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3.これまでのダイジェスト

そんな感じで15個のマッチングアプリと婚活サービス、結婚相談所を渡り歩いた私。

ある日、電話に着信が入った。

過去に結婚相談所関連の資料請求を一括でおこなった際から、
定期的に電話が来ている結婚相談所であった。

『今はどこにも登録していないし…』
という軽い気持ちで説明会に参加する。

そこは女性は金額が過去類を見ないほどの格安で、
男性には年に何十万も請求するという、
男女格差の激しい結婚相談所であった。

その結婚相談所では下手をすると

女性の支払う活動費用が年間1万円程度に対し、
男性の支払う活動費用は年間100万円という差にもなるのであった。

私はもうお金が無かった。
沢山の相談所を経験したということは、それらすべての相談所の入会費用を支払っているということ。

『女性の支払いが格安ならば、乗ってみよう!』

そう思ったのが間違いであった。

他の結婚相談所は放置が多かった。
恋愛未経験の人達にシステムを渡して「好きにして!」のスタイルばかりであった。

しかしここの相談所は親身であった。
「好きにして!」のスタイルでは結婚できない人…
自然な流れでは絶対に結婚できない男女を矯正させる結婚相談所。

「面談」と称して、
会員に過去の恋愛に対するトラウマを話させる。

「大変だったねぇ」と親身に対応をし、
「そんなに大変だったのだから泣いていいのよ」と会員の涙を促す。
そして「抱きしめて良い?」と会員の肩をそっと抱く。

「あなたは幸せになれる。
 でもそのための経験がまだ足りないのね。
 だから私の言う修行についてきて。
 色々な男性と話してみて、経験を積みましょう。
 どんな男性と会っても人生経験だからね」

そう耳打ちをした。
実に宗教臭い相談所であった。

気が付けば過密スケジュールのように1か月15人のお見合いを組まされる。
土日どころか平日も仕事終わりに来るように言われる。

そして私に男性を選ぶ権利は無い。

鬼のような婚活が始まった。

スタッフが男性に写真を見せ、男性がOKをしたらお見合いが組まされる。
私は当日、会場に行って、スタッフからプロフィールを見せられる10分前まで、男性のことを知らないのだ。
しかし男性側には「女性は楽しみにしていますよ」と言い含めてある。

女性に拒否権は無いのだから、
私の希望範囲とはかけ離れた男性ばかりが出てくる。

親の介護の担い手を探す50代男性、
専業農家として働いてほしい40代男性、
自分の老後の面倒を見てほしい60代男性。

そして

女性経験は「中学生の頃に同級生と話しただけ」の男性、
男ばかりの職場にいるため女性と目を合わせることが出来ない男性、
女性を知らないせいで「女の化粧はこすっても絶対に落ちない」とか
「すべての女性は料理が上手で男の世話を焼くのが生きがい」と信じる男性。

もうわけがわからない!!

ストレスが振り切れて、あまりの過酷さに私がとった行動というのは・・・

この婚活体験を、もともと書くのが好きだった「小説」の形でまとめ、
1000文字までの長文が投稿できるSNS「GRAVITY」で、
面白おかしく報告することであった。

このまとめはその報告文章。

そしてこのnoteは、GRAVITYでのまとめが整理整頓しきれなくなったので、
「まとめ倉庫」として作ったもの。

活動歴は4年近い30代女性。

出会った男性は100人近く。

使ったお金は200万円近く。

そんな私の、笑いと汗と涙の婚活ストーリーです。

※出会った男性それぞれのプライバシーを考慮し、個人情報はぼかしています。
 100%の事実ではないことをご承知おき頂き、
 「この物語はフィクションだ!」と思って読まれる程度を推奨しています。

 この物語が嘘でも本当でも、
 誰も傷つくことがありませんように。

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