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player & manager

 仕事をしていれば大小様々色んな問題が起きる。そんな時一番いいのは何もしなくても解決することだが、残念ながらほとんどの場合そうはならない。当事者意識ゼロの烏合の衆がウダウダ言っている間に時間と共に状況は悪化することはよくある話である。思うに業務の遂行や問題解決は戦争に似ている。最も優れた戦略は戦わずに勝つことであるが、戦わずに勝つことを狙って事前に色々手を打ち様々な策を弄しても尚、その隙間を縫うように問題は起きてしまうものだ。万全を期して臨んでいるのにさらに起きてしまった想定外の「事件」の際にモノをいうのがコンセプチュアルスキル、また相手がある場合には、交渉・交戦能力、いわばドッグファイトの力量である。瞬時の判断と行動力に長けたそんな現場に強い人材が結果を大きく左右するのが最前線=現場というものだ。「問題解決」には、戦略的な目を持つリーダーが必要であることと同様に、現場でのリアルな戦闘力が必要なのである。

 しかしその2つのそれぞれの能力は全く別のものであり、根本的に立っている場所が違う。だからお互いの延長線上にもう片方が存在するものではない。いい選手がいい監督になるとは限らないのは、様々なスポーツを見ても歴史が残酷なまでに証明している。

 人にはその人なりの特性がある。生涯プレイヤー一筋というのが性に合ってる人もいれば、将たる能力を開花させる人もいる。スポーツでもビジネスでも、マネジメント能力において天分の才能に恵まれた闘将は自らの部下を自在に操り存分に暴れ回る。一方現場で力を発揮するのが名手であろう。名将と名手が出会う時、組織の力は最大となる。しかしいずれも持てる可能性を見出し、活かせるポジションに就いてはじめて能力が発揮される訳だから、若い人の能力を発掘し、伸ばすのは上司の最大の仕事なのである。

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