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反省させて「反省する」人、いると思う?

「親は子どもに、反省を求めてはいけない」なんて言えば、「問題を起こして、反省させないのは無責任だ」と「反論」がくる。「反論」する人は悪い行いをしたら、反省するのは当たり前と、「刷り込まれている」のに……

反省は「自分の行動をふり返って“自分が悪かった”と考える営み」だ。あくまでも「自分でふり返って、自分が考える」のだ。他人を「反省させる」なんて、できない。できるのは魔法使いだけ。

反省は「する」のであって、「させて」はいけない。なのに現実は、被害を受けた(と感じる)人の怒りを静めるために強制される。さらに反省は、「謝罪とセット」になっている。「謝罪会見」が嘘くさいのは、儀式化した謝罪を見るからだ。

自分の行動をふり返って“自分が本当に悪かった”と考える」人は、とても貴重だ。それほど、反省は難しい。誰だって「自分が悪い」とは、思っていない。ヤバいなぁと思って、バレたときに浮かぶ感情は「反省」ではなく「後悔」だ。

兄弟で一緒にやったイタズラがバレたとき。親は、「年上だから」兄から注意する場合が多い。素直な子ども(兄)は「僕だけじゃない。○○もやった!」と、弟の名前を出す。

しかし「親から怒られないためにはどうすればいいか」分かっている子どもは、違う対応をする。相手(親)の感情を「注意段階」ですませるにはどうすればよいか、考える。そして、速やかに「ゴメンなさい」と親に謝るのだ。

もちろん「自分(だけ)が悪かった」と、思っているわけではない。「自分も悪いけど、自分だけじゃない。弟も悪いんだ」と、思っている。しかし、素直にしゃべったら、その瞬間に親の怒りが燃え上がるのを知っているのだ。

もし親が、「お兄ちゃんのほうが年上だから気持ちをキチンと話せると思うの。どうして○○したくなったのか、教えてくれる?」と、誠意を持って話したら……。

そして、親の誠意が子どもに伝わって、子どもが感じている不満や不安を全部吐き出せたたなら……。

子どもは、反省するかもしれない。それほど「反省」は、難しいのだ。

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