おかげさまで
先日ひさしぶりに平成も終わるということと、
荷物の整理に実家に帰った。
そこで自分の部屋で目に付いたのが、
一冊のコピーノートだった。
5年前コピーライターを目指して、
一万円以上する分厚いコピー年鑑を買って、
ひたすらコピーの写経をしていたノート。
毎朝会社に誰よりも早く行って、
会社の仕事の時間が来るまで、
ひたすら写経をしていたのを思い出した。
大変生意気ながら、
写経している中で特に好きだったものには赤丸などのマークをつけていた。
たとえば...
「行きつけの飲み屋に連れていきたくなったら、きっと本命です。」(居酒屋ほっこり)
「1本しか売っていなかったと、好きな子にウソをついた。」(大塚製薬/ポカリスウェット)
「キミが好きだと言うかわりに、シャッターを押した。」(オリンパス)
その時のノートの開いたところに、
決意表明的なものが書かれていて、
少し背筋が伸びた。
「30歳までにコピーライターに。」
「逃げない、ブレない、言い訳しない。」
博報堂で営業として数年。
今もクリエイティブの近くにいたい気持ちは強くて、コンペに出したりアドフェストに参加したりしているものの、あの頃の目指していた姿にはまだまだ遠いのかもしれない。
どうせ営業だからで、どこか逃げていたところもあるのかもしれない。
コピーライターという肩書き云々になりたいというよりも、もっとやりたいことにチャレンジしていかないとダメだなと。
まさか自分の過去の言葉に背中を押されて叱咤激励されるとは思わなかった。
そんな中、来月から阿部広太郎さんの言葉の企画も始まる。
もっと言葉を磨いて、前々から口にしている、
社内外で「この指止まれ」の声の大きい人になって、関わってくれる人みんなをワクワクさせ続けられる存在になれるようにがんばりたいなと改めてこの時代の節目に思ったわけで。
おかげさまで令和も頭っから、
がんばれそうです。
最後に大好きな岩田屋のコピーを。
「私は、あなたの、おかげです。」
さぁみんな「この指とまれ!」