付き添い泊のご家族のベッド

患者さんにつきそって病院に泊まるご家族のベッドを準備していたら、先輩が患者さんのベッドをご家族のベッドにぐっと近づけて、ベッド柵をとって、手が握れる高さに調整した。

「自宅で付き添っている時にこんなに遠くにいないでしょう。それにベッド柵があるのとないのでは距離が全然ちがう。」

と言いながら、ベッド柵がある時とない時の手の伸ばし方の違いや顔の寄せ方の違いを見せてくれた。

思い出したのは私が家族に付き添っていた時。彼のベッドの真横に付き添い用のベッドを置いて手が届く距離にいつもいた。あの時の看護師さんたちがベッドの位置を考えて配置してくださったんだ、と初めて思った。


今までもベッドの準備をしたことがあったけど、そんな風にしたのは初めてで、少しの工夫で距離も目線もガラッと変わった。
翌日、先輩にその話をしたら
「安全が確保できるのであれば、なんでも工夫していいのよ。自分が経験したことを看護に活かしていけるといいね。」と言ってくださった。


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