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【読書感想メモ】佐藤さとる『小鬼がくるとき』講談社文庫💕寝る前の読み聞かせにぴったりな短編も収録

昭和56年発行
ファンタジー童話集Ⅷ

大好きな佐藤さとるの童話集です。
久々に読み返してみました。

小学生の頃、コロボックル物語のシリーズにはまり、佐藤さとるという作者を意識しました。中学生頃に書店で購入した文庫本です。

小さい頃に出会いたかったお話がたくさん収録されています。
今は絶版のようですが、電子書籍で販売されています。

私が読んだのは中学生頃だったので、純粋にお話しを楽しむには成長しすぎていましたが、味わうには何度読んでも面白いです。

収録されている作品のうち、猫の話はうっすら記憶にありました。

【じゃんけん猫】短編
身近な舞台で楽しめる短編ファンタジー。すごく素敵なお話しだなと思いました。猫とじゃんけんをして勝ったら、短い時間だけ猫になれるお話しです。後日探したけど猫の時に行った場所がなかったというオチもついています。


【迷子のおばけ】短編
泥団子を作ってお店屋さんをしていたら迷子のお化けが買いに来たという短編ファンタジー。全然怖くありません。


【散歩にいこうよ】短編
公園の地面に書いた自分の象の絵と一緒にお散歩をするお話しです。わくわくします。

【ネコの盆踊り】短編
昔話風で、猫好きにはたまらないお話し。醤油屋さんで洗濯した手拭いがいつも一本無くなる。飼い猫が、空き地で猫の集会に参加していて、その盆踊りの練習に使っているためだった。猫用の手拭いをあげることにして一件落着。このお話は覚えていました。わくわくドキドキです。

【お母さんの宝物】短編
いつも開けない押し入れには、お母さんの子どもの頃の思い出の品物がたくさん入っていて、そこに子どもの僕が入ると、子どもの頃のお母さんと出会うお話し。

【イサムの飛行機】短編
飛行機が大好きで庭で大きな模型を作ったら、猫に化けた小鬼が夜中にやってきて、一度乗ったらとける魔法がかかった。夜中に1人で一度だけ乗れた。


【秘密のかたつむり号】中編
3人の小学生男子が、空き地に捨ててある車を秘密基地にする。
3人のキャラの書き分けが見事。暴れん坊タイプ、普通のタイプ、大人しいタイプ。車は建設工事により撤去されるが、大人しい男子が勇気を振り絞ってそれに抵抗。父親に諭されて、記念に車の部品を貰う。大人の階段を昇るお話。


【小鬼がくるとき】中編
主人公の男の子が庭の桃の木に登っている時に、小鬼と出会う。
自分の分身のような存在だという。女の子と会う時に出て来たり、夢で女の子を見せてくれたりする。どんなテーマなのかイマイチぴんと来なかった。男子なら分かるのでしょうか。少年が女子に恋心を抱くようになる過程を描いてるのかな…。


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