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これからのサカゲーを妄想してみる

最近ふとイーフト初期の頃を思い出したりします。
引き継ぎボーナスでレジェンダリーのプジョル、ベッケンバウアー、ロマーリオ、カーン、インザーギと核になる選手が当たり、残りをどう組み立てるか悩む日々。
「あぁ〜GPで誰取ろうかなぁ!」と悩んでペリシッチやザニオーロを取って活躍して喜んだり、ちょっと無理して取った選手を使いこなせずに凹んだりしたものです。

僕は月に1,000円いくかいかないかの極微課金なんですが、そんな僕でも今となっては選び放題の豪華なメンツが揃っています。
僕のスタンスとしては、「現実に存在するシステムを自分なりに解釈して落とし込んで再現すること」を楽しんでるのですが、そのための選手としては十分な状態です。

しかし、それと同時に選手を獲得することへの高揚感がどんどん減ってきている気がするのです。
これはウイイレの頃も同じでしたが、シーズン開幕の頃が一番楽しく、ずっと遊び続けるものの、対戦相手のメンツも同じような選手が並んで飽きてくるんですよね。
「うわ、この人メッシ持ってるやん!羨ましい!警戒しないとやられるぞ。」と試合前に相手のスカッドを見て楽しんだのは最初の頃だけで、今となってはメッシなんて持ってて当たり前だから感動や興奮はないわけです。

そこで、今回は僕が妄想するサカゲーについて語ります。
なんの役にも立たないことは先に言っておきますw
その前に、まずは現状のイーフトの確認と思うところを書きます。

お金で手に入る=飽きやすい

「efootballは、Pay to Winではない」というリリース当初のプロデューサーの発言には、個人的に非常に期待していました。
お金と強さが繋がるのであれば、メインターゲットである学生層の盛り上がりに欠け、結果として規模が大きくならないからです。

この期待はリリースから秒速で裏切られました。
安定のガチャシステム、それによって得られるB固定のレジェンダリー選手。
開始直後から生まれる格差。
育成システムに関しても、結局課金ガチャで手に入れた選手を売ればトレーニングコーチが手に入るため、実質的には最初から破綻していました。
「お前が課金出来んから僻んでるんやろ」と言われるかもしれませんが、そうではないです。
思う存分課金出来たとしたら、多分もうすでにこのゲームを辞めてたと思います。
僕個人としては、微課金だから創意工夫して楽しみ続けられていると思っています。

お金で選手が手に入ることは何が問題なのか。
消費体験という観点から、僕はこのガチャシステムは最悪だと思っています。
RPGで例えると分かりやすいと思いますが、課金すれば強力な武器が手に入るというのは楽になるものの、獲得までの労力がかからない分、自分にとって価値が低くなります。
RPGの「つよくてニューゲーム」って、やり込み要素がよほど多いゲームじゃないとすぐ飽きるじゃないですか?
最初から最強スカッドが揃ったりすると、単に試合をさせる以外に要素のないサカゲーは結構詰んでると思うんです。
逆に、必死の思いで手に入れた低ドロップ率の武器や入手難易度の高い素材で作った武器は、思い入れが強くなるものです。
モンスターハンターなんて分かりやすい例ですね。
この点に関しては獲得までにかけた労力と時間が重要で、お金では得られない体験価値です。

選手一人一人の獲得に関しての体験が薄くなれば、当然ゲーム全体に対しての獲得体験も薄いものになり、ゲームに対しての感情の振れ幅を狭めてしまいます。
マネタイズに関しては後で僕なりの妄想を語るとして、まず今の課金システムは収益性においても、ゲーム体験の面においても良くないです。
ウイイレの頃はスカウトチケットのドロップというシステムがありましたが、そのような類のものがあれば良かったと思います。
運での獲得というギャンブル要素も、金では得られない感情の大きな揺さぶりですね。
つまり、どれだけユーザーを依存させられるがポイントなわけです。
「15,000円払えば確実に新しい選手が手に入る」というシステムの結果、スカッドにとどまり続ける選手は少なく、つい最近獲得した選手を外すことへの抵抗も少なくなります。
選手を獲得した瞬間の、さほど大きくない感情の昂りをピークとして後は下がるのみです。
ウイイレの頃、アイコニック選手の演出が出た時と同じ脳汁が今も出ていると言えるでしょうか?
振れ幅が小さいことは致命的だと思います。

