㉙夢を見るのは楽しいが、掴みにいくと結構つらい〜音楽の魔力
あきらめ切れずに最後の悪あがき。シンガー・ソングライターのプロを目指し、60代から通いはじめたボーカルスクール。その顛末やいかに。
リズム練習
前回書いたライブの選考会に向けての練習が続きます。
週に3回、約3時間みっちり自宅で自主練です。ヘッドフォンをしてエレキギターをエフェクター経由でパソコンにつっこん弾きながら歌います。
なんたって猛暑なので、エアコン入れていても汗びっしょりです。エレキギターは重いし、カッティングのしながら歌うと結構な運動量です。
スクールにもエレキとエフェクターを持参して、個人レッスン用のブースで音を出して歌います。
そこで判明したのがリズムの弱さです。「新しくない地図」は基本16ビートのシャッフルの上に乗っかった曲なのですが、全然ギターのカッティングがシャッフルにならない。
さらに、シャッフルに気を取られすぎると、全体のリズムに乗れなくなって、もうオケとズレてきて最悪です。
若い頃、バンドやっていたときにリズムに乗れないなんてことはまず無かったのに、これも歳のせいなのか、それとも昔はちゃんと乗れて無かったことがわからなかったのか。こんなにリズムを意識したのは初めてです。
2曲目に予定の「2㎝」の8ビートの曲も、どうにもリズムが重い。
リズムは拍に合わせてとるのが基本ですが、その合わせ方が問題です。例えばモモを叩いて拍に合わせるとき、モモをペチンと叩くのではなく、モモの上にあるティッシュの箱から、拍のタイミングに合わせて、ティッシュを引き抜くようにリズムを取る、と教わりました。
なるほど、沈む方向では無く、上がる方向で拍を取る訳か。
実は、以前のグループレッスンでリズムを教わったのですが、その時も拍に合わせて膝を沈めるのではなく、泊に合わせて膝を伸ばす、というか伸び上がると教わりました。
まったく同じです。でも、分かってなかった。さらに、単に上に上がるのではなく、次の拍につなげて行くように、気持ちは前に進んでいく訳です。
これを、とにかく意識して音楽を聞きます。電車の中でYouTubeを見るときも小さく膝を動かしリズムに乗ります。そして思い出します、ああ、自分、ディスコでもダンスが下手だったなぁーと。動きが逆なんだよね。
選考会やいかに
そんなこんなで迎えた練習会。ライブ本番で演奏予定の楽曲を1曲フルコーラスで歌います。選んだのは「やっちゃって!」
理由は一番リズムが単純で、乗れるからです。担任の先生にもコレしか無いと言われました。選考会から本番まで1ヶ月半あるので、あとの2曲は合格したら重点練習が必要です。
審査会まちのメンバーは10名。エレキギター持参はもちろん自分だけ。皆さんスマホに入れたカラオケをチェックしています。選考会は別日にもあるので、実際はもっと参加者はいると思いますが、この日は10名だけでした。
選考会の審査員の先生は2名。自分が通う東京本校から1名、別の場所から1名です。
入るなり先生から「今回応募が多くて60名以上。ライブに出演できるのは14名だけ」の説明が。要するに落ちてもガッカリしないように、ということですね。
エレキとエフェクター(加えてカラオケ)なので準備にチョット時間がかかりますが、気合いの入ったエントリーをありがとうと言ってくれて、さすがにスクール主催だからちょっと優しいオーディションです。
カラオケとギター、ボーカルの音量バランスを整えたら、いよいよ歌唱。MCも審査対象とのことだったので、どうようかなと思いましたが
「モリマサヒロ63歳、人生のやり残し・思い残しを胸に秘めている全ての人に歌います。タイトルは「やっちゃって!」それではお願いします。ミュージックスタート!」
と元気よく挨拶しました。
はたして、歌い出すと、声は出てます。前半少しリズムがもたつくも、心配した歌詞の飛びもなく、良い感じで歌えてます。最後の最後に歌詞を間違えましたが、うまくごまかして歌い続けることはできました。
ひと言でいって、上出来です。
人前で歌うのが楽しすぎる
いや〜、楽しかった。たった二人の前で1曲歌っただけなに、汗びっしょりです。気分も上がって、本当に歌えることを楽しめた。ああ、これが自分のしたかったことだ、ココが自分のいるべき場所だ!そんな気分です。
やばいよな〜。
朝起きたときは、オレの潜在意識は、選考会を失敗して、ライブ不参加、そのまま音楽を諦める方に引っ張って行くんじゃないかと、思ったりしたのですが、さにあらず。
なんとも言えない幸せを味わってしまった。
これが、もっと大勢のお客さんの前で、そんで今みたいな乗りでできたら、それこそ最高だよな〜と思ってしまった。
先生方も良い感じで乗ってくれました。歌いながら先生と目を合わせる余裕も今回はあった。やっぱ練習大事だ。終わったあとも「楽しく歌えました、ありがとうございました」と自然に言葉が出ます。
あとは音も大きいですね。カラオケの演奏に自分のエレキギターが乗っかって、ほんとバンドみたい。生ギター1本だとここまで乗れない気がします。
選考結果は、1週間後ぐらい。これで、受からなかったら、もうしょうがないですね。でも、ライブの選考だもんね、こうゆうのが一人ぐらいいた方がいいでしょよ思いますが、落ちたら落ちたで考えましょう。
ということで、音楽の魔力を味わってしまった3分間でした。
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