「10万円もらったら何に使う?」みんなで書いてみよう!
みんなでオムニバス形式の記事を書いてみよう!今回のテーマは「10万円もらったら何に使う?」です。
新型コロナウイルスの影響で、色々と大変なご時世になっています。
でも、時には良いことも起こります。
何と、10万円が貰えるらしいです!
大日本銀行万歳!
人によって今の状況は様々でしょう。自粛生活でお金の使い道が想像できない人もいれば、お仕事の状況が悪化してその穴埋めに消えるしかないという人もいるかもしれません。今回は旅やサッカーを愛する方々に「10万円の使い道」について書いてもらいました。それでは今回のお品書きです。
「モンゴルの色って、何色だろう?」 円子文佳
「ナケレバ、ツクレバ。」 サカマキ
「本を買え、家にいよう」 mario
「機嫌よく暮らすために」 屋下えま
「10万円をもらった時に覗いてはいけない場所」 中村慎太郎
OWL magazineでは、読者を中心としたコミュニティからの寄稿記事を月2本程度掲載しています。今回も主筆(中村)以外の記事については無料部分として公開させていただきます。旅とサッカーについて、自分の考えを世に問いたい!という方は、下記または私の方にお問い合わせいただければと思います。
(OWL magazineのオンラインコミュニティ OWL's Forestが生まれ変わります。詳しくは近日中村から告知がありますので、ご加入をご検討の方はこちらのページをcheck ↓)
モンゴルの色って、何色だろう?
円子文佳
マスクの次は、日本国政府より10万円を頂けることになりました!
ありがとうございます~!
マスクも諭吉も、なんぼあってもいいもんですからね。
降って湧いた10万円ですが、何に使ったらよいでしょう?
「お金に色はついていない」という言葉があります。
本来の意味は「汚いことをして稼いだお金でも、まっとうに働いて得たお金でも、区別なく同じように使える。お金というのはそういうものである」というような言葉だそうです。
お金というものにはそういう性質がありますが、実社会では人間の方に弱さがあるため、例えばギャンブルで得たあぶく銭などはパーッと使ってしまいがちです。「悪銭身に着かず」という言葉もありますが、本来はお金の方に良銭や悪銭のような色がついているわけではありません。悪いのは銭ではなく人間の方です。
ところで本来僕は、モンゴルへ行くはずでした。3月31日にモンゴルで行われるはずだった、サッカーW杯予選を観戦に行く予定だったのです。旅とサッカーが日常から失われて久しい感じですが、まだ1か月ほど前のことだったのですね。
旅行のための航空券や宿泊を手配していました。僕がキャンセルするまでもなく、フライト自体がキャンセルになりました。しかし、航空券代は今のところ返金されず、エアラインクレジットが付与されるという形になったそうです。その但し書きはこのようになっていました。
エアラインクレジットは、航空券を当初に発行した航空会社の運航する航空便にて、その代金と税に充当する形でのみご利用になれます
僕が買っていたのは、モンゴル航空の航空券でした。
サッカー界の今後の見通しは全く立ちません。W杯予選も今後、無観客での開催になったり、大会形式が大きく変更になる可能性もあります。モンゴルでの試合はなくなるかもしれません。その場合、僕がモンゴルに(近日中に)行くことはないでしょう。モンゴル航空のエアラインクレジットをもらっても意味がありません。
せめてJALやANAのエアラインクレジットだったら、後日別の旅行先に対して使えたのに。お金だったら何に対しても使えたのに。色がついてるって不便だなあ。
話を戻しますと、日本国から頂けるありがたい10万円は、返金されなかったモンゴル行きの航空券代に充当します。10万円は、モンゴル色に染まったということになります。モンゴルの色って、何色だろう。
ナケレバ、ツクレバ。
サカマキ
遠征も中止で出かける用事もないので、庭で土いじりをしてたら10万円札を掘り当ててしまった。これは思わぬ臨時収入と、定期的に更新している「欲しいものリスト 2020春」を眺めると、10万円〜20万円の項目に書かれているものは意外にも少なかった。沼に嵌った趣味においては10万円など端金になってしまうのが辛いところ。
自家用発電機 ー 緊急事態には役立つけれど、本当に今必要か?。
ロードバイクのホイール ー 今すぐツーリングには行けないし。
iPhone11 ー 新型iPhoneSEでよくない?