育成システム

先ほども少し触れましたが、育成システムも破綻しています。
今となっては、獲得したら即レベマにするのが当たり前ですし、その負担は皆無のレベルです。
これについても選手の獲得と同様に、どれだけユーザーが労力と時間を注いだかが重要です。

その点において、マスターリーグの育成システムは個人的に大好きでした。
試合に出して少しずつ経験値がたまっていくというものですが、選手ごとの成長タイプがあったり、選手の引退や転生というシステムは見事で、僕は学生時代の多くの時間をマスターリーグに捧げてきました。

選手の獲得をガチャシステムにしてしまうと引退させて使えなくすることが難しいと思われるかもしれません。
しかし、消化試合数に応じて年齢(のようなもの)が増えてピークになり、そこから能力が下降して引退、チケットで再契約したら能力は初期に戻っている(昔で言う転生ですね)という形なら、今の課金システムでも導入出来ると思います。

現実世界での日数で使用可能期間が決まっているとか、ゲームシステムとしてかなり杜撰だと思っています。
課金したものの急に忙しくなってしばらく出来ず、久しぶりにログインしたら使用可能日数が結構減ってると、かなり損した気分になりませんか?
受験生なんか、ほとんど使えないまま契約切れになってしまうこともありますね。
今回、契約期間システムが廃止になることが決まりましたが、KONAMIとしてはマネタイズの根幹になる仕組みとして考えていたので、より一層インフレさせないと厳しい状況に追い込まれると思われます。

試合にしかゲーム性がない

上記のような獲得方法や育成システムのせいで、実質的にユーザーの体験価値は試合そのものだけになっています。
タレントポイントの振り直しという、わずかな楽しみすら制限されているのは、もはや意図を図りかねるレベルです。
ただでさえこのような飽きやすいシステムなのに、サーバーが重くてユーザーが離れるのは当たり前です。

かねてから僕は「マッチングの条件設定を導入すべき」と言っています。
「PS4との試合が重い問題」の本質は、「PS4が重いか否か」では全くなくて「PS4と当たると重いと思う人たちのフラストレーションをどうケアするか」にあります。
重い理由なんざ、ユーザーに分かるはずないですから。
だからこそ、無駄な軋轢を避けるために自分が納得する条件のもとでマッチングするようにすればいいんです。
それでマッチングに時間がかかるとしても、試合に対する納得感は遥かに大きくなると思います。
大した調整ではないはずなんですけどね…。

課金のキャップ問題

今は選手獲得でマネタイズしていますが、現在の仕組みだと週に2回のガチャ更新でMAX3万円の出費なので、月に課金するとしても12万円が最大となります。
僕からしたらとても無理な金額なのですが、他のゲームの場合、月に100万使うなんて人も普通にいますよね。
イーフトは上限突破のような要素がないため、「被らせてMAX突破させてはじめて使える」みたいなことは起こりません。
そのため、なんなら上記の12万円という課金額に達する人も実際おらず、運良く30連なんかで引けたらかなり節約になるわけですよね。

ゲームへの課金って「好きなもののためなら喜んで払う」という人と、「好きだろうが払っても少しだけにしたい、もしくは無料でしか遊ばない」という人に分けられると思うんです。
イーフトの戦略って、この喜んで払う層を増やす戦略だと思うんですが、僕は限界が早いと思っています。
シンプルに考えて、「毎月10万課金する人を100人集める」のと「毎月100万課金する人を10人集める」のであれば、おそらく後者の方が容易です。
世界の先進国のインフレ状況を考えると、100万なんてお小遣いレベルの人がごろごろいますから。
FIFAなんか石油王の息子だかがとんでもない額を課金してるって話もありますし…。
最大値を設けなくても、10万課金する人はするし、もっと課金する人もいると考えたら月に12万円というキャップは不要ではないでしょうか。

