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デジタルマーケティングを学んだ私が、実家の和菓子屋で、 実現したいこと。vol.2

0.ご挨拶

こんにちは、佐賀エバンジェリストになりたい市丸です。

デジタルマーケティングを学んだ私が、実家である佐賀の和菓子屋で奮闘する過程を記すことで「これから何かにチャレンジしていこう」と熱く思われている方や、「今の状況をどうにかしたいけど、勇気が欲しい」と静かに燃えていらっしゃる方の気持ちに、トクトクとガソリンを注ぐような内容にしていければと思っています。
第一弾を読んでくださった皆様、ありがとうございました。

さて、実家の和菓子屋である「菓心まるいち」、そして、佐賀と共に成長し、歩んでいくことを決めた、私が、「菓子」をどう捉えて、何を実現したいのか、私自身の価値観に触れつつお伝えできればと思います。

改めて、弊社のご紹介を簡単にさせていただきます。

1.菓心まるいちについて

・1950年、佐賀市で創業
・創業当時は祖父と祖母を中心とした家族経営
・当初は餅屋で、お祝いの日用の紅白餅やお葬式用のお饅頭等を販売
・現社長(父)の代から、和洋を組み合わせた近代的な和菓子も販売
・原料は、佐賀の農作物を中心に、美味しさを重視して仕入
・餅の相棒、あんこは北海道産の厳選した豆を用いて自家製餡を製造
・和菓子を中心に、年間で300種類以上のお菓子を製造
・販売は、佐賀市内の3店舗で販売
・2020年4月末から、一部商品を自社ECで販売開始
ウェブサイトはこちら

街角の和菓子店と、地元の人気和菓子店の狭間でもがいている菓子屋です。

人気商品は「さがどら」という商品で、佐賀産のもち米"佐賀よかもち"と、佐賀県産の石臼挽き小麦粉を生地に使った、もっちり、しっとり食感が特長のどら焼きです。

創業当初から、もち米と餡子を使ったお菓子は作っており、この「さがどら」は、そのノウハウを活かして開発した餅菓子です。
(1個120円(税別))

他にも年間で300種類程の商品を販売しているので、お店で何を買おうか、迷子になってしまう、ということもあるそうです。(お客さん談)
お気に入りの商品を見つける、というのも、1つの楽しみ方だとも思います。

※現在の本店・工場(佐賀市鍋島)

2.佐賀の菓子文化

自己紹介が長くなってしまいましたが、次に佐賀の菓子文化についてお話していきます。
「佐賀の伝統的な和菓子は?」と言われて、「丸房露!」などとすぐに出てくる佐賀大好きっ子さんばかりではないと思うので、ご紹介を、と思います。

「全国4位」

なんの順位かご存じですか?(私も最近知りました)
答えはこの後で。

まず、「和菓子と言えば、京都!」というイメージが強いかと思います。確かに、タウンページさんの『職業分類「菓子店(和菓子)」の人口約10万人当たりの掲載登録件数による偏差値の都道府県ランキング(2015年)』によると、1位は京都府とされています。

理由は下記の通りです。

有力大名が多かったことを考えると、当然、茶道をたしなむ藩主も多いことが予測されるので、納得できる結果といえるでしょう。

※参照:職業分類「菓子店(和菓子)」の人口約10万人当たりの掲載登録件数による偏差値の都道府県ランキング(2015年)

そして、この図をよ~く見てみると、佐賀県が4位となっています。
4位です。全国で佐賀県が4位。

これには有名大名の影響もあるかもしれませんし、海外貿易の窓口となっていた長崎で、当時持ち込まれていた砂糖や南蛮菓子の普及、温暖な気候と佐賀平野をはじめとした農業に適した立地、これらが重なって、佐賀県で和菓子店が多いのだろうなと、考えています。

さて、佐賀の菓子文化の話に戻りますが、これらの話から、佐賀では、丸ぼうろやカステラをはじめとして、豊かな農作物を用いた菓子文化が残っています。

私は、土地の歴史、文化も理解しながら、佐賀で菓子屋をやっていきたいと思うのです。

3.「佐賀が好きだ!」を全力で表現したい

さて、本題。
私が、実家の和菓子屋で働くことで、実現したいことの話をします。

前提として、私は、不要不急なモノ・体験が人生を豊かにすると思っています。歴史や文化、作り手の想いや、素材の質、こだわり、それから作り出されるモノや体験、生活をする上では、不要不急かもしれません。しかし、それこそが人の心や生活をより豊かなものにする。それは、色んなものが便利になった今の日本だからこそ必要だと思ってます。
(美濃部さんや、山口周さんのことを勝手に尊敬しています。)

それは「自分らしく生きていいんだ」と、寄り添い、勇気づけられ、時には、背中を押してくれるモノ・体験だと思ってます。

僕の場合は、兄の甲子園の体験がそうでした。誰かが作り上げたものではないものの(だからこそ?)心が震え、私の背中を押してくれる体験になりました。だからこそ、そんなモノ・体験があると、人はより自分らしく生きていけるのではないかと考えています。

※「甲子園の体験」を詳しく知りたい方は、私のnote第一弾をご覧ください。

そして、お菓子は嗜好品。不要不急、だからこそ、人生を豊かにする。私は、菓子という嗜好品を楽しむことで、人生をより楽しく、より豊かに、自分らしく生きられる、その過程を共に歩んでいきたい。

効率的・合理的なものだけが生き残るのではなく、非効率的・情動的なものを楽しんでもいいじゃないか、とそう思うわけです。その方が楽しいと私は思うから。

だから、私の、ある意味恩師である、「佐賀」の魅力をお菓子に込めて、全国の方に食べていただく、佐賀の知らなかった一面や、場所や、人や、食べ物に触れることで、心を豊かに、もっとその人らしく。

より自分らしい表現で「●●が好きだ!」を胸を張って言える、
そんな将来を、お菓子を通して作っていきたいと思っています。

4.具体的にどう動くか

ここからは、私も色々と考え、動き始めた所なので、まだ企画段階ですが、ザックリ以下のようなことをしたいと考えています。

・佐賀の農家さんと共に、川上から川下まで作り上げること
・お菓子を味わう方法の幅を広げること
・食育
・菓子職人も楽しめること

とはいえ、私自身、この5月に入社した身でもあるため、やりたいことだけできるわけではないため、まずは、佐賀のこと、お客様のこと、社内のこと、社外のパートナーさんのこと、を含めた現状をしっかりと把握していく期間を経ようと思ってます。その中でも、デジタル化できる部分は進め、企画の仕込みは進め、と動いています。

最後に、同じ佐賀のご出身でもあるECエバンジェリスト川添さんに習い、冒頭で「佐賀エバンジェリスト」と名乗りました。名前負けしないように、佐賀の良さを、お菓子で表現し、より多くの方に楽しんでいただける佐賀の和菓子屋でいられるよう、日々前進していきます!

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