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「にほんの原風景」

薄らぐにほんの原風景
町は外来種や園芸種の花や木ばかり  
色鮮やかに浮いている
にほんの空気にはどこか浮いている

いまなら萩や菊
ススキにコスモス
柿がところせましと実る様は
いつしか見あたらなくなった


そんな風景に出会いたくて
都会からはずれた田園地帯へ
四季の森公園
すばらしいところだった

知らない見たことのない
木々や草花
鉢植えをのぞいては
むかしからのにほんのもの
 
手入れは最低限で
自然のまま
アシが広がる湿原は
むかしを彷彿とさせた


道を彩るのは
紫色の釣船草
花のわきにはふくらんだサヤは
ふれたらパチっと弾けとぶ

そうやって道脇いっぱいに
ひろがりふえて
この季節の華となる
野草の花


ところどころに転がる団栗(ドングリ)
縄文人の主食
またイノシシや小動物の餌
生きとし生けるものの糧がある

人と共に生きた自然が
ここには残ってる
水を感じるこの森は
心にも潤いをあたえた

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