この課金の最大額の少なさは、オンライン対戦で要求されるスカッドの質の高さにも繋がります。
それなりに多くの人が、考えうる最大限のスカッドになる(ビッグタイム軍団みたいなことですね)ことによって、新規ユーザーの参入障壁として大きな壁となってしまいます。
新規拡大も厳しく、かといって古参からの収益にも一人当たりのキャップがあるから大した額が見込めない。
なぜこのようなシステムにしたのか疑問しかありません。
ウイイレの頃のアイコニックのガチャシステムの方が収益性が高かったんじゃないかと思うのですが、そこはKONAMIのみぞ知るというところです。

そういえばウイイレの頃は選手にコストがあって監督のキャパ内に収めないといけないって仕組みがありましたね。
あれは上手い作りだったと思うのですが、なぜ無くしてしまったんでしょうか。
スカッド作りの創意工夫の要素をことごとく潰してる気がして残念です。

妄想の課金システム①

ここからは妄想の話になります。
まず、Pay to Winはeスポーツの観点からも論外だと考えます。
APEXやFortniteが課金したら勝てるゲームなら、あの流行はまず間違いなくありません。
強い武器が運で手に入ったり実力でボスを倒して手に入れたりするというのは、学生にとっても可能性が感じられるポイントです。
まさしく、「運」と「実力」で感情を揺さぶりまくって依存させる理想的な例だと思います。

選手獲得に関しては、レジェンダリーやエピック、ビッグタイムのような選手も、「課金すればすぐに解放されるけど、課金しなくても試合数に応じていつかは解放される」となれば、学生にとっても夢中になれるシステムではないでしょうか。
時間のない大人は時間をお金で買えばいい。
課金の第一要素は「時間」だと思います。
マッチパスを軸に組み立てる方がいいと思いますね。

妄想の課金システム②

次のマネタイズ要素は、NFTを活用したカードデザインの数量限定化です。
こちらがメインとなります。
NFTとは簡単に言うと、「デジタル商品の著作権」です。
画像の複製などが出来ないようになることで、デジタルアーティストの価値が高まったり、自分だけのキャラを保有することが出来ます。
これを用いて行うのは、サッカー選手のトレーディングカード化です。

KONAMIといえば、遊戯王の存在は欠かせません。
世界大会の景品は世界に1枚だけしかないものもあり、最も高額なものは9億8,000万円の価値が付いています。
価格の原則は「希少性」です。
希少なものほど高くなり、どこにでもあるものは価値が下がります。
分かりやすく言えば、ダイヤモンドは非常に希少だから高いですが、それを構成する炭素はどこにでもあるから価値も何もありませんよね。
この最高額のカードは、世界に1枚しかない優勝景品だからこれだけの値段を払っても欲しいと思う人がいるわけです。
このシステムをサカゲーに導入します。
課金の第二要素は「希少性」です。

NFTを活用すれば、世界に100枚限定や1枚限定のカードデザインを作れます。
例えばメッシのサイン入りカードを1枚だけ作るとか。

世界大会で優勝したうでぃさんだけが持ってる世界で一枚だけのメッシがいるとして、もしオンライン対戦でうでぃさんと当たってそのデザインのメッシがいるスカッドを目の当たりにしたら…。
そのメッシの価値は当然ですが、うでぃさんの世界王者としての価値がより実感されるのではないでしょうか。

そうしたカードをゲーム内通貨でのゲーム内オークションにて売買し、販売手数料をKONAMIが幾分か回収するようにすれば収益は作れます。
9億とは言わないまでも、1億のカードを販売手数料10%取るだけでKONAMIとしても1,000万の収益があります。
あるいは、換金手数料でもいいですね。
ゲーム内通貨の1億円を用意するためにリアルマネーで1億1000万円必要となれば、1,000万の収益になります。

