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酒場からのマーケット2023 11月17日

日経平均33585 NYダウ34947 wti原油75.86 ドル円149.65
前週比1017 681 ▼1.55 ▼1.59

日経平均は3週連続の大幅高です。
半月で2700円も上昇しました。
思いもよらない暴騰です。

上段チャートを見て頂ければ分かります。
株価は2023年の高値圏までいきなり戻しました。

これは前週にも書きましたが完全に需給要因のなせる業です。
アルコリズムの仕業でしょう。
プログラムが動いています。
値がさ株の上昇が顕著に出ています。

理屈はあるですが、そこ迄行くのかという展開です。
半月前には誰もが予想はできなかったのでしょう。
人が動かしていない証左とも言えます。


日本で何か良い事が起きた訳ではありません。
一般社会では政治低迷と物価高は続いています。
岸田首相の支持率は毎日新聞より過去最低の21%と出てきました。
賃金は物価に18ヶ月追いついていません。
更に賃金は関係がない年金世代は大変なのでしょう。
人口は減少し続けています。

日銀は10/31イールドカーブの再修正を行いました。

地政学リスクが収まる事等はないのです。

11/15水曜日には7~9のGDPが前期比年率で▼2.1%の下落と
市場予想を大幅に下回る値が出てきたのです。

17 110 823 ▼95 160の1週間でした。
32585 32695 33519 33424 33585の推移です。

日経平均 33585円。

窓を開けて更に上昇しました。
水曜日今年最大の上げ幅となりました?。
テクニカル的には移動平均線はじめボリンジャーバンドや
ストキャスティクス等々は買われ過ぎと出ています。

全ては米株に連動していると言えるのでしょう。
世界同時にリスクオンとなっているのです。

SP500 4514。
筋目の4500を抜いてきました。
ダウは1.9% SPは2.2% ナスダックは2.4%上昇の週間でした。

SP500 1年週足 4514。
マグニフィセントセブンが急上昇しています。

*そうなると米国で何が起こっているのでしょうか。

引き続き金利の低下が一番の要因でしょう。
更には市場が10年間の金利を決める10年債の低下です。
米国10年債 10日時間足 4.439%。

cpiを受けて急低下しています。
前週は4.643%でした。
2年債は4.894%となっています。
前週は5.060%でした。

米国10年債 3ヶ月日足 4.439%。
9/22と同値となっています。

ちなみに9/22のSP500の値は4320となっています。
上記でSP500は筋目の4500と書きました。
株価と金利の相関を見ますと大きくアウトパフォーマンスしています。

米国10年債 1年週足 4.439%。
SP500の4500ポイントは8/8の4.026%の時点でした。

この開きをどう考えるのかは様々であろうと思います。
株価が金利に慣れてきたと解釈も出来るのでしょう。
この金利でも株式は十二分にパフォーマンスできるとも言えるのでしょう。
同じ銘柄で構成されている訳ですから。
更に金利が下がると読んでいるのでしょうか。
やはりアルコリズムの買われ過ぎなのでは?とも言えるのでしょう。

それの答えなど謎なのです。
今後の動向に注目です。


*11/15最大注目の米国cpi消費者物価指数の発表がありました。
3.2%と出てきました。
予想は3.4%でした。

2023年 米国cpi消費者物価指数。
1月6.5 2月6.4 3月6.0 4月5.0 5月4.9 6月4.0 7月3.0 8月3.2 
9月3.7 10月3.7 11月3.2%
2022年

1月7.0 2月7.5 3月7.9 4月8.5 5月8.3 6月8.6 7月9.1 8月8.5
9月8.3 10月8.2→11月7.7 12月7.1
2021年
12月7.0 11月6.8 10月6.2 9月5.4 8月5.3 7月5.4 6月5.4 5月5.0   4月4.2 3月2.6 

