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生まれた時からアルデンテ / 平野紗季子

著者の食に並々ならぬこだわりを持ったエッセイ。グルメエッセイではない。バンドは解散しても音源が残る。画家は死んでも絵が残る。レストランは閉店すると味は失われる。と著者は言う。だから彼女は感動を求めて食事をする。著者の物事への切り口は鮮やかで魅力的。

無名のアマチュアミュージシャンの音源は残らない、楽器を弾かなくなった、歌う事をやめた友人の音楽はもう体感できない。「楽器を弾かずに、歌わずに生きるのはさぞ退屈だろう」だから私は感動を求めてギターを弾くし歌を歌う。著者のマインドに共感した一冊でした。

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