見出し画像

S&P500投資の不都合な真実

こんにちは、maroと申します。

2024年1月に新NISAが始まり日本国内で投資機運が盛り上がるにつれて、アメリカ株への投資の勢いがますます増しているように思います。

つみたてインデックス投資信託の中でも人気2トップはみなさんご存知の通り、
米国株の代表的な指数である「S&P500」に連動する商品や世界の株式全体に満遍なく投資できる「オールカントリー(オルカン)」でしょう。

S&P500指数はここ10年ほどを見ていてもほぼ右肩上がりで過去の実績的にも将来的な予測としても安泰に思えます。

一方で、アメリカ株投資をされている方の意見を見ていて、あまり議論に出てこないですが重要な情報があります。


それは、

「今のアメリカ株はめちゃくちゃ割高水準」

ということです。

株価が高いか低いかの目安となる指標は色々ありますが、私は「株価純資産倍率(PBR)」をよく参考にしています。
会社が持つ1株あたりの純資産に対して株価が何倍になっているかを表した指標です。

株価が割安か割高かを判断するための指標。株価純資産倍率(Price Book-value Ratio)という。純資産から見た「株価の割安性」。株価が直前の本決算期末の「1株当たり純資産」の何倍になっているかを示す指標。

出典:日本証券業協会(https://www.jsda.or.jp/jikan/word/117.html)

では、2024年3月現在のS&P500のPBRはどうなっているか。以下のチャートをご覧ください。

出典:https://www.multpl.com/s-p-500-price-to-book

現在のS&P500のPBRは「4.8倍」と直近20年で最も高い水準です。

ちなみに現在の日経平均株価のPBR が1.5倍、
イギリスの株価指数FTSE100のPBR 1.7倍、
なのでどれだけS&P500が高い水準かが実感いただけると思います。


また、歴史を紐解くと各国のバブル経済と呼ばれた時期のPBR水準として、

  • 日本の平成初期バブル(1980年代後半):約5.6倍

  • アメリカのドットコムバブル(1990年台後半):約5倍


となっており、過去実績的にも「PBR5倍」はかなりの割高水準と言えるのではないでしょうか。


なので、これからのS&P500インデックス投資の際には、割高水準であることを念頭において投資されるのが良いと思います。

また、オルカンについても現時点で構成比率の60%超がアメリカ株となっているので、アメリカ株の動向に連動する傾向は強いと言えます。

もちろん、インデックス積立投資はドルコスト平均法で下がっても上がっても淡々と積み立てていくので問題ないという考えもあるでしょう。

ただ、

1番売れている投資信託だからとりあえずアメリカ株
過去30年ずっと株価が右肩上がりだからアメリカ株

という理由だけでとりあえずS&P500の投資信託を買っている人はくれぐれもご注意ください。


また、「アメリカ株が暴落するときは日本株も連動して暴落する」という意見もあると思います。確かに間違っていないと思います。

ただ、先に述べたPBR水準を比較すると、アメリカ株の動向に日本株が引きずられたとしても下値は限られてくるのではないかと予想しています。


むしろ、今の日本経済を取り巻く、

  • 長年続いたデフレ経済からインフレ経済への転換の兆し

  • 東証が推し進める資本効率の改革

  • 米中対立による地政学的な転換

これらのいずれの要素も日本株の今後の伸び代を示していると考えられます。

たとえ一時的に落ち込んだとしてもこれからの日本株は堅調に伸びていくのではないかと予想しています。


まとめ

1. 割高なアメリカ株にはご用心。
2. むしろ日本株のポテンシャルに注目。

この動画で堀江貴文さんも「これからは日本株が伸びる」と予想していますが、なかなか面白いです。


もしもこの記事があなたのお役に立ちましたらスキ・コメント・サポートを頂けるとありがたいです!