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ラーメンとチャーハン

21歳の時に住んでいたアパートをストリートビューで見てみた。
 まだ今もそのアパートは当時と同じ佇まいで建っていた。大通りの向かいにあったローソンは別の施設に変わっていた。
 残金1000円で7日過ごさないといけない状況で袋ラーメンで1週間かと絶望感しかなかった時に1000円を4000円に変えてくれたパチンコ店も潰れていた。
 時々通っていたラーメン屋はあるにはあったが店名や雰囲気が違っていたのでオーナーが代わって外観を改装したのかもしれないと思った。通っていた頃から、そんなに流行っている感じでも無かったのだが、味は満足いくものだったし、歩いていける距離でもあったので常連と言ってもいいぐらいには通っていたと思う。

 ある日、仕事が押して帰りが10時ぐらいになった。隣の部屋に住む同僚も同じく残業で会社にいたので2人で帰る事にした。晩御飯がまだだったので、ラーメン屋でいいかとなった。
 夜も遅いのでチャーハンだけでいいかと思ったので、俺はチャーハンにするよと言った。同僚はラーメンにすると言った。注文を取りに店主が来たので、「ラーメンとチャーハン」と注文をした。
 しばらくして運ばれてきたのはラーメンが2つだった。2人とも顔を見合わせたが、何も言えなかった。
 店主が去ってから聞き間違えたのかな?とか、ちゃんと言ったよねとか話したが、まあラーメンでもいいかと食べ始めた。
 すると奥の厨房からジャーと何かを炒める音が聞こえてきた。同僚も気づいたようで店内を見回したが店内にいたのは自分達しかいなかった。

 悪い予感は的中し10時過ぎにラーメンとチャーハンの2つを食べる事になった。
 
 普段でも食べない量だし無駄な出費でもあったが、後々誰かに話せるネタが出来たなと当時も思ったし、事あるごとに披露してきた話でもあるので元は取れている。

 懐かしい景色を見て、機会があれば訪れてみたいなと思った。

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