嫌いだった映画を 


映画が嫌いだった。がっかりすることが多かった



私は元来読書が好きで、幼い頃から小説ばかり読んでいた。

中学で寮に入り携帯やゲームは禁止、テレビも平日は19時までとなったことでより加速したように思う


休日に映画を見に行くこともあったが、何が流行ってるなどの情報は入ってこない世界、小説原作の映画を「絶対面白いから」と半ば無理やり友人を連れて行き、想像していた声や姿や世界観とのギャップに肩を落とすこともしばしばだった。面白かったという友人に「原作の方がよかった」と水を差す私は、さぞかし面倒臭い男だっただろう


大学に入ってから誘われて年に1.2本くらいしか見てなかったが、こういう期間で家にいる時間も増え、生活リズムを崩し、眠れない夜を持て余していたので、久しぶりに映画でもみるかという気持ちになった。いままで通りの生活なら一生思わなかったかもしれない。バンドで使いたいと思ってプロジェクターを購入したことも後押しになった


Amazon Primeには入っていたのでその中から名前きいたことあるヤツを手当たり次第に8本、見ていった。以下感想、○は無料 ●はレンタルで見られる作品である




○ LEON (フランス)

家族を惨殺されてしまった主人公のマチルダが、孤高の殺し屋レオンと共同生活しながら復讐する話。

暗殺のシーンもそうだが二人の関係性も主軸となっていて、12歳のマチルダを演じるナタリーポートマンが素晴らしい(特に泣くシーン)。もう大人じゃん。初めて外国の女優さんの名前を検索した。物騒なストーリーに対して表情で語るシーンが印象的で、好きな映画としてよく挙がるのも納得だった。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B00FNFBG4Q/ref=atv_dp_share_cu_r



○ ショーシャンクの空に (アメリカ)

原題:The Shawshank Redemption(ショーシャンクの償い)。無実の罪で刑務所にいれられた元銀行員アンディの30年を、古参の囚人レッドの視点から描く。

そこにはそこの共同体があり社会がある。アングラだがじっとりはしてなくて見やすかった。ジャケットにもなってる有名な雨のシーンは見てて爽快、第三者視点で進むので主人公が本当に無実だったかが明かされず、"そこに重きを置いてないんだぜ"ってところもよかった。アンディがレコードを流すシーンは原作にないと知っておどろき。邦題で少しニュアンス変わらない?

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B00GKE4RUY/ref=atv_dp_share_cu_r



○トゥルーマン・ショー  (アメリカ)

普通の青年トゥルーマンは普通の生活を送っているが、実は生まれた時から隠しカメラによってTV番組「トゥルーマン・ショー」として世界中に放送されていた。しかしある不自然な出来事をきっかけに自分の住む世界を疑いだすという話。

なんだこの人権ガン無視話は。自分で想像するとゾッとするけど他人の生活は覗いてみたい、、、人の心理を上手く読んでるなあと思った。私はずっと子供がほしいと思っていたが、実はそうではなく、成長する他者を俯瞰で、けれどもより近くのところから見ていたいだけかもしれないと考え直した。なんにせよ実際にあったら絶対に見ると思う。365日24時間放映だから、録画で見てっても絶対リアタイに追いつけないってのは面白いな。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B00FYNCTWA/ref=atv_dp_share_cu_r



● パプリカ (日本)

「時をかける少女」など筒井康隆原作のアニメ映画。主人公パプリカは人の夢の中に入れる装置でトラウマなどを探し出し、その人の心の病を治療するという活動を行っていた。しかしある時装置が何者かに盗まれ、それをきっかけに現実世界と夢の世界の境界が揺らいでいく。

見ててどこからが夢か難しい!二回見るとだいたいわかるらしいが、一回目でも巻き戻ったらわかるので家で鑑賞には向いてるかも。音楽がリズミカルなのに独特で、世界観を先導してるなと思った(調べてみたら平沢進大先生だった)
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0155NUPB0/ref=atv_dp_share_cu_r



