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「どうして学校の勉強しなきゃいけないの?」に対する答えの一つ。

昨日、親しい同僚とワクチンについて話していたところ、
「接種券来たけど、どしよかなー。副作用がこわいやん?遺伝子組み換えで人間性が変わっちゃうかもしれへんのやろ?」
と、リアル知人での「デマにやられてる人1号」が突然現れて驚きました。
何でも言える間柄なので
(彼は私の走り方を「焦ってる雄ゴリラの走り方」と言う程度には親しい)
「あほか、高校で生物選択してればオカシイ話だと気づくやろ!」
と思い切り突っ込ませていただきました。

別に、私が物知りとか言いたいわけではなく、私の知識は「高校生物」の域をでていません。でも、細胞とか遺伝子についての基礎の基礎のワードは頭の中に少しは残っています。
今回のワクチンについて流れてくる「mRNA」「遺伝子組み換え」「抗体」「タンパク質」等などの単語を、自分の中に残ってる生物の知識に照らし合わせると
「遺伝子ってそんなことで組み換わらないんじゃないか?」
という事になるわけです。ですので続けました。
「mRNAって遺伝子ではないんじゃないか?
 そんな、注射1本でDNAが書き換わるなら、今頃こんな多様な世の中じゃないだろ。優秀な遺伝子ばかりの人間だけになってるだろし、難病なんて残らずなくなるって!」
「そーか。組変わらないか。安心したわぁ、組み換わって、美形な俺様のフェイスが不細工になったらどないしよー思ってな」
 と毎度のバカ会話はだらだらと続きます。
繰り返しますが、私の知識は「高校生物」です。「mRNA」が関与する抗体の正確な出来方や遺伝子組み換えについて詳細に知ってるわけではありません。ただ、そこで学んだことだけでも
「DNAってそんなに簡単に意図的に変えられるんだっけ?核の中にあるよな?mRNAとDNAは違うよな?」
と流布されるデマ話に「ちょっと待てよ」と立ち止まることができる。
 ド田舎の高校生の放課後は、部活かグレルか勉強かのいずれかしか選択肢がなかったため、消去法で3番目を選んでガリ勉君として過ごした高校生活を悔み、今の自分を恥ずかしく思う事もあったのですが、最近は、勉強してきたことは「悪くはなかった」と思えるようになりました。
 「学校の勉強なんて、社会に出たら役に立たない!」
は真ではありません。
高校を出てずいぶん経ちますが、昨年趣味のカメラで「ルート√」の知識が役に立ちました。そうした個別の知識が役に立つこともあれば、何かの分野で基礎を知ってることで、興味をもつことができ、自分に適した分野を選択して人生を進むことができることもあるかもしれません。
 私には子供はありませんが、「どうして学校の勉強しなきゃいけないの?」もしそう問われたらの答えは出たような気がします。

子供に問われても(恥ずかしくて)答えとしてはいいませんが、学校の勉強は「勉強ギャグ」にも使えます。
「声に出して言いたい、勉強単語」言い合戦で(なにそれ)
「墾田永年私財法!」
「中臣の鎌足!」
「プトレマイオス朝!」
「ありおりはべりいまそかり!」
「禁中並公家諸法度!」
「スーパーカミオカンデ!」
など、選択肢が増えます。
話が思い切り低俗になりました・・。
最後に、今回初めて利用される「mRNA」を利用したワクチンが「将来もずっと副反応はなく絶対安全間違いなし」という気はありません。初めてのもので治験期間が短いというのは心配なことではあると思います。
 遺伝子の組み換え云々はデマと分かったうえで、自身で判断して「打たない」行動は尊重されるべきですが、それを他人に強要したり、あたかも正しいことのように流布するのは間違ってると思います。

 「デマ、陰謀説に取り込まれてしまう人の心理」についてはまた次回。



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