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欲求が強くなるシチュエーション(悪用厳禁)

 以前『欲求が最も強くなる3つのシチュエーション』というお題の講義を 聞いたことがある。もう随分前のことなので記憶が曖昧な部分もあるが、先日あるきっかけでふと思い出し『これは今でも使えるな』と思った次第。
 調べても出てこないので、覚えている範囲で書き記すことで 勝手ながら自分自身の備忘録にもしたいと思う。

1.もう少しで手に入るもの
 たとえばビジネスにおいてさえ、『もう少しで達成だ』、『新記録までもう少し』。こんな状況にはモチベーションがかかる。組織にまとまりが出るしメンバーの目には勢いがある。後で思い出した時に『あの時はみんなの目が血走ってたね〜!』みたいな 輝く思い出にもなったりもする。
 マラソンなんかでも40キロ地点に差しかかったあたりでは、多くの選手たちが『もうちょっとだ!頑張れ私!』になってんじゃないのかなぁ。走ったことはないしこれからも走らないだろうけど(笑)
 また恋愛においても『あと一押しで憧れの人を彼女や彼氏にできる』。こんな状況であれば人は皆 金や時間を惜しまない。心の底から欲しいと望むものが、後ちょっとで自分のものになるのだからガルルーッとなるわけだ。

2.離れていってしまいそうなもの
 大好きな恋人に『なんだか最近あなたと会っていても楽しくない』などと言われたらショックだろう。どうすれば前みたいにときめいてくれるのかを考えるのだが、知る限りこんなセリフが出るようになった時点で、その2人の関係はもはや風前の灯なのである。仮に追いかけても 求めている人は100%元の距離感には戻らない。しかしこれを自分の中で消化できないとストーカーになったりするんだなぁ。
 人は『自分の手からすり抜けていきそうなもの』や『離れていってしまいそうなもの』には執着心を持つ。それが 失いたくない大切なものなら尚更である。

3.新しいもの
 人間には慣れる(順応する)能力というものがあって、はじめての環境や人に対しても 漸次ストレスを感じなくなるような、ある種の防御機能が働いている。しかしこの 慣れるという機能は、その延長線上に 飽きる という感情がある訳で、慣れることでスムーズに物事を動かすことができることが続いている内に、当初は強かった興味も薄れ 慢心や油断が現れるのもまた 通常の人間というものだ。
 人は新しいものが好きだ。大金も払うし長時間並んだりもする。しかしひと度飽きてしまったら見向きもしなくなる。あんなに求めていたのに打って変わって冷たいものだ。我が校の近くにあるタピオカミルクティーのチェーン店は、流行の先端たるその役目を終え、並ぶ人もなく 近い内に違う店に入れ替わっているかもしれない。

 これらの心理効果を駆使し、手のひらで客を転がすプロが水商売、中でもホストやホステス、またキャバ嬢であろう。もう少しで手に入ると思わせて引っ張る。あるいは架空の対抗客の存在を匂わせて、客にさらなる出費を強いるという作戦があるのも聞いた。また、新しい話題やヘアメイク、衣装なんかで常に新鮮な感動を客に与え続ける。これぞプロフェッショナルである。




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