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休職日記

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適応障害と診断されて休職中に自分と向き合う文章です。
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#ショートショート

休職しようか悩んでたけどやっぱり休職しようと思う。

まあ、ずっとなやんでたわけですし、ぎりぎりまで有給と時間休でやってきたわけです。 3月末のとあるきっかけから。 周りの人はそんなことで?とか、弱すぎだろ、とか、人員が少なくなるし迷惑かけすぎだろ、とか、好き勝手言う人もいると思います。 ええ、おっしゃる通りです。あってますし正論です。 でもあなたの人生じゃないんで。 上司に理不尽に怒鳴られて、謝罪したあと近くにきてさらに嫌味をぶっ放され、動けなくなって手の震えと涙がとまらなくなった。 その日は逃げるように早退し、一

一人として同じ人はいない。だから人は愛おしい。

ホロスコープ占いを習っている先生の言葉。素敵なことを言う方だな、と思う。 ホロスコープ占いは生年月日と出生時間で丸い円の中に天体とそれをつなぐ線で構成されている。私はその天体の位置が偏っていて、線が癖のある線で、非常になんとも生きづらい組み合わせをしているようだった。 私はホロスコープ的にみても非常に繊細で生きづいようだ。 先生はホロスコープで誰一人として同じ人なんていないんだ、って改めて知ることが出来る。だから、人は愛おしいんだ、と思える。と言っていた。人はいびつで、

すれ違ってきたこと。

今日も病院だ。都内に行く。都内は緊急事態宣言中だけど、やっぱり人が多い。 駅ナカで何人の人とすれ違うだろう。なんだか自分の人生みたいだ。最近過去を思い出すことが多々ある。このすれ違う人みたいに私はたくさんの人とすれ違ってはもう二度と会わなかったりする。その時大きな影響を与えられていた人だって、もう過去の産物で、これからなんだかんだ二度と会うことはない。 人は成長する。それに伴って人間関係も変わる。だから同じ人間関係なんてほとんどない。でも1年に何回か過去を熱烈に思い出すと

空が泣いてる

今日も雨が降っている。ここのところずっとだ。 天気に体調が左右されるからちょっとしんどい。早く晴れ間が欲しい。 外に出ると、以前よりがらんとした人の少なさ。人込みが苦手な私は心地良さを感じるも、どことなく、皆雰囲気が暗い感じがする。 先の見えないストレスに限界を感じ始めてるのかな。 雨が降り続けてる。 きっと、空が私たちの代わりに泣いてくれている。 そう思うと愛おしく思う。 大人になるとどうして喜怒哀楽の感情が落ち着いていくのだろう。子供のころはお菓子を買ってく

元気になるごはんが食べたい

もやもやしてしまう。 雨で前髪が目にかかる。目がかゆい。足元がびしゃびしゃする。肩がだるい。 私ははぁ、とため息をつく。 病院に行って診断書をもらってきた。そして薬が増えた。 躁鬱にも近しいってことで、増えてしまった。強めの薬になりそうだったので、それは阻止して軽めにしてもらった。 一か月単位で波がある。そして今は気持ちが重かった。 天気予報を見ると、しばらく雨やくもりが続きそうだ。目の前が暗いのが辛い。病気のせいなのか、ぐったりしてしまうのだ。 深キョンが復帰

私たちはすぐ道に迷うから。

だから、目の前に道しるべを作っておかなければならない。こっちだよ、って。方向を示してもらえないと、すぐに、これでよかったのかな、これで、合ってるのかな、ってぐずぐずしちゃう。 歩いてる道が分岐すると、立ち尽くす。どっちを行っても自分が選んだ道なら正しいのにね。 「そんなに安定してる会社辞めない方がいいよ」 ある人がいう。 「それってほんとにホント?」 ふと、後ろをふと振り返ると、通ってきた道が色鮮やかに見える。今の自分の色がグレーだ。時には忘れたくなるような道も、な

休職中はサナギの時間

「寝ても寝てもずっと眠い。ずっとぼんやりするの。」 薬の副作用で。逆に何も考えないからいいけど。と付け足したあと 「今は生まれ変わりの時間なのかな」 と旦那にラインを打つ。 すると 「サナギの状態だと思えばいい。ジタバタしてもしょうがない」 と返信がきた。 合わせて 「そーゆー時間って大事」 と言葉も添えてあった。いつも旦那のセンスある言葉に癒される。 今は実家に帰っている。基本的に一人で過ごしている私を心配して実家に帰ってくれば、と親からの打診があったか

黄色の傘を買った日

いつもは選ばない黄色の花の傘を買った。 ずっと使っていた紺の折り畳み傘が壊れてしまったのだ。いつも傘を買う時私は紺色を買う。黒だと重いし、でも明るい色は気が引けるからだ。 紺の小花柄を右手にレジに向かおうとすると、マネキンに飾られている大振りの黄色の花が鮮やかな傘が目に入った。 不思議だった。 胸がひきつけられる。 急にその傘を見たらなぜか今まで選ばないような華やかな傘を買いたくなった。 店員さんが私に近づき、「この傘華やかでかわいいですよね~。去年のタイプなので

好きなもので周りを固めること

「こっちの店舗で、もうまるちゃんが病休してること広まってるよ。」 私の会社は人のうわさが広まりやすい会社だったので、想定の範囲内だった。それにしてもまだ1か月もしていないのに早すぎる。 まったく、人間が嫌になる瞬間だ。 人はそんなに自分に関心がないとはいえど、人の不幸は蜜の味。面白いネタだ。 暇人かっ。私は心の中で吐き捨てる。 ワイドショーの芸能人ネタのようだ。わたしは芸能人ではないけれど。 人の人生にどうこういう暇があるなら、自分の人生を成長させることを語り合え

この歳にもなってみっともないって誰が決めたの?

「この歳で職場で泣くのはみっともない」 「でもそれってだれが決めたんですかね?」 はっとする。 まぎれもない自分自身だった。 事務室で嫌な気持ちになって耐えられないときはトイレに逃げ込み静かに声を殺して泣く。それがどうやら社会人のマナーらしい。 「仕事中事務室で泣くのは最低の行為だよ。」 社会人2年目のころ同期から言われたことがずっと呪いのように残っている。みんな心配するからね、女の武器を使ってって思われるからね。って だよね、って同意する。 そのころから涙が