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おかえり

「さっき家のピンポン(インターホン)が鳴った」

昨晩夜中2時ごろ娘がトイレに起きた時、インターホンの音が聞こえたと、私と妻の寝室に言いにきた。

寝室は2階にある。
静かな深夜にインターホンが鳴れば私も妻も気づきそうなものだが、気づかなかった。
私たちの家は田舎にあり周りは真っ暗なので、イタズラとも考えにくい。

「1階に誰もいないか確認してきて」

怖がりの娘は、もしかして不審者が家の中に忍び込んでいる可能性があると思っていて、このままでは眠れないのだという。
面倒だが確認するしかない。

最初私は、誰もいるはずがないと思っていた。
しかし寝室から出て階段を降りる時に、少し恐怖を感じた。何か空気が違う。

1階に降り、まず最初にリビングを確認に行く。
部屋の電気をつけてあたりを見回す。
何もいない。

次にキッチンの方へ移動し、電気をつける。
誰もいない。

もしかしてバスルームにいるかもしれないと思い扉を開ける。
誰もいない。

もう大丈夫だと思い2階に戻る。
娘と妻に「何もいなかったから大丈夫だよ」と伝え、再び眠った。

娘の聞いたインターホンの音はなんだったんだろう。結局分からずじまい。

でも一つ考えれることは、今月は娘のことが大好きだった義父の初盆。
そしてとてもせっかちな性格だったので、初盆の2週間前の深夜2時にうちにやってきたのかな、と思う。

それにしてもちょっと早過ぎるな。

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