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最初は誰でもたどたどしい

化粧品やダイエット用品のCMはある程度
真実ではない部分があると分かっていても
画面右下の小さな白い文字の文章を読まずに
買おうかなと誰もが思ったことがあると思う。

英語学習の動画などを見ていると
同じようなパターンが見える。

効果的な暗記方法、英会話の攻略の最も効率的な順番
資格試験攻略テクニック。あの手この手で魅力的な
コンテンツが盛りだくさんだ。

その「学習法」の提唱者がきれいな発音で流暢な英語を話し出すと
見ている方が(ああ、こうなりたい!)と思うのは自然な流れだと思う。

でも、ダイエットなら最初は自分の理想ではない状態があり
そこから徐々に体を絞って最終的に理想の体型になるように
語学にもそういう段階はもちろんある。

最初は「話せない」のだ。
そこから「めっちゃたどたどしい」段階を経て
部分的に「ペラッ」と話せる部分が生まれる。
「めっちゃたどたどしい」部分と「ペラッ」部分のコンビネーション期間を経て
「ペラペラ」部分が生まれ始める。
もっと言えば、「めっちゃたどたどしい」期間は結構長い。

日本人の英語のレッスンをしていると
この「めっちゃたどたどしい」期間を失敗、間違い、恥ずかしい
ダメダメだと後ろ向きに捉えて、話すことをやめてしまう人が
一定数いる。ダイエットの挫折と同じ構造だ。
ここでやめれば理想の体型になれないのと同じで、
ここを乗り越えなければ理想の英会話を手に入れることはできない。

日本人の堪え性、鍛錬を継続できる勤勉さは
世界レベルだとも思うのに、それを使うのはここ!と
声を大にして言いたい。
私は長年、音楽を色々やっているが
楽器できれいなフレーズを弾けるようになる過程に似ていると思う。
最初はとんでもなく不格好で酷い音だが
練習するとやがてきれいになる。音符と心が繋がると
さらに自分の音になる。

だから最初から正解を用意して
それをひたすら暗記するという方法も見聞きするが
これは汎用性がないと思う。私自身も自分のドイツ語学習でこれを
その昔、数回やってみたが、暗記は暗記でしかなく親和性があるのは
「思い出す」と言う回路だ。「考えて話す」とは別の回路なのだ。

とにかく最初は「たどたどしい」「不格好」な時期を楽しもう。
話せば話すほど、そのカッコ悪さは消えていき、いずれいい思い出になる。

Standfmでも話しています。






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