『ジジイの遺言書 -完-』最後のお願い(by 分身主義)
遺言はすべて書き終えました。
2019年12月24日 00:37に note に初投稿をさせていただいてから、まもなく二年ですが、本当にあっという間だったような気がします。
最後のお願いがあります。
ジジイが死んだら、ジジイの夢だった世界平和を、どうか力を合わせて叶えてください。
世界平和は遠くの話でも、自分とは無関係の話でもなく、あなた自身が最も幸せに生きることなんです!
初めは「分身主義」をちゃんと理解する人が数人いれば、絶対、世界は平和になります。
「分身主義」は、ジジイが語らされている限りは、誰にも伝わらないという性質のものでした。その理由もわかりました。
だから、世界を平和にするためには、みなさんに遺言として書き残して自分は去って行く必要があったのです。
世界を平和にするなんて、実に、簡単なことだったんです!
みんなが、真実の自分を知ればいいだけだったんです!
今、私たちが、がんじがらめに縛られている「自分」という意識は、科学的に見れば神経系の見ていた錯覚だったと、人類が気づくことです。
そして、「自分の意志」で思考し行動していたのではなく、《環境》に思考させられ、行動させられていただけだった、という科学的事実を知ればいいのです。
そうすれば、それまでの「錯覚の自我」が宇宙万物とつながり、約140億年前に産声を上げていた「真実の自分」にたどり着けます。
それをジジイは「科学的覚醒」とか「脳のOSのバージョンアップ」と呼んできました。
それさえ実現すれば、世界は「個人主義的な《環境》」から「分身主義的な《環境》」に移行し、放っておいても世界が平和になるしかないという変化が起こります。
何故なら、今言ったように、私たちは《環境》に思考させられ、行動させられていただけだったからです。これは科学的な意味で言っているのです。noteでは約二年間、その一点だけを言い続けてきました。
この『ジジイの遺言書』を終了した後は、みなさんの記事を読ませていただいたり、最近始めた自分のTwitterに顔を出したりしながら、間もなく訪れる死を楽しみに待つつもりです。
もう一つの遺言は実に簡単です。
現代のようにお金が関わる形式的な葬式は、自分の描いている理想の葬式とは全く違うと感じているので、今の世界からは静かに消えるように死んで行きたいからです。
ジジイの先祖代々のお墓は高尾にあるのですが、夫婦ともに樹林墓地を選んだ理由は、遺骨を個別ではなく共同埋葬(=合葬)してくれるからです。多くの分身さんたちと同じ墓に入れるということで、分身主義的な感じがして安心感があるからです。
海にはより多くの分身さんたちがいるので、海洋散骨の選択肢も捨てがたかったし、現在は、分身主義的な視点から見ても夢のような、宇宙に撒いてくれるという方法もあるそうですが、それらも残念ながら、まだお金が関わるビジネスの一環です。
‥‥それでは、二年間、ジジイの長い文章にお付き合いくださった方、本当にありがとうございました。そして、これから長い文章を読んでくださる方、よろしくお願いします。以下にすべての作品を収納して消えて行きます。
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今回で最後の記事(=遺言)になります。タイトルは『謹啓、米大統領様』です。
この記事(=遺言)は、パッヘルベルの『カノン』をBGMにしてお読みください。
Brooklyn Duo(ブルックリン・デュオ)の美しい演奏をBGMに使うとは最高に贅沢な暴挙ですが、最後の記事(遺言)なのでわがままをお許しください。
演奏は5分程度なので、たぶん読み終わる少し前に曲は終わっているはずです。
『謹啓、米大統領様』
謹啓
米大統領様
現在、あなた様はこの地球上で、自・他共に認める最高の権力とやらを勝ち得た方だと存じ上げます。
もし私だったら逆立ちしても米大統領にはなれませんし、間違ってもなりたいと思いませんから、あなた様は、間違いなく私とは天と地ほど違う《環境》で育ってこられたのですね。
まさに米大統領になるための《環境》で。
《環境》があなた様のお姿や気質や品格などを作られたように、《環境》があなた様の脳に米大統領になるような「意志」を作り、その「意志」にあなた様は米大統領になら・されたのですね。
もちろん、《環境》には先祖代々続く「遺伝」も含まれますし、もっと遡って地球に生物が生まれる以前の、この宇宙が生まれた時からの全部も含まれましょう。
もちろん、運命はあらかじめ決められているわけではありませんが、実際に、米大統領になられてしまわれた現在から振り返ると、米大統領になる以外はあり得ないほどの、ビッグバンから連綿と続く因果のゆるぎなさを感じずにはおれません。
私は、米大統領として生きるしかない、今のあなた様の悲しみと苦しみと喜びをお察し致します。
私は、私として生きるしかない、悲しみと苦しみと喜びを生きておりますから。
ちなみに私は世界平和を願っている者でございます。
世界中から恨みや妬みや怒りや不満などの争いの元をなくして、みんなが仲良く助け合って生きて、誰もが喜びと祝福の中で死んでいける世界を願っている者でございます。
そんな私がたどり着いたものが「分身主義」です。
分身主義とは「真実の自分」を、例えば次のように知ったものです。
あなた様の環境で育った私が米大統領になっていて、私の環境で育ったあなた様が分身主義にたどり着いた私になっていて、犯罪者の環境で育った私かあなた様が犯罪者になっていたのです。
さて、私とはまったく違う《環境》で育ってこられたあなた様ですから、その意味で分身主義にたどり着きました私と致しましては、自分の分身であるあなた様をとても誇りに思っております。
あなた様がこの世界をお照らしになる雄々しい太陽なら、私は地上に迷い出てしまったモグラです。
(私は子供の頃、地上に迷い出てしまったモグラを手のひらに包んでみたことがありますが、おとなしくてとても可愛い動物です)
そんな私から、まだ分身主義に気づかれていないあなた様に、少しだけ質問させていただく失礼をお許しください。
あなた様が米大統領になろうと意識した頃のことを思い出してください。
あなた様は、他の何ものにも影響されず、何ものからの情報もなく、あなた様の脳にまったく独自に浮かび上がった意志で、まったくのあなた様の独創や発案で、米大統領になろうとお考えになられたのですか?
