見出し画像

戦前建築を維持して使いながら中国との文化交流をはじめる同志を募る話-古今燕シェアメンバー募集-

京都の戦前建築の保全と中国との文化事業に興味にある方へ
【京都の古今燕シェアメンバーの2021年会員募集】

本件は、地道に続いている京都に共同で戦前建築の数寄者の家を使いながら維持しようという企画であります。今年から日中文化交流のサロンが提携パートナーになりまして、文化財を使いながら保全することで、中国との交流拠点にしていこうという要素も増えました。

国際的な活動をするには、英語も大事ですが何かこちらが提示できるものがないといけません。よく海外に行ったら自国文化のことを知る必要を実感したという感想を聞きます。

街としての京都市は、インバウンドに湧いていて景気が良かったのですが、同時に町家がホテル仕様に改造されたり、改造にしにくいものは駐車場になったりしているのが実情です。

もったいないことと思っているので、私イトウも参加者を募りながら手弁当で一軒ばかり戦前建築を保全してきました。それが古今燕(こきんえん)です。

画像6

画像1

これまで、シェア別荘として運営してきたのですが、今回幸運がありまして古今燕の隣にできました中国茶サロン「ギャラリー108」の楊さんと提携して、会員が滞在時に中国茶を出していただけることになりました。

サロンのオーナーは李遠さんと、楊暁茜さんご夫妻です。中国の洛陽ご出身で、東京の大学で研究員を経て、京都に移住し中国と日本の文化事業で起業されています。日本の工芸技術で中国茶の茶器を企画したりまた逆に日本から洛陽へのツアーなどを企画されております。

ある日突然、電話がかかってきて知り合いになりました。聞けば隣に引っ越してきて、建物が気になって連絡先を探したとのことです。

古今燕は基本はシェア別荘ではありますが、今後は京都から中国への文化交流の窓口にもしていきます。ご夫妻も、日本文化について話を聞いたり交流したいそうなのですが、私達も中国のことが知りたい場合は、お茶を飲みながら相談できるかと思います。

私の場合は、個人的にSAGYOという和服の作業着メーカーをしているので、今度実物をお見せして中国だとどういう方が好むだろうか、などお話を伺おうと思っております。


ちなみに楊さんは、洛陽では千人ほどに中国茶を教えていて、そのほかにも日本のキャラ弁の本を中国語で出していてその分野でも人気です。すごい時代ですね。

画像2

なんでも洛陽のお茶教室は中高年より20代のほうが熱心だそうで、生活における文化が急速に変化している様子。

古今燕の方は建物としても変わっていて全室茶室様式で床の間が三ヶ所もあり、床柱も全部違う木材です。どう考えても道楽で建てた家で、襖に刺繍があるところを見ると西陣織の旦那さんが建てたんではないかと思われます。

画像8

われわれが借りはじめて9年は経ったんですが、手放すと即クラッシュされて更地になる可能性大です。

利用条件は、年会費7万円です。月あたり約5800円程度です。これで文化財が維持されます。

滞在時に一泊1人3000円(水道光熱費やリネン代)を実費として負担していただきます。宿代としてもお得であろうと思います。また、知り合いの作家を滞在制作に招くことも可能です(条件は応相談)。ちなみにほぼ希望の日時で使えていて会員内でのバッティングの心配は小さいです。

画像9

自分自身はあまり使わないけど、貴重な戦前建築の維持に一役買いたいという篤志家も歓迎ですし、中国との文化交流に興味がありぜひ繋がりを作りたいという方にもいい機会と思います。ご夫妻は日本文化にも詳しく関心が高いです。旦那さんの李遠さんは日本の大学で研究員をされていたことがあり、日本と中国の文化人交流の歴史などを研究して、京都本を中国で出版したりしています。

