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Only in Japan!!

Only in Japan!! この言葉を情感たっぷりに大きな身振り手振りで言う生徒さんを私は、何度も見てきた。

「昨日スタバに行ったけど、席を取るためにスマホがカウンターに置かれていた!Only in Japan!!!」
「友人が財布を無くしたけど、中身はそのままで警察に届けられていた!Only in Japan!!!」

それを集めたら、一冊の本が書けるほどじゃないかと思うほど、
ありとあらゆることで私はこの言葉を生徒さんから言われてきた。
電車がいつも時間通りに来ること。公共のトイレの清潔さや、街にゴミが落ちていないこと。いいことだと言われると嬉しい。

でも、なるほど良くないなと思うこともある。パン屋のレジでパンを一つ一つ、ビニールに入れること。席が空いているのに客を外で並ばせること。だいたいは丁寧すぎて効率を度外視している時だろうか。

私が日本人の学びを見ていて、すごく日本人を感じる時がある。
それは「異常に細かい」ところだ。細かいところが気になってしょうがないようだ。気になりだすとそれを確認せずにはいられない。私は頼まれると日本人にも英語のレッスンをすることがあるが、一度こんな質問を受けた。最初、私はその質問の視点があまりにも細かすぎて、質問の意図が理解できなかったほどだ。" You are" と”You're" の発音はどう違うのかと言う質問だった。(今、これを読んで(気になる!)と思いましたか?)

この細かさは「ものづくり」の分野ではきっといい意味でOnly in Japanになれると思うが、もしあなたにこの「細かいことが気になる症候群」の自覚症状があれば、手放した方がいい。話すために英語を学んでいるのであれば。

一人や二人ではない。日本人の学びを見ていると英語に限らず、「細かいところが気になるスイッチ」がすぐ入る。絶対に「やる気スイッチ」よりも簡単に入る気がする。どうして?どうして?どうしてこうなる!?私は考え続けたが自分を納得させる理屈には行き当たらなかった。

ある日、私は友人とカフェで食事中、このことを彼女に投げかけてみた。
彼女の説は私の疑問をスッと解決してくれた。彼女の説はこうだ。

日本の学校教育では、ちょっとした細かいところで減点される。
漢字のトメ、ハネ、ハライ。作文の最後にちゃんとマルがない。
とにかく細かいところが指摘される。だから、だから細かいところを追求して完璧になっておきたいと思うのではないかと。

納得!すごく納得した。
(彼女の説を聞いて、自分の小学校時代の思い出が脳裏をかすめたが、
それは音声配信のラジオででもいつか話そうと思った。)

でも、この「蟻の視点」のような細かさ、私は使いようだと思っている。
この日本人特有の細かすぎる視点は、語学習得において
それを使う領域とそもそもの視点を少し角度を変えるだけで
世界で最高レベルの「学びの武器」にもなると思うからだ。
(これに関しては後日説明する)

もしあなたが英語を話せるようになりたいと思っていてそのために時間を使ってるなら、これからは「細かいところが異常に気になるスイッチ」が入ってしまっていないか敏感になってほしい。なぜなら、ここに時間を使っても英語は話せるようにならないからだ。

それよりも、自分が言いたいことをどうわかり伝えるかを
考える「やる気スイッチ」を入れたほうがいい。
そちらに時間を使ったほうが余程近道だからだ。




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