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明日死ぬかのように今日を生きよ by Steve Jobs

Steve Jobs が2005年にしたStanford 大卒業式のスピーチがFacebookのある投稿から流れてきて、考えさせられました。
稀な膵臓癌で死を宣告された後、奇跡的に手術で助かった数ヶ月後のスピーチからの抜粋を、紹介させてください。


【…….3つ目の話は死についてです。  
私は17歳のときに「毎日をそれが人生最後の一日だと思って生きよ」という言葉にどこかで出会ったのです。それは印象に残る言葉で、その日を境に33年間、私は毎朝、鏡に映る自分に問いかけるようにしているのです。
「もし今日が最後の日だとしても、今、やろうとしていることをするだろうか?」と。「違う」という答えが何日も続くようなら、今の生き方を見直せということです。

 自分はまもなく死ぬという認識が、重大な決断を下すときに一番役立つのです。なぜなら、恐れ、プライド、失敗する不安…これらはほとんどすべて、死の前には何の意味もなさなくなるからです。本当に大切なことしか残らない。自分はいつかは死ぬのだと思い出すことが、誰かを失望させるという恐怖や、人生に敗北するという不安にとらわれない最良の方法です。
 我々はみんな実は裸です。失うものなど実はない。自分の心に従わない理由はないのです。

……あなた方はいずれは年老いて、消えゆくのです。深刻な話で申し訳ないですが、真実です。  
あなた方の時間は限られています。だから、本意でない人生を生きて時間を無駄にしないでください。

他人の考えに溺れ、あなた方の内なる声がかき消されないようにしてほしい。

そして何より大事なのは、自分の心と直感に従う勇気を持つことです。あなた方の心や直感は、自分が本当は何をしたいのか、何を欲しいのか、もう知っているはずです。

 私が若いころ、全地球カタログ(The Whole Earth Catalog)というすばらしい本に巡り合いました。私の世代の聖書のような本でした。スチュワート・ブランドというメンロパークに住む男性の作品で、詩的なタッチで躍動感がありました。パソコンやデスクトップ出版が普及する前の1960年代の作品で、すべてタイプライターとハサミ、ポラロイドカメラで作られていた。言ってみれば、グーグルのペーパーバック版です。グーグルの登場より35年も前に書かれたのです。理想主義的で、すばらしい考えで満ちあふれていました。  スチュワートと彼の仲間は全地球カタログを何度か発行し、一通りやり尽くしたあとに最終版を出しました。70年代半ばで、私はちょうどあなた方と同じ年頃でした。背表紙には早朝の田舎道の写真が。あなたが冒険好きなら、ヒッチハイクをする時に目にするような風景です。その写真の下には「ハングリーなままであれ。愚かなままであれ」と書いてありました。筆者の別れの挨拶でした。

ハングリーであれ。愚か者であれ。私自身、いつもそうありたいと思っています。そして今、卒業して新たな人生を踏み出すあなた方にもそうあってほしい。

ハングリーであれ。愚か者であれ。

ありがとうございました。

※スティーブ・ジョブズ氏が2005年6月12日、スタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチ原稿の翻訳。】