を持って行ったつもりでした、返って来た答えは
「向こうの先生がそう言う風に(整形は行かなくていいい)と判断している以上、わたしからは何も言えません」でした。
なんとなく予想はしていましたが、びっくりしたのと、「あ、わたしはこの医師にとってクレーマーという位置付けをされているんだ」ということが明確に感じられ、何もそれ以上言えませんでした。

「わたしはその医師の言葉に傷つきました」
一言でも「再発されたのですか、それは大変でしたね」とか
「その時は分からなかったのでしょうね」、「お気持ちは大丈夫ですか?」とかいずかれの言葉があって、どうして元患者のわたしがここにいるのか少しでいい、想像してくれたらと願いました。
もし、医療関係の方がこれを読んでいたら、「そんなこと言ったら、ややこしくなるから言えないんだよ」とか思うのでしょうか?
私は医療関係者ではないので、あくまで患者側の気持ちしかわかりません。
ただ、「あ~、わたしは今回のことでものすごく傷ついているんだな・・」と自分の気持ちを見つめ直すきっかけになりました。

「わたしは、早く再発がわからなかったことが悔しい」
「腕のいい整形外科医だったら、骨転移を発見してくれたの?どうなの?」
「今後の治療でガンの進行を抑えられるのか不安だ」
「入っていたがん保険は入院しないと一時金が出ないと知り、びっくり」
「もう、ハイキングしたり、サイクリングしたり出来ないのかな・・」
「高額な治療薬を使うみたいだけど、何サイクルくらいつづくのか」
「今後仕事はまた始められる時が来るのだろうか?治療代稼がなくちゃ」
「放射線で排尿障害とかないのかな?」
「脊髄の骨転移である日突然麻痺が来たらどうしよう・・」

あ~、もう私はいま不安でいっぱいなのだ!

こんな気持ちの時に、
ケン・ローチ監督の「家族を想う時」を観た私のバカ。。。。
(映画はすごくいいです。でも元気な時におすすめします)


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