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僕の人生を変えたリリックたち #1

はじめまして。MaroGinです。

僕のnoteでは僕の心を震わせた日本語Rapの名パンチラインを紹介していこうと思います。

なんでこんなことをするのか自分でもよくわからないけど、これを見た誰かが楽曲に興味を持ってくれてシーンが少しでも盛り上がったら嬉しいなとか、ここで紹介したパンチラインを読んで「元気でた」とか「前向きになれた」とかって人が1人でもいたら嬉しいな、なんてことを考えています。

では、はじめます。

第1回目は説明不要の言わずと知れた超大御所MC BOSSのクソヤバパンチラインを紹介したいと思います。

東京に出て音楽なんて古いんだ。地元も仕切れずに何歌う気だ?

このパンチラインは天下二分の計で吐き出されたものですが、TBHのスタンスが現れた一言でめちゃくちゃかっこいいです。

TBHは札幌の1MC1DJのグループで、ずっと札幌をレペゼンしています。ただ、当時はまだ日本のHIPHOPシーンは東京が中心で、ラッパーなるものはみんな東京で活動をしていました。

当然売れっ子ラッパーは東京にいて、むしろ東京にいないと売れなくて、逆にいうと東京なら売れるって側面もあって、そんなシーンをTBHは嫌っていました。(多分そうなのだと思います)

そんな背景から、このリリック。

東京に出て音楽なんて古いんだ。地元も仕切れずに何歌う気だ?

まじでカッコよすぎです。

地元では全然うだつが上がらないのに東京に出て売れようとか、それって結局ただ売れたいだけじゃねーか。お前はもうアーティストではなくセルアウターだわ。

みたいなことを言ってるんだと僕は解釈してます。売れるというのは結果であって、確かに大事なことだけど、ラッパーの本分はそこじゃねーぞってことですよね。

はい、そんな感じで話を自分に戻すと、30代にもなると社会的に成功してる友人知人がちょこちょこ出てきます。この曲でいう東京で売れてるラッパーですね。

そういう人見てると「俺ももっとやらなきゃ!」と焦りや悔しい気持ちが生まれて、背伸びをしようと思ったりもします。

別にそのこと自体が悪いとは思わないし、そういう気持ちは大切なことだと思うけど、そういう時って結局「もっとカッコつけたい!」みたいな気持ちが強くて、自分のことしか考えてないし、ミーハーなことをやりだそうとしたりするんですよね。

そんな時このリリックを思い出すと僕は初心に帰れます。

東京に出て音楽なんて古いんだ。地元も仕切れずに何歌う気だ?

僕がこのリリックを見て感じることは「あ、家族を大切にしなきゃ」です。そう、僕にとっての地元は家族です。

例え、社会から称賛を浴びていたり、ものすごくお金を稼いでいたりしていても家族が不幸だったらそれはダメだぞ。このリリックからは そんなメッセージを感じます。

家族のために生きることは当たり前だし、そんな当たり前のことを掲げてたら、男としたら志の低いことかもしれない。と思ったけど、全然そんなことないわ。むしろ、まずはここからだろ。

このリリックは僕をそんな気持ちにさせてくれ、僕はこのリリックを思い出す度に等身大でリアルな生活と向き合うことができます。

ということで、周りと自分を比較して劣等感を感じた時なんかに是非聞いてみてください。きっと刺さると思います。

全く新しい戦術を発明する 一種の芸術とも呼べる作戦中
伝説の向こうにゴールは煙る イルゲイツ、イルセデスと裏で手組む
セールスよりも先に風評を制する 地元で曲達を蓄えつつ
チェックメイトは風が向きを変えるわずか一瞬の隙に決する
全国のマイナー、アウトサイダー、スタイラー、その街を捨てる必要は一つもないんだ
これはペコペコするのが嫌いな 札幌の二人の出世話だ

ASIAN NEW AGE LANGUAGE GUERRILLA

平成の肝雄 乱世の英雄 THA BLUE 日本の北より来る
残酷なまでに手を抜くことを知らず 誰一派ではないニュータイプの刺客
痛みの美学 トビの力学 イリーガルな状況下の経済学
シビアな実戦やシミュレーションから はい上がってきたノンフィクション作家
当時 日本のラッパーは儲かった 供給より需要の方が多かった
なによりも情報が遠かった そのことは多くの地方にとってハンデとなった
人材の流出が進みつつ 振り向かないリスナー達をうらみつつ
たまにくるタレントラッパー相手にこびうるこの街の大物を見てて気づいた
このまま進んだところでただの呼び屋だ やってきたのはそれになるためじゃない
果てしない仕事帰りの車内 2人は 最後の確認をして平岸で降りた
今も クチパクの外タレや小僧が来るとソールドアウトがほとんど
俺たちが集まるのはべつのとこ そう天下は2つに分けれるってこと
CDとヴァイナル、口コミととメディア、理解者とミーハー、パクリとオリジナル
まず先にスジを通すのはどっちか? 後々金になるのはどっちか?

自らも活字殺人の達人 ハングリーなアスリートを束ねる策士
報告にうなずき 裏口にひかえる無駄口をおさえるスパイに裏を取ってこさせる
草の根がつなぐ一大ファミリー 野望を完結させる一代限り
裏道深く入り組んでるぜ ラビリンス平岸 マジに混じりっけなしに
上質な皿の密売シンジケート 一抜け行きの片道チケット
引き際が難しい心理戦を このメンツならいけると信じてるぞ
パジェット、マーケットの複雑な理論 ブレーンの税理士と月一の会合
早く進むと見せ早く休む 長く休む間さらに速く進む
有名、無名、ジャンル問わぬチームメイト TOP好きのTOP達はつながってる
天下は二つに分けれると話したが マスとコアのコアの中での話だ
札幌対東京では次元が違う 日本の雑魚か? 日本の本物か?
次にHIPHOPに限って話すとな パトロンの後を追う元ハードコア
色物な流行ものは別物だ 世界の強者か? 日本の本物か?
最後はそこにいるあんた方だが もしすでに向こう側なら仕方ない
なにせ少数派から始めなかったら 勝ち上がりのやりがいがなくなるからな

時代の空気は変わっていく仕組みだ 情報は飛躍的に発達した
ファイバーに忍び込めそこは地続きだ 発射台とともに実弾も作りな
ドラムのプログラムのアナグラムに狂いな 仲間と縦断ツアーに出発しな
東京にでて音楽なんて古いんだ 地元も仕切れずになに歌う気だ?

ASIAN NEW AGE LANGUAGE GUERRILLA

こんな感じでまたパンチラインを紹介していきたいと思います。読んで頂いた方、「スキ」とか感想もらえたらめちゃ嬉しいです。

では、また。

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