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邦題がメル・ギブソンに寄せすぎな『リーサル・ストーム』

【個人的な評価】

2021年日本公開映画で面白かった順位:28/36
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★☆☆☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】

アクション
B級映画
自然災害
強盗
流血

【あらすじ】

アメリカで使用されるハリケーンの強さを表すレベルの中で最も強大な“カテゴリー5”のハリケーン。その超巨大ハリケーンがプエルトリコの首都サンフアンを襲おうとしていた。

警官のコルディーロ(エミール・ハーシュ)は、避難もせずマンションに籠ろうとする元警察署長の頑固な老人レイ(メル・ギブソン)の説得を試みるも、やがてハリケーンが到来。そんな中、建物に武装した強盗団が潜入してきてしまう。

超巨大ハリケーンに閉じ込められ、脱出不可の極限状態の中、生き残りをかけた戦いが今始まる。

【感想】

1月に観たブルース・ウィリスの『アンチ・ライフ』に続くB級感でした(笑)なんて言っていいのか非常に悩ましい映画なんですが、ハリウッドってこういう派手な設定をミックスした勢いだけの映画を作ることありますよね。

そもそも、邦題の『リーサル・ストーム』とか、日本のゲームがとりあえず"ドラゴン"や"ファンタジー"ってつけとけばいいでしょっていうぐらいの感覚なんじゃないのかって思いました(笑)まあ、メル・ギブンが出てるから、彼のヒット作『リーサル・ウェポン』とかけてそうしたんでしょうけど、原題は"Force of Nature"ですからね。まったく違うなと。

でも、その原題もどうかと思いますよ?今回は"ハリケーン×強盗"っていう設定なんですが、ハリケーンは物語上、主人公たちが強盗に巻き込まれるための言い訳みたいなもので、それ以外の意味がほとんどないのでね。。。

ちなみに、メル・ギブソンは主人公じゃないです。それなのにこのポスター、主人公ばりのポジション取りなのがおかしいなってwww

すみません、しょっぱなから文句ばかりになってしまいましたが、個人的にはアメリカ映画のこういうところは嫌いじゃないですよ?!中身だって、シリアスなのに設定がおかしすぎて笑っちゃうので、むしろキュートさを感じちゃいます。

とにかく、情報量が多いのが印象に残りますね。流れとしては、ハリケーンの避難勧告をしに、マンションにやってきた刑事2人が強盗に巻き込まれるんですけど、そこの住人が元警察署長やら、高価な絵画を隠し持つ老人やら、黒豹を飼ってる黒人やら。もう情報の幕の内弁当みたいな状態なんですよ。てか、黒豹ってなんですか、黒豹って。そんなのマンションで飼えるんですかって。むしろ、オチが見え隠れしてるじゃないですか(笑)

あと、強盗団との戦闘もすごいんですよ。大体取り巻きのキャラって弱っちいじゃないですか。今回、主人公がその取り巻きにボコボコにされますからね。相手が強いのか、主人公が弱いのかわかりません(笑)

さらに、強盗団に対抗するために武器が必要になるんですけど、レイが「このアパートに住む友達のところにあるから行こう」って。便利なアパートすぎるwww その上、メチャクチャ多いんですよ、武器。壁にズラーって飾ってあって。もうちょっと隠せよって思いますけど。でも、ほぼ使わずに終わるんですよね。。。もはやいろいろ雑というか追いついていないというか。

もはや、「ハリケーンの中で強盗やったら面白くない?」っていうノリで作られた印象しか受けない映画ではあるので、怖いもの見たさで鑑賞するのがいいかと思います(笑)ただ、さすがハリウッドだけあって、設定の粗さを本格的な銃撃戦やアクション、流血シーンなどでうまくカバーしているのと、メル・ギブソンというレジェンド級の俳優を使っているから、B級感はあってもチープではないクオリティがあります。

僕も何かやるにしても「形から入る」のが好きなので、こういう「見てくれだけはしっかりしている」って映画は嫌いじゃないです(笑)

"ハリケーン×強盗"がありなら、そのうち"ボケ老人×スーパーヒーロー"や、
"ゾンビ×法廷モノ"なんかも出てきそうですね。


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