あなた様が米大統領になることができたのは、純粋なあなた様だけのお力だと言えるものは、ほんの1パーセントでもありましたでしょうか?
そもそもそのお力も、《環境》に授けられた「お力」ではないでしょうか?
あなた様は、あなた様の《環境》になかったバジュゴリ語を話したり、バジュゴリ語で何かを考えたりおできになりますでしょうか?
あなた様は、心の底では世界を平和にしようと、ご尽力されていらっしゃいますよね。
あなた様こそ、常に全世界を掌握されている、この地球上で最も視野の広い方ですから‥‥。
とても素晴らしいことだと存じます。
僭越ではございますが、そんなあなた様を見込んで、世界を平和にする一番の近道を提案させていただきたいと思います。
それは、あなた様が世界中の誰よりも先駆けて、全世界に向けて、次のように宣言なさることです。
と宣言なさってください。
そして、「たった今のこの宣言も、みなさんの作っている《環境》が、私の口に言わせたものですが‥‥」 と、少しはにかみながらウインクして付け加えられることもお忘れなく。
その時、私たち人類に奇跡が起こります!
人類はつながります。一つの源泉に収束します。
私たちはあなた様が私たちの分身であったことに気づき、世界中の人類があなた様を誇りに思います。
同時に、あなた様とはまったく違う環境で育ってきて、こんな僭越なる提案をさせていただく私のことを‥‥ご自分の分身である私のことを‥‥、あなた様は誇りに思ってくださることでしょう。
あなた様と私はつながります。一つの源泉に収束します。
大人と子供が
子供と大人が
英雄と犯罪者が
犯罪者と英雄が
太陽とモグラが
モグラと太陽が
つながります。
一つであった自分の真実の姿を知ることになります。
お互いをとても誇りに思い、お互いに慈しむ気持ちが湧いてきます。
自分の分身として。
この世界から嫉妬や羨望や怒りや恨みなど、すべての争いを起こす元を消せるのは、科学が導いてくれた分身主義だけです。
今、世界に奇跡を起こせるのは、
米大統領様、
自・他共に認める最高の権力とやらを勝ち得たあなた様です!
この争いの絶えることのなかった人間の世界に、どうか、あなた様ができる、あなた様だからこそできる世界最高の、大どんでん返しをやらかして下さい!
そして、この宇宙のたくさんのあなた様の分身を心より信頼して、ゆったりと我らにその身を委ねて、防備をほどいた心と体で、真の幸せを早くお味わいください!
それこそが私たちの本当の幸せだったのですから。
米大統領様。
お金などなくても満たされていた、子どもだった頃のあなた様を思い出してください!
迷子になってしまった人類が‥‥、元々は自然界と地続きだった私たちの心が‥‥、本来の居場所に戻るためのきっかけをお与えください!
私からの最後のお願いです。
謹白
最後は、子どもたちの歌う『What a Wonderful World』です。子どもたちこそ、個人個人にバラバラにされてしまった私たちを、一つに戻してくれる可能性を秘めた最後の希望ですものね。
(日本語の歌詞も素晴らしいので、是非、字幕をONにしてご視聴ください)
もう、悲しみも苦しみも争いも永遠にいらない!
世界中の人と助け合い楽しく生きて、世界中の人の祝福の中で死を!
(徳永真亜基)
★★★ 関連記事(保存版) ★★★
📌分身主義とは(ジジイの遺言書-10-)
📌真の科学とは何か?(ジジイの遺言書-7-)
📌個人主義から分身主義へ(ジジイの遺言書-8-)
★★★ 未来モデル小説 ★★★
人類が「科学的覚醒」を果たして、「個人主義の《環境》」から「分身主義の《環境》」に移行した未来の世界を感じてもらうために小説にしました。
お金も武器もなくなった世界なので、誰もがボランティアのように自由に働きながら世界を行き来して、行く先々で出会う人たちと交遊して人生を楽しみ、生だけでなく死も大切にする人たちの物語です。
実現可能な平和な世界。実現の願いを込めて描いた未来の世界です。
長い文章を読んでくださりありがとうございます。 noteの投稿は2021年9月27日の記事に書いたように終わりにしています。 でも、スキ、フォロー、コメントなどしていただいた方の記事は読ませていただいていますので、これからもよろしくお願いします。