こんな大きな額じゃなくてもいいんです。
1万のカードもあれば、500円のカードもあっていい。
メルカリじゃないですが、使うことがなくなった選手は安く売ればいいんです。
プレーすることに重きを置くユーザーなら安いカードでスカッドを組めばいい。
選手能力は価格と関係ないので、試合に影響はありません。
安いブラック・マジシャンも、高いブラック・マジシャンも、どちらもデュエルにおいては攻撃力2500のブラック・マジシャンでしかないのと同様です。
コレクター気質の人なら、「俺はロナウジーニョ大好きだから、この5万のやつ買って見せびらかそう!」なんてことをする楽しみもあって良いですね。
対戦相手にドヤれます。

大会の価値も飛躍的に上がるのではないでしょうか。
なにせ、優勝したら世界に1枚だけのカードが手に入るので、ゲーム内で売ればとんでもない価格になるかもしれません。
参加者限定配布カードのために、大会に出ようと思う人も増えるでしょう。

かなり難しいことだと思いますが、ゲーム内売買で得た収益をリアルマネーや暗号資産などに交換出来れば、実質的に大会賞金は大きなものになりますね。
しかもその賞金はカードを欲する富豪が二次的に払うものでありKONAMIが払う必要がないものなので、KONAMIは労せずして大会価値を上げることが出来るわけです。
高校生から世界王者が生まれたら今よりも面白いことになりそうです。
今や、夢のないゲームに価値は無いです。

妄想の育成システム

やはり、育成そのものに時間をかけさせることはユーザー離脱予防として必須だと思います。
手塩にかけて育てた愛着のあるポケモンがいれば、ラスボスを倒すまではせめてやるでしょう?
なので、あくまで成長は試合によって行われるべきだと考えます。

「忙しい大人は育ちきるのを待てない!」という意見もあると思います。
でも、みんなが育成で育て切った選手を使っている今と違って、みんな育成途中の選手を使っているならそのフラストレーションは少ないのではないでしょうか?

それでも、本当に時間がない人のために課金で時間短縮させるシステムがあってもいいかもしれません。
ただし、課金で時間を短縮させてしまえるなら、そのユーザーが飽きるのも早くなる可能性があることを考慮しなければいけません。

そこで、課金によって時間を進めれば進めるほど、選手の能力上昇率が少しだけ下がるというのはどうでしょうか。
結局のところ時間をかけて育てた方が有利で、でも手っ取り早く遊びたいから「この選手はじっくり育成して最大限に伸ばしたいけど、こっちの選手はとりあえず補強として入れたいから課金で時間短縮しよう!」って感じのイメージです。
もしくは、「試合での活躍に応じて能力の上昇が決まるが、アイテムによる能力上昇は評価点6.0相当になる」とかでも良いかもしれません。
これなら、課金によるゲームバランスの崩壊はある程度防げると思います。
育成失敗したなら、前述したように引退して転生して1から育成し直し、「今度こそ育て上げる!」と意気込むことでそうそう辞める気にはならないでしょう。

前述したように、マッチパスを軸にして選手獲得と選手育成の「時間と手間」を省くことで手っ取り早く獲得できる。
お金のない学生は時間を使って夢中になり、社会人になってから課金して時間を買うわけです。

最後に

学生の頃からウイイレをずっとやってきて、今もイーフトになんだかんだ依存してる僕ではありますが、やはり1番気になるのは「夢がない」ということです。
eスポーツは世界的にとても大きな市場規模ですし、今の若い子たちはそれを当たり前のように見て育ってます。
下手だとしても、FortniteやAPEXみたいな難しいゲームを夢中になってやるわけです。
僕個人の考えとして、現代のゲーム設計は、「大人が課金して支えるから、学生たちは無料で腕を磨きな!」というバランス感が理想的だと思っています。
当然、今のイーフトはそんなふうに作られていませんし、なんならクラブセレクションが無くなって更に改悪されたと思います。
寂しい考えですが、一度サービスを終了させてウイイレで出直した方がいいんじゃないかと思うくらいです。

みなさんの理想のサカゲーは、どんなものでしょうか?
是非ご意見やご感想などを聞かせていただけたら幸いです。

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