2.これまでのダイジェスト
30代独身特有の不安感を抱える私に
「婚活(結婚)をする」という目標を与えた結婚相談所。
その結婚相談所は男性一人だけを紹介し、
「もう紹介できる人はいない」と言い放った。
目的だけ与えられ「自分で探すんだよ!!」と
相談所のワンマン社長:フミちゃんに言われ、
婚活の海に放たれた私は途方に暮れるのであった。
*
どうしたらいいのか悩んだ私は友人を頼った。
昨今の同年代はどうやって結婚しているのか。
既婚者の友人達に聞いたところ、
友人達はマッチングアプリや婚活パーティーで結婚したらしい。
それを聞いた私はマッチングアプリに登録するが、成果なし。
婚活パーティーに参加するが、誰ともカップリングせず。
*
『何がダメなのか?』と悩んだ私の結論は
『自分がダサいからだ!』という所に着目し、
パーソナルカラー診断で自分に似合う服を探したり
婚活専用の服を選んでくれるサービスも利用。
貯金100万円なのに、早くもそのうち15万円が消えて涙目。
とりあえず白黒だけの服を止め、
婚活の時だけは少し明るい茶色のスカートを履くという進歩をする。
*
『男性に会う前からこんなにお金を消費するなんて…!』
お財布を握りしめ、顔面蒼白の私。
リーズナブルな婚活を目指し、行政が実施している婚活サービスを利用するが…誰とも何ともうまくいかず。
それどころか、会社の同僚(50代)や地元の同級生を見つけて早々に退却を決意する。
*
「ネット婚活」というリーズナブルな物があるらしい。
登録をすれば毎月4人を紹介してくれる。
紹介されたら、待ち合わせ場所でお見合いをするだけ。
店舗を持たず全てがネット完結なので、そのぶん費用が安いらしい。
『毎月4人も紹介してくれるなんて…!』
喜んで登録前の面談を申し込んだものの、
「あなたのご住所近隣の登録者は5人しかいません。
男性全員の人数なので、その中から30代は3人です」
と言われてしまう。
『一ヶ月も持たないやないかーい!!』
一ヶ月4人どころか、ひと契約3人という過酷さ。
入会費と月会費が勿体ない!
気分は無人島。
誰もいない無人島に男性3人と流れ着き、
「どの人と結婚する?」みたいなもので…。
しかもこの無人島、入会費と月会費がかかるという。
恐ろしい… この3人が良い人かどうか… 博打じゃないの…!
そういうわけで、入会を断念する。
*
『費用は仕方ないのかもしれない…』
そう思って、自宅から車で1時間の店舗を構える結婚相談所に入会。
地元で婚活セミナーや婚活パーティーを主催していたりする、中堅結婚相談所。
意気揚々と入会するが、登録システムが利用になっただけで
「さあ好きにしてください」と放置される。
婚活初心者で、恋愛未経験な私にはハードルが高すぎる!
どうしたらいいの? 何からしたらいいの??
システムの入力方法はわかるけど、
それと「彼氏が出来るか」は全くの別物よぉ…!
その結婚相談所はイベントに注力しすぎるあまり、
登録者には全くアドバイスをしない結婚相談所であった。
結婚どころか仮交際にも進めない…!!
気持ちが下がり、半年間の放置。
そのまま消え入るように退会をするのであった。
*
親身になってくれるという、スタッフが多い結婚相談所を探す。
そうして自宅から車で1時間の距離にある結婚相談所に加入する。
ここは前回と違って女性スタッフが多いし、格安!
入会費も5万円程度、月会費も1万円以下!
結婚相談所は高額な所も多い中、お財布にも優しいし、
親身になってくれそうなスタッフも多そうだった。
…が、
安めの相談所であったこともあって、とんでもない人たちが多い。
30代でも、実家暮らしのフリーターが結構いる!
結婚どころか私が養ってあげなきゃいけないのでは?
という疑問すら抱く。
そもそも自分自身の生活すら困難な男性が多かった。
私はそんな彼らを養ってあげるほど収入は高くない!
登録者層が思っていた人と違ったことにショックを覚え、
『自分探しの旅に出ます』とテキトーな嘘を言って退会。
*
それから半分マッチングアプリみたいな、
メッセージを個別やりとりして出会うサービスに登録。
「スタッフがいるからマッチングアプリとは違う」と言われたけど…
スタッフは何にも言ってこないのでいないに等しい。
結構大きなところだったので、入会ラッシュで最大30人と同時やりとりをすることに。
もうわけがわからん!!!
意味がわからん!!
誰とどんな話をして、どんなプロフィールだったのか…
全然覚えられない!!
仕方が無いのでメモを作りはじめる。
婚活ノートを作って書き溜める。
もはやそういう「業務」になりつつあった。
これだけ居ればピッタリくる人がいるだろう!
あっちよりもこっちの方が相性がいいのでは!?
目まぐるしく変わる相手男性を処理しきれず、
良い人も悪い人も全てを切り捨てる私。
『もっと良い人がいるかもしれない!!』
婚活あるあるの泥沼一直線。
そんな中、一人の男性とデートを重ねるが…
デートの終わり、『またね』と彼の車から降りようとしたら
「実は…」と彼から人生相談を受ける。
帰りたいのに帰らせてもらえない!!
彼は「俺の人生」についての相談を始める。
『そっかぁ…大変だったねぇ…』と相槌を打って帰ろうとするが、
納得のいかない彼はもう一度「俺の人生」についての話を始める。
そう!
彼は「納得のいく答えを言ってくれるまで、最初から同じ話を繰り返す男」だったのだ!
どうしたらいいんだよーー!!??
エンドレスかよーーーーーーーーッ!!!
こうして「俺の人生」を聞き続けること3時間。
エンジンを切って窓を閉めた車の中は酸欠状態。
こんなの監禁だよ!
こちとら『大変だったねぇ』って言ってるじゃんよ!!
諦めた私は彼の求める答えを探してひたすら褒めまくる。
ようやく解放されたが、後日メッセージでお断りを送った私。
サービスのスタッフさんにお断りの旨を報告すると
「大変でしたねぇ 惜しかったですねぇ」とニヤニヤ笑うスタッフさん。
こっちは大変だったのに!!
腹が立った私はそのまま退会届を叩きつけるのであった。
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