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豆味噌の作り方【国家資格である味噌1級技能士が徹底解説】

「豆味噌作ってみたいけど、難しそう」 って思っていらっしゃる方多いですよね?

結論
豆麹があれば普通の米味噌と同じように簡単に作れます。

豆味噌3kgみそ レシピ


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豆味噌の作り方

二日間にわたる手作りみその仕込み

味噌作りの仕込みは一日だけでは終わりません。
二日間にわたって仕込みます。味噌作りのスケジュール、工程は下記の通りです。

味噌作り前日の作業

  • 大豆をよく洗う

  • 大豆3倍の量の水に18時間以上漬ける

味噌作り当日の作業

  • 大豆を煮てつぶす

  • 潰した大豆に塩と麹を混ぜ合わせる

  • 容器に入れて保管(=熟成)

大豆に十分に水を含ませる必要があり、水が大豆に浸透するのを待たなければいけません。

美味しい味噌の作り方 手順紹介

手作り味噌の大豆はよく洗う

大豆は、見た目はキレイに見えても汚れている場合があります。

お米を研ぐ要領で小量の水で豆と豆をこすり合わせるように洗っていきます。

目安は水がキレイになるまでです。大抵3回洗うと水が澄んでいきます。

そして、大豆の乾燥重量の3倍以上の水を用いて浸漬をします

乾燥大豆一1.3キロでしたら、水は約4リットル必要になりますね。

大豆を18時間水につける

目安:冬場の水温(10度前後)であれば、18時間以上の浸水が必要になります。

※例えば、お味噌作り当日の朝10時に大豆を炊きはじめたい場合には、時間に余裕をもって前日の14時頃に浸水しはじめる必要があります。

大豆は芯まで水を吸わないと、うまく炊きあがりません。初めての味噌作りだと、どの程度で大豆が水を十分含んでいるのか判断が難しいと思います。

そこで、大豆の浸漬具合が分かる写真を用意しました。

浸漬具合で変わる大豆の大きさ

上記の写真は左から大豆を漬ける前の大豆、10時間後の大豆、18時間後の大豆となっています。

ただ、見た目だけでは芯まで水が浸透したのか分かりません。

そういう時には、何個か大豆を割ってみましょう。

大豆を割って芯を確認

18時間後、水につけた大豆を割ってみて、芯があるかないかを判断します。

左側は大豆の芯があり、右側は芯まで吸水された写真です。

芯があるとどうしても、中まで火が通りにくく、硬さにムラが出てしまいます。

大豆が十分に吸水していないと大豆の炊きあがりがうまくいきません。

時間をかけてしっかり水につけておきましょう。

鍋の水位もひたひたが適量

大豆が十分に吸水していることを確認したら、水を替えて鍋に入れていきます。

鍋の水位は、大豆がすべて浸かるように『ひたひた』が最適です。

大鍋か圧力鍋で煮上げる

  • 【圧力鍋】ふたをして強火にかけて、圧がかかったら弱火にして4~5分煮てから、火を止めます。
    圧力が自然に下がったら蓋を開けます。(ただ圧力釜の性能によって圧をかける時間が異なる場合がございますので、お手持ちの圧力釜の取扱説明書をご覧くださいませ)

  • 【大鍋】沸騰してから、弱火(水温が95度以上になる火加減)で3時間ほど煮ていきます。大豆の品種によって炊き上がる時間が若干左右します。

大鍋の場合は、弱火(水温が95度以上になる火加減でアクを取りながら煮上げていき、蒸発して水位が下がったら水を足して水位を保ってください。

大豆の皮について

大豆を煮ると、豆の皮が浮いてくるというご意見をいただきます。

大豆が煮上がりましたら、皮ごと潰して、仕込み味噌に混ぜていただいて結構です。

大豆の煮あがりは親指と小指でつぶれるくらい

煮上がった豆がおいしいと、お味噌もおいしくなります。

豆の煮あがりは、親指と小指でつぶれるくらいの硬さがちょうどいいです。

正確にはお豆一粒に圧をかけて量りで500グラム前後(450グラム~550グラムは許容範囲)でつぶれるくらいが理想的です。

大豆を人肌まで冷ます

煮て熱々の大豆を、冷水にさらして人肌(35度くらい)まで冷まします。

すばやく熱を取ることにより、大豆のきれいな色を保つことができます。

豆は手やビン、機械で潰す

大豆を手で潰したり、瓶でたたくなどして潰していきます。

豆の量が多ければ多いほど、大変な作業になります。

大豆が乾燥の重量で3キロ以上ですと、機械を使って潰すのもひとつの手段です。

大量の大豆を潰すなら『豆ミンサー』

機械を使うと短時間で均一かつ綺麗に豆を潰せます。

豆ミンサーについて説明した記事もございますので、よろしければご覧ください。

潰した大豆と塩きり麹を混ぜ合わせる

麹と塩を混ぜたもの(塩きり麹)に、大豆を混ぜ合わせていきます。

この時、大豆と塩きり麹をよく混ぜ合わせましょう。

硬さは『耳たぶくらいのやわらかさ』が理想と言われております。

大豆の煮汁を入れるメリット、デメリット!

大豆の煮汁を入れるメリット 手作り味噌に大豆の風味、旨味、甘味、栄養素が加わる

大豆の煮汁を入れるデメリット 仕込み味噌の色が悪くなる

煮汁を入れるか入れないかはお客様の好みになりますが、

マルカワみそでは大豆を煮た場合は、煮汁や水は入れないように教えております。

手作り味噌を容器を詰める

混ぜ合わせた味噌を団子状にします。

写真のように、押しこみながら詰めていきます。団子を投げ入れても問題ありません。

容器に詰め込みました。写真は木桶ですが、容器はお手持ちのもので大丈夫です。

かめ、琺瑯、タッパーでも同じように仕込みます。

空気に触れないように落とし布やラップ、中蓋をする

空気に触れないように、落とし布や落としラップをします。

今回は「越前和紙」を使いました。

中蓋(落し蓋)を敷きます。

味噌出来上がり重量の約3割ほどの重さがある重石をのせます。
この時に、石でなく、水を入れたペットボトルなどでも代用可能です。
なぜ重しをしないといけないのか?といいますと、カビが生えやすくなるからです。
(⇒手作り味噌にカビを生やさないコツについて)

重石がいらない味噌の仕込み方について

弊社で販売している3kgのチャック式袋にお味噌を詰める場合は、空気をしっかり抜く事が出来るため、ので重石をする必要がありません。

チャック式袋の説明動画↓  容器が透明のため、仕込んだ味噌の発酵具合が分かるのも魅力の1つです。


【6歳でもできる】簡単、重石のいらない味噌の作り方【前編】


約10カ月寝かせると、手作り味噌が出来上がります

常温保管で約10カ月寝かせておくと、おいしいお味噌が出来上がります。

保管場所は、直射日光の当たらない冷暗所が適しています。

流し台の下、物置、玄関、床下収納などに置く方が多いです。

気温の高い夏場や暖房の効いた部屋だと、熟成もその分早くなります。

お味噌の熟成変化について記事をまとめました。(仕込んだお味噌はどのような熟成変化をするのか?

天地返しについて

天地返しとは、味噌を他の容器に移し替えて、名前の通り味噌の天地を返すことです。

メリット:①味噌が均一になる ➁発酵が促進される

デメリット:手間がかかる

天地返しは、しなくても美味しいお味噌になりますが、する場合には

味噌を仕込んで3カ月後くらいにしていただければ結構です。

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