エレキギター ー Fenderのテレキャスターを買うには足が出てしまう。
古材のテーブル ー 置く場所がない。
テントサウナ ー これだ。今の俺に必要なものは。
様々な物が自粛していく中で、個人的に最も辛いことの一つがサウナの営業休止だった。何を隠そう、今年は元日から初詣より先にサウナに入った生粋のサウナーだ。週に一回はサウナに行き汗を流し、老廃物を排出するとともに温まった体を念入りにストレッチする。出張先や遠征先では各地の有名サウナ店を廻り、ロウリュサービスや水風呂を味わう。
そんなサッカーとともに人生の大きなウエイトを占める構成部品が欠けたことは肉体的にも精神的にもダメージが大きい。そして、営業休止は各地のサウナ店にとっても死活問題だろう。世の中が落ち着いても、売上減に耐えきれずに閉店してしまうかもしれない。閉店してしまえば、遠征の楽しみが一つ減り、そして貴重な地方の安価な宿泊施設も減ってしまう。
だからこそ、10万円は愛するサウナのために使いたい。自分の守りたいものは、自分自身で守るしかないから。その方法の一つは、全国のサウナを守ることだ。インターネットからサウナのグッズやチケットを購入し、当面の売り上げとしてもらう。
この騒ぎが収まったら、またサウナへ通うために。遠征の楽しみの一つとして、またある時は宿として御世話になった日本全国の愛するサウナに、まだ行ったことのない各地のサウナに。今日の相手はどんなサッカーをしてくるのか。今日行く街にはどんな名物があるのか。今日のサウナはどんな雰囲気なのか。またわくわくしながら日本中を移動したいから。
そしてもう一つは、テントサウナの購入だ。フィンランド軍のキャンプには必ずと言っていいほど設置されているらしい。テントサウナとは、テントの中に設置されたストーブを焚きテント内部を熱する簡易的なサウナだ。突き出た煙突が特徴的だ。ロシアやフィンランド製のものが、日本でも購入できる。
どこでも(とはいえもちろん許可はいるし、TPOは弁える)設営することができ、温度管理も自由自在だ。ストーブで石を熱し、石に水をかけることで水蒸気を発生させ、体感気温を一気に上げる。白樺の枝葉を浸した水を使えば森の香りが鼻腔を抜け、さながら北欧の森にいるような感覚だ。
私は今森の中にいる。一人ですればテントサウナは三密とも無縁だろう。流石に今すぐは出かけられないが、至高の空間を個人所有できる究極的な贅沢。もちろん、家にサウナを設置できればいうことはないが、まず土地と家を購入するところから始めなければいけない。
自由な移動や、外出を伴う趣味が制限された状況下で、自宅でできることや自分の手を動かすDIYの大切さが見直されているように感じる。もちろん、テントサウナがあれば街のサウナがなくなってもいいわけではない。家庭菜園をすれば買い物が不要になることも、家でギターを弾けばライブハウスが不要になることももちろんない。とはいえ、何かがなくなりかけた時、「ないなら自分で作ればいいじゃん」という気持ちそれ自体が精神衛生の安定になる。
そしてサウナに限らず映画館にライブハウス、そしてスポーツ観戦、全ての不要不急な素晴らしきモノを残していくためには、「守ること」と「自分で作ること」この二面待ちが大切になるのではないかなと最近は考えている。「ナケレバ、ツクレバ。」はクレラップでおなじみ呉羽化学のスローガンだが、つくづくいいフレーズである。
本を買え、家にいよう
mario
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、この度支給されるという10万円の「特別定額給付金」。本稿で語られる他の人の使い道も興味津々なのだけれど、それは公開まで待つとして、もし、少しだけぜいたくを言わせてもらえると、やはり一部を趣味に回したい。
サッカーと旅は、新型コロナで事実上封印されているから使えない。われらがテゲバジャーロ宮崎のオフィシャルショップも臨時休業になってしまった。では、音楽や映画はどうだろう。しかし、今やサブスク全盛。BOXセットや、よほどのマニアック物でなければ事足りている。それならば、趣味としていちばん古いつきあいの読書=図書費に充てようか。家にいても買えるしね。
例えば、先日の「OWL channel」で五百蔵容さんが言及されていたトニー・ジャットの『ヨーロッパ戦後史』にはちょっと食指が動いたけれど、上下巻で14,000円超とハードルが高い。呑み会2回ほど我慢すれば良いのかもしれないし、実際にコロナ禍以降、流れた吞み会はいくつかある。それなのに、本の購入費用として同様の金額を出すのに躊躇してしまうのは自分でも不思議。本の単価が比較的安いからなのだろうね。
それはともかく、OWL magazineなのだから読みたいサッカー本を挙げてみる。リアルな試合の代わりに、活字でサッカーに触れながら再開を待つのも、サッカーファンの楽しみのひとつ。
昨年の「サッカー本大賞」受賞作、津村記久子さんの『ディス・イズ・ザ・デイ』はぜひ読んでみたい。でも今や人気作家の津村さんだから、きっとそのうち文庫化されるだろうから、もうしばらく待ってもいいかも。津村作品はどれもとても面白いので期待がふくらむ。他にはどんな本があるだろうか。平畠啓史さんのJリーグ本も楽しく読めそうだ。戦術本なんかもいいと思う。ちなみに、戦術本を面白く読むことと戦術について語ることとは別次元の話だから気をつけたい。付け焼刃にはろくなことがない(自戒を込めて)。
