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日本人の身近にある精油「オレンジスイート」

皆さん、こんにちは! 
MART認定講師 作業療法士の市川麻衣です。



夏本番、暑さも厳しい毎日ですね。
北海道も最近の夏は猛暑日も多くなり、驚いています。
子供たちは夏休みが始まりましたね。
大人になった今は気軽にもらえない貴重な時間だったなと思います。
たくさん遊び、ゴロゴロして夏休みを満喫してほしいですね。(私も休みたい。笑)



さて、今回は私が普段よく使う精油の1つ、オレンジスイートについて紹介します。




オレンジスイートとは


科名:ミカン科

採取部位と方法:果皮(果実)を圧搾

成分:d-リモネン96%、n-オクタナール2%、サビネン0.27%、N-デカナール0.24%、リナロール0.23%、ゲラ二アール0.12%、ネラール0.08%

特徴:主成分のd-リモネンには血流増加作用や腸蠕動運動活性作用がある。

禁忌:柑橘類だが光毒性がなく大きな禁忌項目がない。



オレンジスイート精油は多くの化粧品や洗剤などの香料として使用される、凡用性の高い精油で身の回りの多くの商品に利用されています。


主成分のd-リモネンは吸入や皮膚吸収により交感神経が刺激され、血管が拡張し、血流増加するので、血行促進の効果があるとされています。

実際に、自己研鑽のために身近な方にご協力を頂いてトリートメント練習をすることありますが、オレンジスイート精油を使用してトリートメントを行うとトリートメントを実施した部位がポカポカと温かくなります。
実施者側の私の手もトリートメント後はポカポカです。



また、腸蠕動運動活性作用もあり食欲不振への働きかけにも期待が出来るとされています。
暑い日が続き夏バテ気味になるこれからの時期に活躍しそうですね。



日本人とみかん


日本人にとってみかんは果物と言われてパッと思い浮かぶ上位に入ると思います。
「コタツとみかん」は冬の風景として思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
みかんにはビタミンCやクエン酸が多く含まれているので、風邪予防や免疫力アップ、疲労回復効果があります。
効果をみると冬に食べる機会が増えるのも納得ですね!




ただ、残念なことに国内で流通しているみかんの果皮は香りが乏しいため精油としては利用価値はほぼないそうです。
食べるとすごく美味しいのに!

私もリハビリや研究で芳香浴を行う際にラベンダーの他にオレンジスイートやレモンなど柑橘系の精油を使います。
香りから原料をイメージでき、患者さんに説明しやすいので重宝している精油の一つです。

あくまで私の経験した中での話ですが、柑橘系の香りは意外にもラベンダーより人気があります。
特に男性はラベンダーなどの花の甘い香りよりも爽やかな柑橘系の香りを好む方が多かったです。

香りを楽しむ中で「家族で冬になったら一緒にみかんを食べたんだよ。」、「子供の頃に指が黄色くなるくらい食べすぎちゃったわ!」と患者さんの小さい頃のほっこりエピソードを伺うこともあります。



作業療法士として「その人らしさ」を知ることの大切さを日々感じる中で、精油の香りをきっかけに、他患者さんや療法士との会話が弾み、患者さんの人柄や今まで知らなかった一面を思いがけず発見できると、アロマがきっかけの一つになってもいいじゃん!と思う今日この頃です。



ただ、精油の化学的・生理学的な知識を理解した上で、香りの選び方や使い方を実践するとコミュニケーションツールとしての精油の使用だけではなく、更に幅広い使い方が出来るので私もまだまだ精進しなければと思っています。



いよいよ、9月にはMART初級がスタートします!
オンラインですが、一緒に学べることを楽しみにしています。


最後までお読みいただきありがとうございました。
MART認定講師 作業療法士 市川麻衣


参考文献
カラーグラフで読む精油の機能と効果 2008三上杏平 フレグランスジャーナル社 p81
精油の化学 長島司2012 p90



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