臨床心理士による放課後等デイサービスへのコンサルテーション12
#13~#14 それぞれの道へ、それぞれが療育と関わりながら
A事業所に残るスタッフと、新たな場所に移り療育を始めるスタッフ、そして新たにA事業所に雇われたスタッフが混在する中でのコンサルテーション。
#13と#14のセッションでは、A事業所がどのように変化を受け入れながら療育を進めていくかという話がなされた。
新規採用のスタッフが複数名いるという現状では、以前とまったく同じような療育はできない。
これまでと同じような療育ができないのだとしたら、それでは何を優先的に残していくかという話し合いになった。
前回話し合った、「A事業所にとっての療育とは」という軸に何度も立ち返りながら、事業所として大切にしていきたいことの引き継ぎがなされた。
そして、#14のまとめとして、これまでのコンサルテーション全体の振り返りを行った。
「子どもを見立てるポイントを知ることができた」
「自分が療育で大切にしたいことがわかった」
など、様々な意見が出た。
その中での、あるスタッフの言葉が印象に残っている。
「毎月のこのコンサルテーションの時間が楽しみでした」
そこには、「コンサルタントに問題を解決してもらいたい」ではなく、「自身の学びを深めたい。その学びを深めるための時間が楽しみである」という意図が込められているように思え、筆者としては大変感慨深かった。
次回に続く
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?