ハーバードの個性学入門 平均思考を捨てなさい / トッド・ローズ を読んで

「個性学入門」#moonlightgear のYoutubeで紹介されており手に取った一冊。平均値が描く太いパスよりも、平均思考の中ではノイズとして見えなくなる個性が描くパスがイノベーションにつながるという点を合点がいくし、コストコ等が取り組んでいる企業が個人にフィットしていく組織運営には多いに興味を持った。しかし、著者が提示する大学の授業を資格付与制にし、個性を強化に特化する提案には賛成できない。高等教育の目的は民主的国家の維持にあり、専門性の強化ではない。またエンジニアを目指す人間にも人文科目は必要であり人生の様々な場面で、哲学的思考や文学的思考は己を助ける。自身で選択した訳ではない周り道が、必要なパスであったことは多々ある。最終的な結びが、資本主義や軍事の効率的人材育成に着地した様な雰囲気で残念。

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