○ パラノーマルアクティビティ (アメリカ)

超常現象に悩まされる若いカップルが、ハンディカメラを手に原因をさぐっていくフェイクドキュメンタリー。

160万円で製作されて180億円興行収入あげたとんでもないヤツで、中学生のとき映画館で見たんですがリアルな描写に大迫力大音量でめちゃくちゃ怖くて、夜近くに人がいる寮暮らしでよかったと心底思ったものです。ただ日本サイトの評価は低く、今見返したら多少雑なつくりも見え隠れ、見た人の感想は「彼氏の男がクソすぎる!」と。ライトな気持ちで見るのを勧めます。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B07RVD3QCY/ref=atv_dp_share_cu_r



● アバウトタイム (イギリス)

タイムトラベルの能力を持つ家系に生まれた青年が、意中の女性と恋に落ちる過程で愛や日常や幸せの意味に気付くヒューマンコメディー。

主人公と恋人・兄と妹もそうだが、父と息子の愛が大きなテーマとなっているのが珍しい。自分に置き換えるとくすぐったいような感覚になるが、同時にこういう父さんいいなという憧れも。レイチェル・アン・マクアダムスがとても美人。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B00VQVX1V2/ref=atv_dp_share_cu_r



○ School of Rock (アメリカ)

ギタリストのデューイが金のために教師になりすまし自習ばかり行う。しかし真面目な生徒に何か教えろとせがまれ、近々あるバンドコンテストに全員で出ることを思いつく。

めちゃくちゃ昔の映画と思ったが意外と2003年、熱いロッカーの主人公と厳格な先生/生徒の対比がクスッと笑え元気が出るコメディー。展開が少し急なようにも感じるが最後の演奏は鳥肌、子供たちは本物のミュージシャンで実際に弾いているらしい。知ってる曲も多く終始楽しい。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B00FYNBFJI/ref=atv_dp_share_cu_r



● バッドジーニアス 危険な天才たち (タイ)

 テストの最中に友人のグレースをある方法で手助けしたリン。その噂を耳にしたグレースの彼氏は、試験中にリンが答えを教え、後から代金をもらうというカンニングビジネスを持ちかける。さまざまな高度な方法を駆使し成功していく中でどんどん人数も規模も大きくなっていく。

自白のシーンから始まり途中にも散りばめられており、日常の平和なシーンも「バレるのか?どうバレるんだ?」というドキドキが続く。ツッコミどころはたくさんあるものの小さい起承転結がたくさんあって漫画みたいでワクワクする。音楽もわかりやすい。参考書を受け取ってふと鏡を見る場面で、奥のあわせ鏡に焦点当たってるのが深層心理を覗いてるみたいで印象的。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B07NBNVB17/ref=atv_dp_share_cu_r



○ 帰ってきたヒトラー (ドイツ)

ヒトラーが現代によみがえり、モノマネ芸人として大スターになるというドイツのベストセラー小説を映画化。その本物さながらのルックスと演説に視聴者は度肝を抜かれ人気を博していくが、男の正体は1945年から21世紀にタイムスリップしたヒトラー本人だった。

ドイツ語に馴染みがないが途中で慣れた。語気が強い世界史選んでたからより楽しめたがわからないのも多い(特に政党)。街に赴くシーンで市民もフランク、ヒトラーも意外としっかり市民の声をきくなあと思ったら映画ということを伏せて撮影していたらしい。どうりでモザイクが多いわけだ。この辺はセミドキュメンタリーっぽいが、スーツの匂いを気にするかわいいシーンもある。全体的には歴史の上で悪の象徴であるヒトラーが自然に受け入れられてるシニカルな印象。日本に置き換えられないけど(似たのはあるが)自国の話なら何倍も面白いんだろう。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B01N0RKC4H/ref=atv_dp_share_cu_r




以上8本。どれもめちゃくちゃ面白かったが、特にLEON、トゥルーマン、バッドジーニアスが好きだった。映画今後も見続けようと思うので、みなさんの好きな映画、教えてください。



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