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手話が英語教育を救う

周知の事実ですが、日本の英語教育では英語を話せるようにはなりません。しかし、日本の学生の英語の語彙力や英文法の理解度のレベルは非英語ネイティブ国でもかなり高いほうなのです。ではなぜ話すことができないのか。それは根本的に相手に伝えるという技術がないからなのです。

相手に何かを伝えるにおいて一番重要なのことは非言語コミュニケーションを会話で用いることです。人とコミュニケーションを取る時に重要な非言語コミュニケーションを学べる最強のツールがあります。それが手話です。

日本人は日本語を話す時にあまりにも口を大きく動かしません。それでも十分通じるからです。さらに顔の表情のレパートリーも少ないです。喜怒哀楽をあまり表に出さず、常にポーカーフェイス。今何を考えていて、何を思っているのかが顔の表情から読み取れない人が多すぎます。その人たちが話すときもジェスチャーを使わず淡々と話ます。だから話を聞いていてもつまらない。そんな状況に僕はよく遭遇します。

それが日本の文化と言ってしまえばそれまでなのですが、こと英語を学ぶにはそうもいってられません。英語では言語以外にも非言語コミュニケーション能力を求められるからです。自分の感情を顔で表し、ジェスチャーを使い自分を表現します。洋画を見ればわかりますが、欧米の人のジェスチャーは日本人にしてみたらオーバーに感じますが、それは逆で日本人があまりにもジェスチャーが少なすぎるのです。「ジェスチャーを使えない」というのは英語を勉強する以前の問題です。日本人はまずは自分の感情を言葉以外で相手に伝えるという練習をする必要があります。そんなことは日本の学校では教えられないですし、あまりにも抽象的すぎる内容なのと、そのこと自体が成績には全く反映されないことから誰も気に止めません。しかしこのグローバル化がさらに加速しているこの時代に自分の意見をうまく相手に伝えられない日本人というのは深刻な問題です。その英語だけでなく、日本人のコミュニケーション能力までも上げてくれるのが今回の本題である、手話です。

手話と英語の相性の良さを気づかせてくれたのは、僕が運営しているオンラインスクール CATCHFLY の生徒である畑純太くんです。彼には生まれつき難聴者のお姉さんがいます。そして純太くんのご家族の教育方針として純太くんにも幼少のころから手話を教えられたそうです。それによって純太くんは手話と日本語を操るバイリンガルなのです。

純太くんとは約1年、オンラインでの英会話をやらせていただいていますが、彼の英語のスピーキング能力の向上スピードは凄まじです。彼自身は、海外生活経験はないですし、そもそも英語はあまり得意ではないと言っていましたが、英会話を始めた当初から彼英語の話し方が欧米人のそれでした。

英会話を始めた当初、彼は今ほど英単語も知らなかったですし、英語文法の言い回しのレパートリーも当然ながら少なかったのですが、全く会話に困らないのです。その理由として彼は非言語コミュニケーション能力がとても高いことが上げられます。英語で自分の言いたいことをジェスチャーや態度、目線や顔の表情を使ってとても豊かに表現するのです。なので、ことらも彼の言いたいことを容易に感じれらますし、シンプルに話していて楽しいのです。

彼は、その非言語コミュニケーションに加えて、新しく学んだ英単語や英文法を駆使することで倍々速で英会話のスキルを高めていきました。正直もう海外で生活することも可能だと思います。

そんな彼の非言語コミュニケーション能力のルーツはなんといっても手話にあります。そもそも手話というのは言葉を使わずに相手に自分の思いや感情を伝えるという言語です。相手に気持ちをダイレクトで伝えるという意味では英語以上に汎用性のある言語だと私は思います。言葉を話せる日本人こそ手話を学ぶべきなのです。英語を学ぶ前に、相手に自分の思いを体で伝える、ということを学ばない限り一生に日本人の英語力は上がることはありません。逆に手話を学んで非言語コミュニケーション能力を高めることができれば、後はそこに英単語を当てはめれば誰でも外国人と会話ができます。

英語や日本語などのことばを学ぶ前にその基礎となる伝え方の表現を子供達は学ぶべきです。僕はこれから英語の授業に手話を取り入れます。英語を学ぶことと手話を学ぶことをセットにすれば、かなり多くの子供が手話に触れることになります。そうなれば、難聴者とのコミュニケーションができる子供が増えます。そこに対しての壁がなくなるのはとても良いことですし、単純に話せることのできるの人輪が広がります。自分自身もこれじから手話を学びつつ、英語✖️手話の勉強方を確立させていきたいです。

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