ちなみにこれは11月の発表ですから10月の値です。

総合は4ヶ月ぶりの低下となっています。
前年対比ですので前年が低下している中での低下は物価上昇は落ち着いていると言えるでしょう。

前月対比は±0でした。
予想は0.1%でした。
7月0.2 8月0.2 9月0.6 10月0.4となっています。

コア指数は前年対比4%の上昇でした。
予想は4.1%でした。
前月対比は0.2%の上昇でした。
予想は0.3%でした。

いずれも予想より減少している事が分かります。

ここは事前にかなり警戒されていたのは事実です。
ヘルスケアーが統計上の算出変更で上昇する等と報道が出ていました。
それが全体で低下する値が出てきたのです。
値的には誤差の範疇なのですが。

*冒頭にも書きましたがこの値を受けて。
日経平均は823円と今年最大の上げ幅となったのです。
日本の株式市場が米国の消費者物価指数で動いた訳です。
是非云々はあるのでしょうが。
そういう市場であるとの認識は必要です。


内容的には
5ヶ月ぶりに前月比▼5.0%もの下落があったガソリン価格の影響が大きかったとの解説です。
総合が前月比で±0となっておりマイナスになるのか迄も出ています。

食品は前月比0.3%上昇と伸び率は高水準で外食品も0.4%上昇と
食品インフレは続いているとの事です。

中古車5ヶ月連続マイナスで前年対比▼7.1%が顕著に出ています。

これは前年にサプライチェーン等の影響で新車販売が出来なかった状況での動きです。
バイクから冷蔵庫、洗濯機、ガス湯沸かし器等々
何から何までこれの影響は出ているのです。
今年の新品売り上げは前年対比で高いのでしょう。
中古品の値段は全体で減少しています。


輸送サービスは前月比0.8%上昇と前年比も9.2%上昇と高止まりとなっています。

ここでのチェック点は
車両関係も含みまして以前より書いていますストライキの多発でしょう。
企業は急激な賃金アップを認めざる負えませんでした。

バイデンがバックに付いているのですからw。

企業は販売やサービスの価格をどうするのでしょうか。
普通に値上げをしてくるとは思います。
それとも利益を下げてでも据え置くのでしょうか。

ここは今後の米国の物価に対する最大のチェック点であると思います。

*価格の据え置きならば当然企業の業績にも影響を及ぼすのでしょう。

報道は少ないですが様々な業種業態でストライキが実施されているのです。

住居費は0.3%の上昇でした。
前年対比では6.7%とまだまだ高い上昇です。

住宅ローンが7~8%です。
日本では現在考えられませんが米国ではそれでも家を買うのです。

取得住居を一生ものと考えていない所もあるのかもしれません。
転売していくのでしょうか。
投機的な買い物もあるのでしょう。

それと2極化が日本のそれとは大きく違い
買える方々は一定程度いるのでしょう。

一般的なマンションが6000万円というのですから。

初めて自宅を買う方は米国でも35才前後でしょうか。
十二分に買える収入があるのでしょう。

中古物件が少ない様で新築が売れている様です。
低金利で買った方々は今は借り換えはしないのです。

不動産オーナー系も家賃は値上げをせざる負えないのでしょう。
これだけ物価と金利が上がっているのですから。
値下げは当分考えられません。

住居費はcpiの4割近い割合との解説です。

懸念のヘルスケアーは前月比0.3%上昇と落ち着いた値との事でした。

こういう結果となったのです。

各マーケットは瞬時に動きました。
利上げ据え置きと来年6月からも利下げとフェドウッチより出てきました。

但し各連銀総裁の発言は基本はタカ派の玉虫色でした。
FRBの物価目標は2%なのです。

金利予想の動向は様々で変化します。

今後に注目です。


ドル円 149.65円。
cpi発表前は年初来安値の151.92迄ありましたが、週末には落ち着きました。
基本的な傾向は変わらないのでしょう。
週末はまさかの介入か?はありましたが。
145円所から昨年の事を引き合いに出して観測報道は数知れずです。
当局は結局の所お金のかからない口先介入に徹しています。