実はここだけの話、OWLマガジンの共同代表兼主筆、中村慎太郎の名著『サポーターをめぐる冒険 Jリーグを初観戦した結果、思わぬことになった』は未読なのである(ああ、言っちゃった)。OWLに関わるようになって本屋をいくつか回ったけれど置いてないし、Amazonでも中古しか見当たらない。これはもう、ご本人に直接お願いするしかないのかも(サイン付きで)。でも、次に会えるのはいつになることやら。
祈・新型コロナ退散。
機嫌よく暮らすために
屋下えま
機嫌よく暮らす、は私が大切にしている心がけです。
ここ数ヶ月をやり過ごすための追加支出としてとっくのとうに使い切っている10万円ではありますが、そのことには目をつぶりどこかで節約するとして、この10万円は将来のためにぱーっと投資したいなと思います。
機嫌よく暮らすためには楽しみを増やすことだけではなく、楽しくないことを減らすのもまた重要で、そのひとつがコンプレックスだと思っています。
コンプレックスというのはかなりやっかいな代物ですが、多くはその人の個性であり魅力につながるものでもあったりします。
そんなことはわかってる。他人の語るコンプレックスに対して、しんどい気持ちに共感できるものの、大して気にするようなことじゃないよねと思うことがたくさんあるし、私だってきっと思われていたことでしょう。
でも違うの、そうじゃないの。自分がスカッとしないとどうにもならんの!
というわけで、大したことじゃないはずのコンプレックスの存在が実生活に影を落とすのは無駄だなあと言うことに気づいて、なんとかしてみようと思ったのが7-8年ほど前。
私の当時の最大のコンプレックスは「外見」でした。お金も時間もなかったから、興味のないふりをしておしゃれに対する試行錯誤をせずに30代に突入。外見に関しては丸腰も同様なのに、多少は素敵に見られたいという欲張りさん!
ファッション雑誌を見たって全然わかんないんです。見様見真似じゃ、結果的に満足のいくプロダクトにはなれない。わたしはそもそも生まれついてかわいくないから仕方ないんだなあというふうに思い込んでやり過ごそうとしました。
でもおしゃれな友人にメイクを教えてもらったり、一緒に買物についていってもらったりしているうちに、生まれつきの問題として思いこむのはなんか違うなあと考えるようになりました。
わたし、圧倒的に基礎力がない!
というわけで、プロにお願いすることにしました。知識も知恵もないんだから、教えてもらうのが一番手っ取り早い。そしてこれが正しかった。
イメージコンサルタントの先生にお願いして、メイクを基礎から習い(道具の選び方、指の運び方から全部)、カラー・骨格・全体のイメージのトータルな診断を受けた上で、私の実生活に合わせたおしゃれを一緒に構築していったのです。
イメコンの先生とは今もお付き合いが続いており、何から何までお世話になっています。
不要なコンプレックスがどこかに行き、「うん、悪くないな」というあたりに着地できて、数年でトータルの課金額が10万円足らず。これから一生、外見に関する余計なコンプレックスを持たずに過ごせるわけで、機嫌よく暮らすためには正しい投資でした。
で、冒頭に戻る。
機嫌よく暮らしていくために何ができるかなって考えて、心残りがないほうがいい事に気が付きました。やれるものはやっておこう。
これまでやったことがないことで、一回やっておいたほうが心残りが無いだろうなと思うものとしてリストアップされた一つが婚活!
結婚したいかといわれるとよくわからないのですが、このまま一人暮らし続けるより、誰かと住むのがかなりのリスクヘッジになるなという考えに至ったのもまた理由の一つかもしれません。新型コロナのせいで。
そんなわけで大手結婚相談所の初期費用調べてみましたよ。なんとだいたい10万円。
友人たちよ、10万円くれれば紹介するよとかそういうはお断りですからね。プロ中のプロに丸投げするほうが圧倒的に効率が良いのです。
実際に課金するかどうかにはまだわからないのですが、ちょっと面白い候補の一つとして考えてみようかなと思っています。
おそらく人生の満足度はおキャット様との同居のほうが高いはずなんだけど、ひたすらかわいいだけで救急車呼んでくれないからな!
10万円をもらった時に覗いてはいけない場所
中村慎太郎
なんと難しい題目なのだろうか。現実的には家計に吸収させることになりそうなのだが……。10万円というのが何とも微妙な額なのである。いつぞやの1万2千円の給付と違って確実な存在感はあるものの、学生アルバイトの月給程度の金額なので、それほど派手なことは出来ない。そして、このご時世なので、サッカーと旅行に行くことが封印されているのだ。
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サポーターはあくまでも応援者であり、言ってしまえばサッカー界の脇役といえます。しかしながら、スポーツツーリズムという文脈においては、サポー…
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