お母さんの「勉強しなさい」が子どもに響かない理由

 小・中・高生の子どもを持つお母さんは「子どもを怒る」ことが日常的にあると思います。
「いつも携帯やゲームばかりして勉強しない、成績が落ちた」や「部屋の片づけができていない」や「なんかダラダラしているのが気に障る」など怒る理由は様々だと思います。

 私は職業柄、子どもたちと接する機会が多いため、日頃から子どもの発達や教育に関する勉強をしております。そこで得た知識や考えを皆さんに共有してもらい、未来の子どもたちの成長に役立ててもらえれば嬉しく思います。

こんな理由で怒っていませんか?

「言うことを聞かないから」「子どもになめられたくないから」

 もしこれを見て「少しあるかも」と思った方は、感情的に怒鳴ったり、ついカッとなって叩いてしまったりといったことがあるかもしれません。しかしそれは指導ではなく怒りです。
私が以前読んだ「嫌われる勇気」という本の一部には「怒りは捏造されたものである」と書かれていました。

 つまり怒りたいから怒っているのではなく、子どもの行動が自分の思う通りや理想通りにならないからイライラしてしまって怒っているということです。

 親と子どもはよくぶつかり、対立します。男の子であれ女の子であれお母さんのことが嫌で嫌で仕方ない子はたくさん見てきましたし、私にもそのような時期がありました。

私もつい、感情的になってしまうことがありますが、それは私の理想なのであってそれを押し付けることは教育とは言えない。私が生徒をコントロールしてはいけない。生徒の背中を押す立場でないといけない。と思っています。
もちろん常にうまくいくわけではありませんし、全員にそうできているかはわかりませんが、理想は生徒の進みたい方向へ進むのを後押しすることをしたいと思っております。

この本を読んで、自分の問題と子どもの問題を分けて考え、自分の立ち位置はどうあるべきなのかを大人が考えていく必要があると感じました。

宿題や勉強をしない子の問題はこちら側に問題はありません。子ども側が問題を抱えています。つまりいくらこちらが怒ろうとも本人が行動しない限りその問題が解決されることはありませんし、怒ることが問題解決の糸口とはなりません。

実際に勉強しなさい!と言われて、きちんと聞いている子はいないと思います。子どもは受け流すか反発するかのどちらかになると思います。仮にその場はしたとしても、またしなくなり、いずれ「 怒られるから勉強する 」といった流れになってしまいます。

そうなった場合、勉強=嫌なものとして認識されてしまい、意欲的に学ぶことが出来なくなってしまいます。

とは言っても子どもがダラダラしているとつい言ってしまいたくなりますよね。
でも親の「 勉強しなさい! 」はまったく子どもに響きません。

その理由は親は先生ではないからです。

子どもは「 親はあくまで親なのであって勉強を教えてもらう人ではない 」と認識しています。
ですから、「なんでお母さんに言われないといけないの?」と子どもが思うのは当然のことなのです。

もちろん小さいころから保護者様が熱心に一緒に勉強を見てあげられている状況であれば親は先生と近い存在になるかもしれませんが、現代では働かれているお母さんが多いため難しいと思います。

結論です。親は親しかできないことをしてあげればよいと私は考えております。餅は餅屋というように、それぞれに求められる役割が違います。仮に私が部活動や家庭のことに首を突っ込んでもっとこうしたらいい!というのはお門違いで、聞く耳を持ってもらえません。ですから保護者様はなるべく勉強しなさい!と言わずに、欲しい教材あったら本屋で買ってあげるからね!とか、何か飲み物いらない?とか勉強のサポートに回ってください。

これは私にはできないお母さんの役割です。

人は応援してもらえれば頑張れます。

お母さんが子どもの一番のサポーターになってあげてください。


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