バズマーケティング(口コミ)
「バズマーケティング」という手法があります。これは、日常的な用語で言うと「口コミ」です。よく聞きますよね。私たちも、消費者の立場として口コミは子どもの頃から親しんでいるのではないでしょうか。ただ、それが「マーケティングである」ということを認識していないだけで……。今日は、そんな身近な「口コミ」について考えてみましょう。
尊敬する先輩がお昼休みにAカフェで本日発売の新商品を買ってきました。そして、「今日発売のチョコレートコーヒーは美味しいよ。この店で一番美味しいんじゃないかな?」と言って、美味しそうに飲んでいます。この人は、最新の話題にとても詳しいマーケティング担当者。そして何よりも、この人がオススメするものはいつも最高に美味しい! さて、新しいものは何でも試したいあなたはどうしますか? 仕事の後にカフェに寄ってコーヒーを試しますか? あなたのみならず、隣の席の人もあなたと同じことを考えているかもしれません。
信頼する人が「美味しい」と言うと、その情報は信用するものです。「この人が美味しいというなら間違いないのだ」と。それまで興味がなくても、「試してみたい」という気持ちになるかもしれません。また、家族や友達にも「会社の人が美味しいって言っていたよ〜」と話すかもしれません。あなたも経験があるのではないでしょうか。口コミのパワーはとても強いのです。
口コミの効果は、「人からその商品の良さを聞き、自分も購入する」というものです。しかし、誰が言ってもその効果はあるのでしょうか?
このようなケースもあります。例えば、突然自宅に訪問してきた営業マンが「この羽毛布団は最高です。肌触りもいいし。」と言いながら布団を広げて実物を見せたとしましょう。この場合、信じるでしょうか。もちろん本当にいい布団かもしれません。しかし、知らない人(営業マン)がいくら「良い」と言っても疑いの目の方が強いのではないでしょうか。「あなたのノルマ達成のために色々と言っているんでしょ」などのように。加えて、布団の訪問販売は昔から詐欺事件などもありますから、警戒しますね。
コーヒーも、布団もどちらも「人の発する言葉」で「良い」という情報を得ています。しかし、その情報を「信用する」、「信用しない」という点では、全然違います。知り合いから得た情報は容易に信用し、見知らぬ人から得た情報はなかなか信用できないとなります。このように発言する人次第で、信用度が大きく変わります。
伝える人により「この情報は信用できる」、「この情報は信用できない」と私たちは判断が変わります。口コミは、信用ある人から聞くからこそ成立する手法なのです。
尊敬する先輩が「美味しいよ」と言っただけで、その部署からコーヒーを買いに行く人は何人いるのでしょうか? 全員行くかもしれません。この先輩は、コーヒーショップから1円ももらっていません。ただ、素直に「美味しい」と感想を周りの人に伝えただけです。その結果、このコーヒーショップの売り上げは増えます。バズマーケティングの効果は絶大です。
インターネットのない時代の「口コミ」はまさに「オフィスの中」や「友達同士」や「家族」などリアルのつながりが中心でした。しかし、今の時代の口コミは、会社や友達のみならず、インターネット上でも活発に行われています。様々な形による「つながり」で、バズマーケティングが行われているのです。
もちろん、「やらせ」はやってはいけません。違法行為の可能性もありますし、何よりも企業の信頼を失います。絶対にやってはいけないことです。
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