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Tableauを学んでどう活かすのか
私は事業会社の社内SEとして会計システムの構築や保守運用を担当しています。そしていま、TableauDATASaberに挑戦中です。
今回は、私のような立場でデータ分析やTableauのスキルを身に付けることにどんなメリットがあるのか、そして学んだことをどう仕事に活かしていけるのかをまとめてみたいと思います。
1.この記事を書く理由
はじめに、なぜこれを書こうと思ったのかに触れておきたいと思います。
昨年11月にTableauDATASaberへの挑戦を始めた私ですが、もともとその少し前からTableauには触れていました。
とはいえ、Tableauを使う具体的な目的はなく、周囲で利用している人もあまりおらず、どう活用できるか探るために試験的に使っていた状態。
TableauでVizを作って分析して業務に活かしてらっしゃる他部署の方にお話を聞いてみたりもしましたが、そうすることで逆に
「そもそも会計データ(私の担当システムで扱うデータ)を使って分析するのは私たちではなく経理や会計担当の人たち?であればなんのために私はTableauを学ぶのだろうか?」
というようにますますTableauを学ぶ目的、活用するイメージができなくなっていた時期がありました。
そうしたときにTableauDATASaberにチャレンジする機会をいただき、Ordealやコミュニティ活動での発信を続けるなかで「私の立場でデータ分析を学ぶ目的や活かし方」がクリアになってきたので、
・自身の気づきを言語化しておきたい
・様々な立場でデータ分析を学ぶことのメリットを発信したい
という思いでこの記事を書きました。
2.データ分析のサイクルを回すのは誰?
下の図は、Tableauの公式サイトにあるビジュアル分析のサイクルの図です。
![](https://assets.st-note.com/img/1705929169510-Z4eYOo4NRL.png)
先ほどの前おきで私は以下のように書きましたが、
「会計データを使って分析するのは、私たち(IT部門)ではなく会計担当(ユーザー部門)の人たち?」
はたして会計データを使ってこの分析サイクルをまわしていくのはユーザー部門の人たちだけなのでしょうか。
少なくともGetdata(分析に使うデータを取得する)にはデータを管理している私たちIT部門が関わるはずだし、ビジュアライズ化の部分を私たちが担うこともできるかもしれません。
実際に「Act」をするのはユーザー部門かもしれませんが、そこに向けて私たちができることはいくらでもある、いまはそう感じています。
というところで改めて、私が何のためにデータ分析を学ぶのか、学んだことをどう業務に活かせるのか、3つのポイントを紹介したいと思います。
3.社内SEがデータ分析を学ぶ3つのメリット
1)ユーザー部門の要望に応える引き出しが増える
1つめのメリットは「ユーザ部門の方の要望に応えるための選択肢を増やすことができること」です。
担当している会計システムには、様々な機能追加の要望をいただきます。
もちろんシステム改修で対応しなければならないケースが多いのですが、
例えば「新しくこんなレポートをシステムから出力できるようにしたい」
と言った要望であればTableauを使った方が、より早く、よりコストをかけず必要な情報を届けることができるかもしれません。
Tableauに限らずではありますが、
データ分析やそのためのツールについて学んでおくと
・ユーザの求めているものはなにか(数字が見たいのか、情報が分かりやすくビジュアライズされていた方がいいのか)
・どのくらいの頻度で更新をしたいのか
・その機能を使うのは利用者全体のうちどのくらいの人数か
といったことをクリアにしたうえで、
システムに機能追加するのか、Tableauでビジュアライズ化するのがいいのか、はたまたBigqueryとGoogleスプレッドシートをつないで簡易なツールを作るのが良いのか、などいろんな選択肢のなかから提案できます。
これはIT部門にとってもユーザ部門にとっても大きなメリットです。
2)データ分析を行いやすい基盤の整備
2つめのメリットは、データ分析の土台を整えるための気づきを得られることです。
データ利活用が進まない要因のひとつとして必要なデータを取得することができない(もしくは困難)という問題が挙げられることがあります。
私も自身の担当システムのDBにあるデータを使ってViz作成を行いましたが
・しっかり正規化されている(悪いことではない)
・結合したいデータ同士の粒度が揃っていない
などアプリケーションでの利用を前提とした設計となっているがゆえ、
ある程度DBに対する知識のある人でないとデータ分析に利用できる状態にするのは困難だなと感じました。
つまり、多くの人に活用してもらうには、分析用のViewをあらかじめ用意しておくなどする必要があるなと。
自身でもデータ分析を学び、実際にデータを利用してみることで、
「ユーザ部門の人が自らデータ分析を行うための基盤づくり」に向けて検討していかなければいけない課題がクリアになったと感じます。
3)システム開発でのデータ活用
最後のメリットは「システム開発の現場でもデータを活用できるようになる」ことです。
例えば、私は以下のような場面でTableauを使ってみました。
アプリログを可視化してピーク時のアクセス数を割り出しサーバ増強における判断材料にする
同じくアプリログから部門ごとの利用状況を把握し、未利用部門へのヒアリングを行う
ユーザアンケートの結果を分析し今後のシステム改修の優先度を検討
Backlogに蓄積したテスト工程の障害管理表データをもとにした品質分析
このように開発においてもデータの活用できる場面はあります。簡単なVizなら手軽に作成することができますし、特にログのような大きなデータも可視化できるのは非常に便利だと感じました。(ログは日→時→分などドリルダウンできるのも良かったです)
分かりやすく可視化することで、チーム内への情報共有もスムーズになるのではないかと思います。
4.おわりに
TableauDATASaberへの挑戦を通して「学ぶ目的」や「業務での活用方法」がクリアになったことは私にとってとても大きな収穫でした。
やはり目的が曖昧だと、取り組みに対してあまり前向きな気持ちにはなれないので「なんのためにやるのか」というところを腹落ちさせて取り組むのは重要なことだと感じています。
ただ同時に、これから取り組んでいかないといけないことが山ほどあるということにもしっかり気づかされました。引き続き、学びを業務で活かせるよう頑張っていきたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。
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