京都在住の方でも親や友人が遊びに来たときに提供するという使い方も事前申請でOK。滞在だけではなく展覧会を企画するのとか歓迎です。

年会費などはおそらく維持費(家賃とか)でトントンとなると思うんですが、放置すると駐車場になる貴重な建築をなんとかして残したいと思っております。

画像5

画像6

冷暖房設備としては、エアコンはなく扇風機とコタツとオイルヒーターです。夏は一階が涼しく、冬は二階が暖まりやすい。1月2月は寒いですが、他の季節は船岡山からの風がふいて心地いいです。真夏でも寝苦しさはなし。蚊帳がありますので、子供さんがいる方は、ジブリ作品の「となりのトトロ」に出てくる蚊帳で泊まる体験ができます。

近所に文化財登録の船岡温泉がありますが、家のお風呂もリフォーム済みです。

画像7

晴れた日は船岡山の頂上で朝食などもいいかと思います。

【古今燕のデータ】
場所)
京都市北区紫野 船岡温泉の近く
建物概要)
地下…床下部屋(倉庫)
一階…3帖書斎+2帖玄関間+5帖庭部屋+3帖台所+トイレ+バス(リフォーム済み)
二階…10帖(4帖+6帖)
特長:茶人が趣味で建てたため、各部屋が茶室風になっている。床柱が変わった銘木。襖が刺繍(西陣の旦那ではないか)。右の大文字が二階から見える。
改修)
2009年ごろから有志(伊藤洋志含む)が改修し、台所は耳付き杉板と漆喰仕上げ。キッチンは作家岩田朋子さん作。タイルも張り替え。
使用方法)
カレンダーに使いたい日時を記載し、管理人に申請。自主掃除が基本だが、難しければ有償(3千円)でお願いできる。貸し切りたい場合は12000円であるが、相家(部屋)でよければ一人で3000円(結果的に貸し切りになることもある)。
シーツは一回の滞在で500円負担(実費)もしくは持参。
備品)
布団5組+2組予備。コタツ、扇風機、食器、電熱調理器、炊飯器、調理器具、自転車

企画)
管理チーム(伊藤、音無)が、アーティストインレジデンスとして作家や研究者を招いて滞在してもらうこともあるが、その都度相談します。
営利的な貸し別荘のようなサービスがありませんが、たまに少し面白いことがおきるような共同別荘ができたらいいなと思っております。もちろん、ごく個人的な別荘として使っていただくのもokです。

【中国側のパートナー】

画像8

楊暁茜(ギャラリー108)
出身地:中国 建築士として中国の別荘から空港まで様々な内装のデザインを経験後、その他国家一級茶評価士、国家一級茶技術士、主に中国、明代の茶文化について研究。鄭州「行知茶文化学習所」共同創立者、中国の茶私学教育設立者。 現在京都在住。 日本煎茶道美風流 中国支部長 中国天然香文化研究会副会長 一般社団法人アジア文化教育交流機関理事 中国茶サロン「ギャラリー108」責任者 株式会社東豊グローバル 代表取締役 共同著作:《普洱茶を尋ねる筆記》中国語版、《中国茶のわかりやすい本》中国語版 インスタグラム
https://www.instagram.com/108gallery_kyoto/

申し込み)
下記フォームからからエントリーください。細かい規約を書いたPDFをお送りします。これまでロンドンから作家さんが滞在制作したり、豪州の美術館のキュレーターが滞在したりして、喜ばれております。

断熱住宅慣れした日本人には冬が寒いと言われる人もいますが、布団は羽毛の分厚いやつとウール毛布と敷き布団もウール混で布団の中は天国です。

時間の都合で内覧会ができないかもしれないので、写真での判断でGOできる方もしくは体験滞在で決めていただければ。15名に達した時点で一旦締め切ります。

不特定多数が泊まる宿より何か文化背景を共有できる文字通りのゲストハウスができれば夢があるなと思っております。

(古今燕 伊藤洋志)

会員申込フォーム(2020年12月より利用可能)
https://goo.gl/forms/7YJB7KXWvh9SMKhD2



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?