ファンダメンタルズに支障が出ればの内容は?。
十二分に支障は出ていると思いますが。
今後の動向に注目です。


懸念事項であったつなぎ予算は超党派での決定で来年まで持ち越しました。
ウクライナとイスラエルへの資金援助は一旦棚上げとして通過させました。
高度の政治的判断で賢明な動きだったのでしょう。

マーケット的には格付け会社のムーディーズが具体的な米債の引き下げを実施するのかしないのかに焦点が移っています。
これは誰にも分からないのでしょう。

エイペックは無事に終了しました。
習近平は6年ぶりの訪米を果たし首脳間のホットライン等々の合意を決めました。
直に話し合ったという意義は深かったのでしょう。

岸田首相も日中首脳会談や日韓首脳会談を行い内容はともかくとして
上記の意味合いはあったと思います。


首相の人気薄はかなりの難解です。
既に2年間が経ちました。

外堀的な不始末はあるのでしょうが、そこ迄の身体検査もできないでしょうから。
政策云々と言うよりも漠然とした何とも言えない空気感みたいな物かもしれません。
*1度いけないと思われるとそれを払拭するのは難しい事です。

30年のデフレからの脱却で市井の方々もマインド的に追いついていないのかもしれません。
物価上昇は厳しいですが米国は上記のcpiの表より
3年間で17.7%も上昇しているのです。

ガバメント統治的にはおかしな事にはなっていません。
世界のそれを見れば犯罪率を含めて稀有な国でもあるのですが。

米国の議会運営など綱渡りで大変なのです。
マクロ的な視点と言うのは一般的には難しいのかもしれません。

マーケット的にはマイナス金利の継続と33年ぶりの高値圏ですから。
文句を言う方も少ないと思いますが。

今後に注目です。


植田総裁は11/17衆院財務委員会
日銀が大量保有しているETFについては物価目標の実現が近づいてくれば
出口戦略の中で議論して適切に情報発信していくとの事です。
ETFの処分方法も考えていきたいとの事でした。
中央銀行が株式を買っているのは日本だけです。

これは最近いたる所で発信している内容です。
いつかは何かが出て来るのでしょう。
注目です。


*10年間の株価を確認しておきましょう。
日経平均 10年月足 33585円。

アベノミクスの7年8ヶ月は24000円を3度試しましたが全て押し返されています。
2016年の6月はブレグジットです。
2018年のブラッククリスマスは個人的に散々でした。

コロナバンデミックの暴落は2020年の3月でした。
16000円迄急落しました。
2020年の11月の暴騰は正に金融緩和の影響です。

そして2022年から急激な利上げが始まったのです。
強烈なインフレが起こりました。
ばらまいたお金の対処に明け暮れました。
株価はレンジ相場で耐え忍びました。
ハイテク系は散々でした。
債券安が起こりました。
クレディースイス等々の破綻は記憶に新しい所です。

そして今年5月からいきなり10年ぶりの暴騰で33年ぶりの高値となったのです。
FRBは金融縮小を継続中です。
来年に利下げがあるのかは分かりません。

チェック点としましては
日銀はこの全期間に不動の永遠の0というのはどう解釈すればよいのでしょうか。
金融のプロフェッショナルが決定している訳です。
私は常々財政ファイナンスなのではと書いています。

今後の動向に注目です。


*来週のマーケットはこのトレンドが続くのか止まるのかがチェック点でしょう。
先週も一旦は落ち着くのかが継続の暴騰ですので不明としか言えません。

市場関係者の多くは年末高を謳っています。
週間では米国も祭日があり様子見姿勢が大勢だとは思うのですが。

荒野の7人の最終番エヌビディアの決算があります。
この内容によっては又大相場の可能性は出てきます。
日本の半導体関連が同じ様に動くのでしょう。

アルコリズムしか分からない事情なのです。

cme日経先物は▼90円安の33495円となっています。

日経平均 33585円。

どうなるでしょうか。
注目です。










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