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2種類の若者

 学校というある種の異空間で長い間20歳前後の生徒たちに接しているが、世の中に流行というものがあるように、時代と共に若者像は移ろいゆく。そんな若い世代にプロとしての技術と知識を身につけさせるのが我々専門学校の目的であり使命だ。
 IT化が進み、その流れに乗り遅れたところは『旧態依然とした指導』などと世間から批判されることも多い教育界だが、確かに中学や高校を仕事で訪問したりすると、アナログ感を感じることも少なくない。例えば90年代の生徒と今の生徒では、質が全く違うのに、指導や教育の方針はずっと変わらないといったことは珍しいことではない。
 公立校の老教師が所有しているビッシリ書き込みをされた、使い古した教科書なんかを見ると、(ああ、この先生は授業のやり方をアップデートせずに、何年も同じことを繰り返してるのかもなぁ・・・。きっと生徒から人気はないだろうなぁ)なんてことを勝手に思ったりする。・・・おっと、このくらいにしとこう。悪口になった。

 さて私が思う最近の若者像は、大きく2種類に分かれる。それは《ヤンチャ系》《オタク系》である。この2つの人種はもちろん例外も多少はあろうが、そもそもの属性が違うので生き方や習性における共通点はあまり無い。ということで、今回はあくまで独断で《ヤンチャ系》タイプにおける典型を並べてみた。当然《オタク系》は概ねこの逆となる。生息数としてどちらが多いのかといえば、令和5年現在圧倒的に《オタク系》が優勢である。我が校においてはその傾向がこの10年で益々顕著になってきた。
 肌感覚だが、若者の『オタク化』『オタク前線』となって、緩やかに都心部から地方に向かって広がっているように感じる。きっと現在はまだ田舎では《ヤンチャ系》がハバをきかしているのだろうが、都心部では下に挙げるような人種を見かけることが稀有になった。

《ヤンチャ系》の若者の生態(典型例)
 ●喫煙者である
 ●声が大きい
 ●大騒ぎや祭り好きである
 ●喧嘩が強いことはカッコいいこと
 ●ドンキホーテ好きである
 ●サプライズ好きである
 ●ブランド好きである
 ●頼りにされるのが好きである
 ●友達のために一肌脱ぐことを厭わない
 ●自分のパートナーもこのタイプである 
 ●巨乳好きである(男)
 ●パソコンはできないけれどスマホの新機種
  には興味がある(男)
 ●店員には偉そうだがオシャレな店では急に
  おとなしくなる(男)
 ●「お前を守る」というのが最高の愛の言葉
  である(男)
 ●オカンのようにあれこれ世話を焼く女性が
  好きだったりする(男)
 ●キャバ嬢を見て可愛いと思えるし(男)、
  ホストを見てカッコイイと思える(女)
 ●対立する敵が常にいるか すぐできる(女)
 ●フレグランス、ネイル、カラコン、ピアス、
  まつげエクステなんか当たり前(女)

 見た目で人を判断してはいけない、とは子供の頃から大人に言われてきたことだけど、私の人生において見た目と中身が全く違う人にはほぼ会ったことがない。《ヤンチャ系》《オタク系》は一目見てわかるのである。『内面の一番外側にあるのが外見』とは良く言ったものだと思う。

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