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行政書士試験 一般知識の学習を振り返る

行政書士試験の合否判定基準のひとつに「行政書士の業務に関連する一般知識等科目の得点が、24点以上である者」があります。
一般知識等14問出題で1問配点4点で合計56点です。24点以下が足切りとなり6問以上の正答が必要です。
私のような法律初学者は行政法、民法の学習に大部分の学習時間を割かざるを得ませんから一般知識にまで手が回りません。 

私はまず過去問でどんな問題が出るのか確認しました。政治・経済・社会、個人情報保護・情報通信、文章理解とおもに3分野にわたって出題されることがわかりました。少し前には文学史のようなとんちんかんな問題も出題されていたようです。
ここで問題発生。わたしがいわゆる社会科の勉強をまともにしたのは中学生まで。高校1年1学期世界史でつまづいて以来、苦手です、いえ、放棄しました。でも卒業したのは私立文系。英語と国語だけで受験できる大学・学部にしぼって一応予備校で世界史を選択しましたが、年号と人の名前がおぼえられず散々な結果に終わりました。勉強する科目、範囲を絞ってぎりぎりでもいいから合格ラインをクリアするのは昔からのくせでした。
そんなわけで知ってるつもりの知識も時代遅れ。EUって言葉は見聞きするけれど・・・えっ日本のGDPは世界で2位じゃないの?私が中学生のときは世界の人口は47億人でした。その記憶のまま40年過ごしてきてしまったことに愕然としました。私の近現代史は朝鮮戦争、オイルショックで止まったままです。ニュースはYahooNewsくらいしか見ないし、テレビを見る習慣はないし、新聞はもう何年も読んでない。アップデートが必要です。

過去問は同じ問題は二度でないと踏んで1回だけ一通り勉強して8月から市販の予想問題・模擬試験に取り組みました。11月の試験直前になってちょっと心配になり、なんかいい方法ないかな、とbookoffで物色、公務員試験の過去問には政治、経済、社会いろいろ最新の問題がのっているではありませんか。たぶん、行政書士試験の問題作成者も参考にしているはず、だって、法律の先生が一般知識の問題を作成するの難しそうだもん、なにか似たような問題を参考にするはず、とか勝手な解釈をしていました。あとは中学生、高校生向けの定期テスト、受験用時事問題をwebで探して最新のトピックを仕入れました。中高学生を対象として説明が親切なので無理なく取り組めました。加えて、世界史と日本史のまんがを読んで近現代史をおさえるようにしました。

個人情報保護・情報通信分野については、情報通信は仕事でそこそこIT用語は知っていたのでそんなに苦にはなりませんでしたが少し前のように単純な用語を選べせるような問題は出題されなくなっていますね。試験直前に予想問題・模擬試験の問題ででていた用語を書きだして(書きなぐって)整理しました。個人情報保護は法律の改正がありましたので市販の予想問題・模擬試験で覚えるようにしました。予想問題・模擬試験は5冊やりましたが傾向を熟知している資格学校が作成しているだけあって複数の版元で似たような問題が掲載されていて覚えられるようになりました。また、巻頭の記事はとても参考になり試験直前に再確認しました。

文章理解については予想問題・模擬試験のアタックで取りこぼしがありました。ここは3問中3問正答したいところですから基本に立ち返って、大学受験でお世話になった田村の現代文の問題集をbookoffで探しました。さすがに大昔に勉強した問題集は見つけられませんでしたが、「田村のやさしく語る現代文」とタイトルがかわっているものを購入し、構造的に文書を読み進めるトレーニングをしました。問題そのものを解くというよりも問題を見ながら解説を読んで「文章の読み方」を確認しました。

このように試行錯誤した結果、本試験で一般知識で48点/56点中獲得できました。思ったよりも得点でできていて、この点数が合格の要因の一つとなりました。択一式問題合計で156点でしたが、法令108点/184(正答率58.7%)で実に6割切ってます。一般知識を得点源にする目論見はありませんでしたが、結果として一般知識に救われています。
令和4年度の試験では郵便局や日本の林業をテーマにした問題が出題され、当然初見にはなりましたが、日常生活や仕事のなかでアンテナ高くたてておきなさいよ、という試験作成者のメッセージなのかななどと勝手に考えております。
抜けもれなく、試験範囲を網羅してどこからでも点数がとれるようにしておく心構えが大切ですね。当然、試験問題の難易度は年によって変わってきますのでそれぞれの科目、分野をバランスよく計画を立てて学習しておくことは重要だと思います。

そこで公務員試験の過去問、これが意外と行政書士試験の出題範囲とかぶるところがあってもっと早く気づいていればなあと思いました。公務員試験の問題には行政法、民法の基本的な問題も出題されていて結果として直前の知識の整理には役立ちました。といっても試験前の3日前からしかできませんでしたが。公務員試験の勉強をしたことのある人は行政書士試験受験のアドバンテージがあると思います。

40代以上で行政書士試験に挑戦する方は一般知識の対策にも骨が折れると思います。資格試験はできるだけ若いうちに受験しておいたほうがよいです。私は資格試験には無縁な社会人生活を送っており、50直前になるまで自分が資格試験を受験するなどつゆにも思っておりませんでした。記憶する頭の機能がさびついて、windows3.1のままで止まっていましたのでとにかく覚えられない、すぐ忘れる、、に悩まされました。しまいには記述対策で漢字の練習をしている始末で、、、やってもやってもやることが尽きませんでした。


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