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新種発見の日々―昆虫の多様性をさまよう

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新種発見の裏話をつらつら書く予定です。
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2019年11月の記事一覧

はじめに

私は甲虫類の分類学的研究を20年近く行ってきた。一番の専門は、マルハナノミという水生甲虫類…

吉富博之
4年前
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セスジダルマガムシ

なかなか採れない虫 セスジダルマガムシは、日本では河川に比較的普通に生息する3ミリ程度の大…

吉富博之
4年前
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セスジダルマガムシ

吉富博之
4年前
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ヒゲナガヒラタドロムシ

はじめて自分の名前が学名に付いたのがヒゲナガヒラタドロムシNipponeubria yoshitomii Lee et…

吉富博之
4年前
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クワガタムシ

インドシナ初記録となったサトウマダラクワガタ 2002年5月、大林先生や佐藤先生らと共にラオス…

吉富博之
4年前
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ニセマルハナノミ

発見その虫の存在にたぶん日本で初めて気付いたのは私だろう。1994年頃、研究材料の採集と自分…

吉富博之
4年前
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ヨツボシテントウダマシ

普通種 ヨツボシテントウダマシは、畑の脇などの枯草の下に生息するテントウダマシ科の中でも最も普通な種である。オレンジ色に黒い斑紋を持っていて識別も簡単だ。日本からは、2種(ヨツボシ・ベニヨツボシ)が分布することになっていた。しかし、50年近く前に富士山周辺から1度だけ記録されたベニヨツボシは、正体がよく判っておらず、日本にはおそらくヨツボシ1種が広く分布するのだろうと考えられていた。(上がヨツボシの成虫、下がヨツボシの幼虫) 新発見 十川晃一君とこの仲間を再検討することにし