孤独だけど顔面偏差値がトップすぎて異性には決して困らない『ハニーレモンソーダ』
【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:128/139
ストーリー:★★☆☆☆
キャラクター:★★☆☆☆
映像:★★★☆☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★☆☆☆☆
【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ラブコメ
学園モノ
青春
ジャニーズ
【あらすじ】
中学時代“石”と呼ばれていた自分を変えるため、自由な高校に入学した石森羽花(吉川愛)。そこで出会ったのはレモン色の髪をした三浦界(ラウール)。実は彼こそが、その高校を選んだ理由だった。
クールで自由奔放、基本塩対応なのに人気者の界。彼はなぜか自分を “石森係” と呼び、羽花の世話を焼いてくれるように。
距離が近づいた2人は想いを伝え合い、幸せな毎日を送っていた。しかし実は、界には羽花に伝えられていない秘密があって…。
【感想】
いわゆる高校生キラキラ青春純愛映画。もとい、美男美女だから許される凡人からしたらファンタジーの類な純愛映画です(笑)
『胸が鳴るのは君のせい』と同じ、若手のジャニーズが主演を務めるラブコメだけど、これはちょっと気の抜けた話だったかなっていうのが正直な感想です。
<基本はのろけ話>
まあ、こういう系の邦画って大体が主人公とヒロインののろけ話ではあるんですが、そうはいっても、バチバチの三角関係とか、メチャクチャ笑えるコメディ路線だったりとかだと、まだ面白かったりするんですよ。
ところが、本作は、特に大きな事件もなく、イラつく恋敵もなく、突っ込みたくなるような胸キュンシーンもなく、、、という感じで物語にあまり抑揚がなかったんですよね。原作は読んでいないんですけど、これは映画だからこうなったんでしょうか。。。個人的には、映画としては、先日観た『胸が鳴るのは君のせい』の方が好きでした。
<界のキャラクター設定とタイトルの乖離>
キャッチコピーで、界のことをレモンのような髪色、ソーダのような性格って言ってるんですが、前者はわかるとしても、後者が「???」って感じで。それってつまり、注いでしばらくしたら気が抜けちゃうっていうこと?景気よくシュワ~ってなくなってしまう、何とも頼りない印象がありますけど。
実際の界は超絶上から目線かつ塩対応。イケメンじゃなかったら、ただの感じ悪い人かコミュ障としか思われない人柄です。さらに、孤独を抱えている役どころなので、もはやソーダよりも辛口のワインの方がいいんじゃなかなって思いました。まあ高校生なのでお酒はNGか(笑)
あと、彼には誰にも言えない秘密があるんですが、、、自分がこの歳になって見ると、そこまで隠すことかなって思っちゃいました。若い子には違うように映るのかもしれませんけど。
<羽花の共感できないキャラクター性>
ヒロインの羽花は、中学時代にいじめに遭っていたから、自分からは何もしゃべらない"石"になった方が楽ってことで、人とのコミュニケーションを避けてる陰キャなんですが、顔面偏差値と学力偏差値はトップクラス。いや、それもう人生のアドバンテージありまくりでしょって。まあ、そのかわいさや頭のよさが気にくわないってことでいじめられたのかもしれませんが、映画ではいじめの理由は語られていないので、なんとも。。。とはいえ、こんだけハイスペックなら普通憧れの的になりそうですけどね。なので、彼女に関しては共感度ゼロと言わざるを得ません。
そんな陰キャだった彼女が、イケメン主人公との恋愛を通じて、自分をさらけ出せるようになっていくっていう話なので、ロマンチックさやドラマチックさで言うと、やや物足りない印象もありました。
<キャストのビジュアルや演技力はよかった>
上記のように、設定や物語の構成はやや難ありですが、キャスト自身はよかったです。演じたラウールは背と鼻がうらやましいぐらい高くて、これ学校にいたらキャーキャーどころの騒ぎじゃないなってぐらいのビジュアルの持ち主。アメリカのラブコメだったら「ヴァギナがうずく、、、!」って発言する女子キャラいそうなぐらい(笑)
<その他>
結局、この手の映画って、どんなに人間性や性格に難があっても、顔だけはとびきりいいので、ヒロインがどんなにスクールカーストの底辺にいても、必ず主人公に気にかけてもらえるんですよね。もはやルッキズムを助長しているんじゃないかって感じもしなくもないですが。
話は変わりますが、劇中の生徒手帳を見ると、界って2005年生まれの設定なんですよね。僕が大学生のときに生まれてるのかって、ちょっと衝撃でした。。。自分のおじさん感のハンパなさ(泣)
あー、そろそろ、主人公はエッチなことを考えると、ヒロインは胸キュンすると、それぞれデブになっちゃうみたいな、ぶっ飛んだ笑えるラブコメが観たいです(笑)
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