見せたい景色がある 〜 familie 〜
はじめに…
Mrs.GREEN APPLEの大森元貴さんへ。
5ヶ月連続新曲リリースお疲れ様でした。
端から見ればポンポン曲を出しているイメージかもしれませんが、
作り手側からすれば一曲一曲が軽く扱われる危険をはらんでいて、
プロモーションをいつも以上に慎重に進めたのではないかと推察します。
制作自体は昨年から動いていたのでしょうが、
実際世に放ってから起こる不測の事態もあったかと思います。
世の中の反応をどのように受け取ったのかわかりませんが、
あなたの生んだ曲を大切に聴かせていただきます。
ありがとう。
お疲れ様でした。
8月9日(金)0時
新曲「familie」配信。
前回の「アポロドロス」に続き8日夕方に突然配信予定のお知らせ。
前回ほどの驚きはなくとも(またやったな…( ̄ー ̄)ニヤリ)とは思った。
この曲に関してはHonda新型FreedのCMタイアップ曲として7月から一部耳にしていたので、
ついに全体のご対面となった。
先日催された『ゼンジン未到とヴェルトラアウム〜銘銘編〜』で先行披露された際のライブ映像がYouTubeで公開。
そして20日(火)0時MVが公開。
さぁ一息ついた今、
曲をじっくり聴いてみよう。
イントロにはパーカッションの音が聞こえる。
最初聴いた時の印象はディズニーランドの「カントリーベアシアター」。
輪になっていろんな楽器を思い思いに音を奏でながら、
中心で大森元貴がゆたりと歌う姿を思い浮かべた。
実際彼が散歩をしながらいろんな音を拾ってきて組み込んでいるとか…
全体的にも安定したメロディーラインだと思う。
彼の作る曲はどんなにアップテンポでも、
途中ですごく焦燥感・孤独感・緊張感に襲われることが多いが、
今回は終始左右に体を揺らしながらワクワクを感じるような曲調になっている。
歌詞は車と、
その車でお出かけをする家族を連想させるよう。
親だろうか。
もしくは恋人や友達かもしれない。
「君」をちょっと遠くへ連れて見せたい場所へ連れていく。
「君」はどんな反応をするだろうか。
自分の好きな景色を好きになってくれるだろうか。
好きになってくれたらいいな。
同じ時間を過ごして同じ記憶を共有出来たらどれだけ嬉しいだろうか。
出かけて一緒に作った記憶を胸に、
いつしかそれは過去となり記憶をたどれば、
思い出すのはそこで見た外の景色だけではなく、
共に過ごした愛しい人と過ごした時間だったと思い出す。
ユーフォリアとは、
イタリア語で「多幸感」。
過度の幸福感、陶酔感の意味で使われるとか。
家族というものは、
とても複雑な感情を生み出すと思っている。
大切な存在とは思うが、
時に鬱陶しい存在になることもある。
当たり前にいる存在であるがゆえに、
ついぞんざいな扱いをしてしまうこともあるかもしれない。
パートナーに対して、
子どもに対して、
親に対して…
本気じゃない言葉を相手にぶつけてしまうこともある。
解けない魔法とは何だろう。
家族というしがらみだろうか。
それが苦しみの元凶であることもあるかもしれない。
そこに苦しい気持ちを抱くのは、
過去にあった温かい記憶があるからなのかもしれない。
この曲で表現される車が表しているのは「人生」なのかもしれない。
自分たちの生み出した曲が君の「人生」という車を動かすエネルギーになれたなら。
君の送る「人生」で見る景色を僕らにも見せてほしい。
そんな願いも含まれているかもしれない。
もちろん僕の「人生」も君たちが燃料になって動かしてくれる。
僕にも自分に見せたい景色があるんだ。
君にすべてをあげたいなんて言ったけれど、
どうしても譲れないことが増えてきてしまった。
自分でハンドルを握っているはずなのに、
周りの流れに吞み込まれていってしまう気がする。
随分と走ってきたと思っていたけれど、
まだまだ人生の序章。
いつかくる最後にどんな景色を見れるかは自分で決める。
そこは僕にとっての心の故郷がいいな。
最後にちょっと自分事。
子どもの頃、
父親の運転する車でよく出かけた。
当時は後部座席のシートベルトの義務はなかったので、
走行中にも関わらずステーションワゴンのトランク部分でよく遊んでいた。
今思えば何と恐ろしいことか…
夏にはキャンプに連れていってもらったり、
冬にはゲレンデまで連れていってもらったり、
結構な長距離を父は運転していたのだと今ならわかる。
ただ、
わたしは車に乗るとすぐに寝るタイプなので、
車窓から見る景色はほぼ現地だったりする(笑)。
それでも今でも何となく思い出せる景色が確かにある。
父親に感謝だ。
今はシングルになったので出かける時は基本運転している。
運転は嫌いじゃないのだけれど、
車窓から見える感動する景色をじっくり見られないことが悔しいとも思う。
先日人の運転する車に乗せてもらう機会があり、
後部座席の車窓から見えた景色に感動した。
それが記事の写真である。
さて、
残りの人生で、
どんな景色を見られるだろうか。
楽しみだ。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。